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CES 2024 でのディスプレイ関連出展状況

解説 :占部哲夫( UBI Research )
聞き手:服部 寿( 分析工房 )
UBIリサーチ:https://www.bunsekik.com/ubiリサーチ

内容
・Samsung Electronics Neo QLED
・Samsung Electronics Micro LED TV
・LG Electronics OLED TV
・Panasonic OLED TV
・Hisence Mini LED LCD TV
・Hisence 3D Display
・TCL Mini LED LCD TV
・TCL Inkjet Printing OLED
・TCL 3D Display
・TCL 車載用ディスプレイ

OLEDテレビ は今後も増えていくか?

解説 :占部哲夫( UBI Research )
聞き手:服部 寿( 分析工房 )
分析工房のホームページ:https://www.bunsekik.com/ubiリサーチ

内容
・OLED TV の出荷数・モデル数の推移
・OLED TV のラインナップ上の位置づけ
・現在の OLED -TV の割合
・Samsung Display & LG Display の LCD Business
・OLED -TV の更なる普及拡大には
・LG Display の WOLED 素子構造
・Samsung Display の QD-OLED 構造
・今後の Blue 材料開発の見通し

#ディスプレイ
#テレビ

QD-OLEDディスプレイ の進化と今後の方向

解説 :占部哲夫( UBI Research )
聞き手:服部 寿( 分析工房 )
分析工房のホームページ:
https://www.bunsekik.com/ubiリサーチ

内容
・OLED TV のデバイス構造
・QD-OLED 採用のテレビ
・QD-OLED の今後の進化
・OLED 発光層の改善
・QD on encapsulation
・サムスンディスプレイの OLED 生産ライン
・ディスプレイラインアップの拡張

#QD-OLEDディスプレイ

LG OLED evo、日本現地メディアから最高賞を受賞、OLEDテレビの競争力を立証

LG電子のOLEDevo(モデル名:42C2)

LG電子のOLEDevo(モデル名:42C2)

LG電子のOLED evoが圧倒的な画質競争力と差別化された顧客視聴経験が認められ、日本最高テレビに選ばれた。

LG電子のOLEDevo(モデル名:42C2)は、圧倒的な画質競争力と差別化されたカスタマー・エクスペリエンスが認められ、日本で最も権威のあるAV専門メディアの一つである音元出版が主催する「VGP(Visual GrandPrix)2023」アワードの最高賞である金賞と映像部門批評家特別大賞を受賞した。

VGPはLG OLED evoに対して「最高の没入感はもちろん、4K OLED TVが表現する繊細で立体感のある映像を楽しめるプレミアムテレビ」であるとして「圧倒的な明るさと、一気に沈み込む黒表現との高コントラストな映像表現は秀逸である。HDMI 2.1対応入力を4系統も用意するなど優れた機能面も評価」と賛辞した。

同製品は昨年、日本最高権威のAV専門メディアの一つであるHiViが選定した「ベストバイアワード(Best Buy Winter 2022)」において、50型以下OLEDテレビ部門最高製品への選出に続き、「HIVIグランプリ(HiVi Grand Prix 2022)」で銀賞(Silver Award)も相次いで受賞している。

HIVIは、「LG電子はOLEDテレビの元祖として画質はもちろん使いやすさ、美しいデザインなどを全て備えた多様なラインナップを披露している」として「特にOLEDevoは昨年他のメーカーで披露したすべての42型OLEDテレビを大きく超越した高画質を披露した」と評価した。

LG電子は、OLEDをはじめとするプレミアムテレビ選好度が高い日本で競争力を立証したといえる。 特に、日本の現地メーカーを抑えて、相次いで最高製品として認められたという点で、ディスプレイ市場主導権を継続するものとみられる。 LG電子は最近、画面の湾曲率を変えられるゲーミング用OLEDテレビであるLG OLED Flexを日本で発売するなど、技術の差別化にさらに拍車をかけている。

LGエレクトロニクス・ジャパン株式会社代表取締役ソン·ソンジュ氏は「今回の受賞はこの10年間LG電子が積み上げてきた独歩的なOLED技術リーダーシップを認められた結果である」として「LG OLEDテレビだけの差別化された視聴経験を前面に出して日本消費者を魅了するだろう」と語った。

▶4Q 2022, Medium and Large OLED Display Market Trackのサンプルページ

プレミアムテレビ市場で激しい価格競争を繰り広げているWOLEDテレビとQD-OLEDテレビ、NeoQLEDテレビ

2022年上半期、2,000ドル以上の発売価格を基準にしたプレミアムテレビの価格競争がますます激しくなっている。 7月に予定されたアマゾンのプライムデー行事がテレビ価格にどのような影響を及ぼすかも関心な事だ。

まず、2022年6月までに65インチ基準で2022年型OLEDテレビの価格を分析した。 Bestbuy.comの販売価格を基準とし、SonyのQD-OLEDテレビは公式ホームページの販売価格を基準とした。

3月に発売されたLG電子のWOLEDテレビB2とC2、G2の発売価格はそれぞれ2,300ドルと2,500ドル、3,200ドルで、サムスン電子のQD-OLEDテレビであるS95Bの発売価格は3,000ドルだった。 SonyのWOLEDテレビであるA80Kの発売価格は3,800ドル、QD-OLEDテレビであるA95Kは4,000ドルだった。

6月に入ってLG電子のG2モデル価格が200ドル下落し、シリーズ別にそれぞれ500ドルの価格差を形成し、サムスン電子のS95BモデルはLG電子のハイエンドモデルであるG2より200ドル低い価格差を維持し続けている。 SonyはWOLEDテレビであるA80Kの価格を300ドル引き下げた一方、QD-OLEDテレビA95Kの価格は維持した。

価格的にサムスン電子のS95BとLG電子のハイエンドOLEDテレビであるG2が競争している点と、SonyがWOLEDテレビよりQD-OLEDテレビの価格帯を高く設定しているという点が特徴だ。

各セットメーカーのOLEDテレビとサムスン電子のmini LED技術が適用されたNeo QLEDテレビの価格競争も激しいだ。

6月基準でサムスン電子の4K Neo QLEDテレビであるQN85BとQN90B、QN95Bの価格はそれぞれ1,800ドルと2,600ドル、3,300ドルであり、8K Neo QLEDテレビであるQN800BとQN900Bは3,300ドルと4,800ドルだった。

価格的側面でサムスン電子の4K Neo QLEDテレビシリーズとLG電子の4K OLEDテレビシリーズの価格が似たように形成されており、サムスン電子の全体テレビシリーズの中ではQD-OLEDテレビが4K Neo QLEDと8K Neo QLEDの間に位置していることが確認できる。 画質で高い評価を受けているSonyのOLEDテレビシリーズは、サムスン電子の8K Neo QLEDテレビシリーズと価格競争を繰り広げている。

今年はこのような価格基調が引き続き維持されるものと見られるが、下半期のアマゾンプライム行事やカタールワールドカップ期間にともなう攻撃的なマーケティングが変数になるものと予想される。 また、来年発売されるものと予想されるmicro lens array技術が適用されたLG電子のOLEDテレビが今後プレミアムテレビ市場にどのような影響力を及ぼすかも注目しなければならないものと見られる。

2021年第1四半期の中大型OLEDの実績と展望

UBIリサーチが10インチ以上の中大型OLED市場実績に関するマーケットトラックを発刊した。 応用製品として、テレビやモニター、ノートパソコン、tablet PC などがある。

UBIリサーチの中大型OLEDマーケットトラックによると、第1四半期の総売上高は14.6億ドルとで前四半期(QoQ)に比べると16.9%、前年同期(YoY)と比べると156.3%増となっている。

1四半期売上高の増加理由はTV用大型OLEDパネルとノートパソコン用のOLED売上高に増大に起因する。TV用OLEDパネルは1四半期に160万台が売れ、歴代最高の実績を達成した。ノートパソコン用OLEDも今年から出荷量が急増している。

ノートパソコンは、アイコンが多くのがOLEDの最大の短所に挙げられているイメージスティキンに対する憂慮が最も高い製品だ。しかし、三星ディスプレイはスマートフォンから積んできた製造技術としてOLEDの短所を完全に克服したノートパソコン用OLEDを開発して2020年からプロモーションを進めてきた。2020年ノートパソコン用OLED販売実績は80万台に過ぎなかったが、2021年1四半期に110万台出荷を達成した。三星ディスプレイはスマートフォンに続き、IT製品にも次第に事業領域を拡大している。

1四半期売上高の割合を見ると、TV用OLEDが81.6%を占めており、ノートパソコン用OLEDは8.3%に急増した。

 

『2019年4月17日』] OLEDデーリーニュース

▶ 中国がOLEDに目を向けた – 三星とLGの胸が痛む(MONEYTODAY)

(記事全文: http://news.mt.co.kr/mtview.php?no=2019041616250429188)

半導体事業でアメリカの牽制に阻まれた中国がOLEDに目を向けた。 中国に市場主導権を奪われたLCDの代わりにOLEDを育てている三星ディスプレーとLGディスプレーが時間に追われ始めた。

16日、関連業界によると、日本最大のディスプレーメーカージャパンディスプレー(JDI)は最近中国投資会社のハーベストグループ、台湾パネル製造会社TPKホールディングスなどで構成されたコンソーシアムから800億円(約8100億ウォン)を受けて、持ち株49.8%と経営権を移譲することにした。

業界ではハーベストコンソーシアムの今後の歩みに注目する。 JDIとハーベストコンソーシアムは持分売買代金を含め、計2兆ウォン以上の投資金を活用し、中国にOLED工場を建てるなど、OLED事業を強化すると発表した。

 

▶ 三星、牙山(アサン)A5工場工事本格化…2021年のクオンタム・ドットOLED量産見通し (Informaxkorea)

(記事全文: http://news.einfomax.co.kr/news/articleView.html?idxno=4025709)

三星の忠清南道牙山(アサン)ディスプレーシティ2私の新規工場(以下A5工場)建設に向けたインフラ工事が本格化された。 工事期間を考慮すれば、早ければ今年の2021年にA5工場が完工される見通しだ。 業界ではA5工場でのクオンタム・ドット-有機発光ダイオード(QD-OLED)の量産に入るものと見ている。

 

▶ “OLEDテレビ市場,フルHD流れてUHD流行する”大型高精細対応(Etnews)

(記事全文: http://www.etnews.com/20190416000153)

16日、業界によると、LGディスプレーは2016年UHD OLED TVパネルの生産ゴールデン収率を達成してから3年ぶりに大型OLEDパネルの生産量の中ではフルHDの比重を大きく下げた。

LGディスプレイは昨年第4四半期55型のフルHD OLEDパネルを1000台の生産に止まった。 これまで55型UHDパネルを最大5万台以上を生産したのと対照される。

昨年第1四半期には55型のフルHD OLEDを4万台ほど生産していたが、第2四半期から1万台の水準に大幅に下げた。第4四半期には1000台で生産量を急激に減らした。これに比べて55型UHDパネルは生産量を持続増やした。昨年第1四半期の生産量が3万台だったが以後4万台規模に増やし、第4四半期には5万台を超えた。

65型と77型はフルHDモデルなしでUHDだけを生産している。 大型TVの人気モデルが55型から65型に移動すると、65型UHD OLEDも四半期別の2万枚から3万枚で生産量を増やした。

LGディスプレーの関係者は〝テレビ市場大勢がUHDに変わっただけに需要に対応するためUHD比重を増やし、フルHD比重を大きく下げた“とし〝具体的な時点を明らかにするのは難しいがフルHD-OLEDテレビパネルの生産量を引き続き減らす傾向になる”と説明した。

 

LG電子、2019年型77型OLED TVの初期価格2018年型比2,000ドルの引き下げ

LG電子が2019年型OLEDテレビラインアップと価格、出身日程を公開し、77型モデルの『OLED77c9』と『OLED77w9』の初期価格をそれぞれ6,999ドルと12,999ドルで確定した。

これは 2018年型の77型OLEDテレビモデル対比2千ドル引き下げした価格として、LG電子が最近テレビ市場で呼号している大形テレビの購入トレンドを積極的に活用するという戦略と見える。

LG電子が公開した2019年型OLEDテレビラインアップは次の通りである。

LG電子は近いうちに88型OLEDテレビを出資すると予想される。LG電子のOLEDパネル供給メーカであるLGディスプレイはUBI Researchが開催された『2019 OLED Korea Conference』でプレミアムテレビ市場を主導するための戦略の一つとして88型大きさの大型OLEDテレビを言い及ぶした。

プレミアムテレビ市場でOLEDテレビがもっと低くなった初期価格と今後発売される88型モデルでより大きな影響力を発揮されるかどうか注目される。

 

55 inchと65 inchプレミアムOLED TVの価格プレミアムLCD TVに近接

最近Sonyの65 inch OLED TVのXBR65A1EがBest Buy基準でSamsungのQN65Q7よりわずかUS$300高価なことが分かっているなど、プレミアムTV市場でのOLED TVとLCD TVの価格競争が激しくなっている。

1月16日現在Best BuyでLGのOLED TVの基本的なモデルであるC8シリーズとSonyのA1Eシリーズ、SamsungのQ7Fシリーズのサイズ別価格を比較した。

<55 inchプレミアムTVの価格比較>

LGのOLED55C8の価格は2018年3月に比べ47%下落したUS$1,700であり、これは、SamsungのQN55Q7よりわずかUS$200が高価な価格である。

<65 inchプレミアムTVの価格比較>

65 inch TV市場で、LGのOLED65C8の価格は2018年3月に比べ30%下落した2700ドルであり、Sonyは40%下落した2500ドルとして、SamsungのQN65Q7よりそれぞれ500ドルと300ドル高い価格で価格差が大幅に減少した。

プレミアムTV市場でOLED TVがLCD TVの価格をすぐに追いついている理由は、LG Displayの大面積OLED生産歩留まりの安定化が最大の要因と分析される。

LG Displayは、現在広州に8世代、大面積OLED生産ラインを建設中であり、坡州10.5世代OLED投資に確定した。これにより、大面積OLED生産量がますます増加してプレミアムTV市場内でOLED TV市場の拡大がより顕著になる見通しだ。

CES2019、TVの最大の話題は、LG電子OLED TV R

毎年1月初めに開催されるCESは、その年の家電製品動向をすべて把握できる最も重要なイベントである。今年ももれなく世界中TVメーカーが会場に来た観客の視線を集めるために、様々な製品を展示した。

OLED TVが2,000ドル以上のプレミアムTV市場で50%以上のシェアを占めてLCD TV業界はCESに8K LCD TVをたくさん展示してOLED TVの市場拡大に対応した。しかし、観客の視線と感心はすべてOLED TV Rに集まってしまった。

2020年東京オリンピックを起点に始まる8K放送を備えて8K TV市場は、昨年から少しずつ開かれ始めた。LCD TVメーカーは、8Kをキーワードに、市場を先取りするために、様々なサイズの8K LCD TVを展示した。しかし、LCD TVはSharpがすでに着実に展示をしてきたので、新しいTV製品に来場者には認められていない。

もう一つの理由は、LG電子が展示したOLED TV Rがあるからである。スピーカーを内蔵した本体からOLED TVが湧き上がる再び下がる。太陽が昇った日没のなる感じだ。多くの人々がOLED TV Rを見るため、撮影するために集まった。

 < LG電子, OLED TV R >

昨年はmicro LED TVが大きく浮き彫りになって、今年はサムスン電子以外にもTCLとHisenseやソニーがmicro LED TVを展示した。韓国企業と中国企業のmicro LED TV技術格差は1年程度にしかならないと思われる。特別な製造技術が要求されていない組立技術に基づくmicro LED TV市場はLED産業とインフラが世界最高水準である中国がすぐに掌握することが予測される。

しかし、パネルの構造と製造工程が非常に複雑なOLED TVの製造技術は、LGディスプレイが独歩的に保有しているため、韓国と中国の技術格差は5年以上の差で維持される見込みである。このような状況で、LG電子が今回公開したOLED TV Rは再び韓国のOLED技術が世界最高であることを実感するようにしている。

一方、LG電子、電子を除いたTVメーカーのOLED TVの展示は枯れた。これらの企業は、まだ8K OLEDパネルとローラーブルOLEDパネルをLGディスプレイから供給されていていないからだ。Sonyさえ特別さがなく、今までよく知られているOLED TVだけ展示している。

そのため、今回のCESのTV展示は、LG電子だけが目立つようになった。

今回の展示ではOLED TVとの競争が可能な製品は、TCLが発売したmini LEDを使用したLCD TVで判断される。コントラスト比がOLED TVと同様に1,000,000:1で表示されている。ブラックが非常に優れた製品としてOLED TVと同様の感覚の鮮やかな色とコントラストを示した。ただし、黒いデスクトップに表示される明るい画面の周囲には、 ホロ効果が発見された。周りが明るく広がっ見える現象である。価格競争力があれば、OLED TVと十分競争できる製品と判断される。

< TCL、mini LEDを使用した8K QLED TV>

 

LGディスプレーハンサンボム副会長、「2020年OLEDは育成事業の売上高の割合50%になる」

■大型OLED、 差異化製品と供給拡大を通じてOLED大勢化主役として育成

■中小型POLED、根本的事業能力を強化し、フォルダブルなど、将来の製品の準備

■商業と自動車用製品、新技術/新市場を発掘して、現事業として育成

LGディスプレーが2019年に「OLED大勢化」を宣言しOLED事業の育成の方向を提示した。

LGディスプレーは、世界最大の電子製品展示会である米国「CES(Consumer Electronics Show)2018」の開幕を翌日に控えた7日(現地時間)、ラスベガスコンベンションセンター(LVCC)でCEOハンサンボム副会長とCTO(最高技術責任者)カンインビョン副社長、戦略/マーケティンググループ長ソンヨウングォン専務などの主要な役員が参加した中記者懇談会を開き、2019年の事業戦略を発表した。

この日の懇談会でハンサンボム副会長は「昨年、グローバル競争の激化に伴う供給過剰と莫大な投資などに多くの困難があったが、大型OLED事業が黒字転換され、高付加価値製品を中心に安定的な収益を出して、下半期には多く回復することができた。」とし、「今年もLGディスプレーはOLEDを中心に投資してOLED大勢化を早める一方商業と自動車用事業も集中的に育成して、2020年までにOLEDと育成事業の売上高の割合を全体の50%以上占めることができるようになる」と抱負を語った。

LGディスプレーはこのため、 大型OLED市場を拡大して、中小型P-OLED(Plastic OLED)事業の根本的事業能力を強化する一方で、差異化された商業用および自動車用製品に新たな市場を発掘して、現事業に育成させる方針だ。

■大型OLED、 差異化製品の供給拡大

LGディスプレーは2013年からOLED TV用パネルを最初に供給して以来、継続して技術を発展させ、昨年は300万台に近い製品を販売し、プレミアムTV市場の強者に発展させた。

今年は、TV用製品ラインナップを、既存4K解像度を8Kまで拡大し、輝度と応答速度などの性能をさらに強化して競争力を一層高める計画だ。さらに、壁紙(Wall paper)とCSO(Crystal Sound OLED)、ローラーブル(Rollable)と透明ディスプレイなどの差異化製品も拡大して市場を拡大する。

LGディスプレーは広州8.5世代OLEDパネル工場を今年上半期中に完成し、第3四半期から量産を始め、大型OLED生産量を大幅に増やす。これにより、’18年290万台だった販売量を今年400万台まで拡大し、’21年には1,000万台以上を達成するという方針だ。

また、新規顧客の発掘に加え、既存の顧客の販売地域を拡大させ、戦略的顧客とのコラボレーションを強化して超大型などプレミアム製品の販売を高める予定だ。

■中小型P-OLED、根本的事業を強化し、将来の製品の準備

LGディスプレーはP-OLEDを介して中小型OLED市場を攻略している。今年は戦略顧客のための重要な技術と製品をタイムリーに開発し供給し、中小型市場シェアを引き上げることが最大の課題だ。

また、ガラス投入ベース月15,000枚規模の亀尾6世代工場の生産性を向上させ、坡州の新規6世代工場も早期安定化を図ってP-OLED生産量を拡大する方針だ。さらに、フォルダブル(Foldable)のような将来の製品をタイムリーに投入することができるよう、関連技術とインフラを着実に準備していく予定である。

■商業と自動車用ディスプレイ、現事業として育成

LGディスプレーは、急成長している商業用の自動車用事業も一等に育成する。

商業市場は98、86インチなどの超大型製品とLGディスプレイ固有のタッチ技術インター(in-TOUCH)が適用された製品、 ベゼルが0.44mmに過ぎない製品、透明(Transparent)、ゲーム用などの差異化製品で攻略していく計画である。

自動車用はLTPSベースの高解像度LCDとP-OLEDで8インチ以上の大画面と高解像度の製品を中心に事業を推進する。併せて、事業拡大に必要な生産インフラを適時に準備してコスト競争力もさらに強化して急成長している自動車用市場で一等を達成するという方針だ。

LGディスプレーハンサンボム副会長は、「今年で去る2017年から始めた未来の準備のための投資がある程度仕上げされる予定である。」とし、「必ずOLED大勢化を成功させLGディスプレーはもちろん、韓国がOLEDに再びグローバルディスプレイ市場をリードしていけるようにするつもりです。」と述べた。

OLEDON、大型OLED TV製造用垂直型面蒸発源蒸着技術を開発

中小型OLED用と大面積OLED用面蒸発源蒸着技術を開発しているOLEDONのファン・チャンフン代表は、最近、77型以上の超大型OLED TVを製造できる垂直型面蒸発源蒸着技術を開発していることを明らかにした。関連技術についてファン代表は、垂直型面蒸発源蒸着技術を用いることで、第12世代(3300 x 4000 mm)相当の大型基板にたわみが生じることなく、77型以上のOLED TVを大量生産できると説明した。

従来のインライン型蒸着装置で75型以上のTVを製造する場合、基板に大きいたわみが生じるだけでなく、多くのリニア蒸発源を制御することが難しく、歩留まりが大きく低下する可能性がある。このような問題を解決するために、新しい第12世代用クラスター型蒸着技術の必要性を挙げると同時に、垂直型面蒸発源蒸着技術が適切な対策になると述べた。

OLEDONは面蒸発源蒸着技術の特許を保有しており、高解像度AMOLED製造用曲面蒸発源FMM 蒸着と大型OLED TV製造用垂直型面蒸発源蒸着技術に関する特許を出願した。

8K OLED TV、下半期には見られるのか?

プレミアムTV市場の競争がさらに激しくなる見込みだ。SonyのOLED TV市場参入とLG Electronicsの攻撃的な価格下げによって、プレミアムTV市場でOLED TVのシェアは拡大している。しかし、LCD陣営では8Kの高解像度戦略で対応しており、プレミアムTV市場に広がるOLEDの勢いを止めることができるのかに注目が集まっている。

 

Sharpは既に昨年から8K LCD TVを世界で初めて販売し、Samsung Electronicsも今年始めのCESで8K TVを展示したことに続き、下半期には8K QLED(QD-LCD)製品を発売する予定だ。OLED陣営では、LG DisplayがCESで88型8K OLED TVを展示したが、8K OLED TVを下半期に発売できるのかはまだ分からない。

 

現在、量産が進んでいるOLED TVは、背面発光(Bottom emission)構造で、TFTを通して採光するため、ピクセルでTFTを除いた部分から光が放出される方式だ。そのため、同じサイズのTVでも、解像度が高くなるほどピクセルサイズは小さくなるものの、TFTサイズの減少には制約があるため、光が放出される範囲がさらに狭くなる。同じサイズで高解像度を実現するためには、開口率を最大限に高めるか、または発光材料の性能を改善する必要がある。

 

開口率を向上させる方法には、前面発光(Top emission)構造の採用がある。前面発光構造は、光がTFT方向ではなく、封止方向に放出されるため、背面発光構造より高い開口率を確保することができる。しかし、現在、不透明なメタルシートの封止を、透明な材料に変えなければならないことや、カラーフィルターを封止の上側に形成するために、工程を変更しなけらばならないという問題が生じる。

 

発光材料に関しては、青色TADFや新しい青色材料の開発が積極的に行われている。LG Displayが公開した88型8K OLED TVには、背面発光構造が採用されているため、画面密度が約100 ppiとなり、現在販売されている55型4Kの80 ppiより20%高い。単純にディスプレイ全体のサイズとピクセルサイズを比較してみると、55型4Kのピクセルが88型8Kのピクセルより約40%ほど大きいという計算ができる。

 

つまり、55型4Kと同レベルの輝度と寿命を確保するためには、TFTの設計を最適化し、発光材料の性能を向上させ、40%小さくなるピクセルサイズをカバーしなければならない。

 

果たして8K OLED TVはこのような問題を全て解決し、今年の下半期に本格的な発売開始が予想される8K LCD TVに立ち向かい、無事に発売できるのか、業界の関心が寄せられている。

プレミアムTV市場、OLEDの割合拡大

Bang&OlufsenとSONYに続いて、先日11日にPhilipsも韓国でOLED TVを発売した。

LG DisplayのOLEDパネルを採用したPhilipsのOLED TVは、55型と65型の2モデルで、クアッドコアCPUとHDR 10、Dolby Vision、DTSサラウンドなどの機能を備えている。

<PhilipsのOLED TV、参考:Philips>

今年9月にはドイツのLoeweもLG Displayのパネル採用した65型OLED TV 3種(bild5・bild7・bild7 edition)を韓国で発売し、Hisense(海信)も早ければ今月からOLED TVの発売を開始するとみられる。

 

特に、中国TV市場の先頭に立っているHisenseがOLED TVを発売する場合、中国内にOLED TVの認知度が向上するだけでなく、プレミアムTV市場でOLEDの割合を拡大する要素にもなると考えられる。

 

4月にLG Displayのキム・サンドン最高財務責任者(CFO)は、カンファレンスコールで従来のOLED陣営は13社から、2社増えて15社に拡大したと説明し、タクトタイムの短縮による生産性向上と中国でのファブ建設、必要に応じてLCDファブをOLEDファブに転換するなど、市場の需要増加に積極的に対応していく計画だと明らかにした。

UBI Researchが開催した「OLED/ディスプレイセミナー」で、Shinhan Investment Corp.のソ・ヒョンチョル理事は、Sonyが12年ぶりにプレミアムTV市場で1位を記録したことを述べ、Sonyの株価が2013年比445%上昇した原動力の一つがOLED TVだったと説明した。

昨年、LG ElectronicsのHE(ホームエンターテインメント)事業本部の営業利益率は8.1%で過去最高値を達成した。主要なセットメーカーは、OLEDが企業の売上高増加とプレミアムTV市場におけるシェアを高める要素だと判断しているように見える。それによって、今後のプレミアムTV市場で、OLEDの割合はさらに拡大すると予想される。

一方、UBI Researchは今年2月に発行した『2018 OLED Panel Industry Report』で、OLED TVの売上高は年平均約30%で増加し、2022年には約57億米ドル規模まで拡大すると予測した。

マイクロLED TV、OLED TVより価格競争力はあるか

「マイクロLEDは、今後60型と70型以上のTVに採用されるにあたり、予めOLEDなど他のディスプレイと比較して価格競争力をどのように高めていくかを考えなければならない」

先日26日に韓国ソウルにあるコンベンションセンターコエックスで開催されたUBI Research主催の「OLED最新技術動向セミナー」で、順天郷大学ムン・ダイキュ教授は、マイクロLED技術について説明する際、このような発言をした。

ムン教授は「マイクロLEDは、1,000ppi以上の高解像度ディスプレイを実現できる技術として注目を集めている」と言い、「LEDウェハーからフォトリソグラフィ工程を経て、マイクロLEDを個別に製造できるため、基板のサイズと形状に影響を受けないという点と輝度と寿命、低電力など、従来のLEDが持つ利点をそのまま活用できる」と説明した。

また、ウェアラブル機器のように消費電力が非常に重要な分野では、マイクロLEDの利点が有利に作用すると予測し、他にも業務用ディスプレイやデジタルウォールなど、超大型ディスプレイ分野で、ノーベゼルディスプレイを実現できるため、比較的に参入が容易な領域になると見通した。

しかし、最近話題になっているマイクロLED TVの量産について、ムン教授は「4Kを実現するためには、10 umサイズのLEDチップが2,480万個必要だが、現在実用化されている4型ウェハーからだと、4Kパネルを2回しか生産できない」と説明し、「量産性の側面においては、マイクロLEDはLCDとOLEDに比べて価格競争力があるかという疑問を持っている」と明らかにした。

さらに、マイクロLEDのTFTやピクセルの均一度を取り上げ、「TFTの均一度は、現在OLEDにも採用されている補償回路で対応できるが、もしカラーの不均衡問題が生じたら、どう解決するかを考慮すべきだ」と述べた。

マイクロLED TVは先日のCES 2018でSamsung Electronicが披露したTVで、当時多くの注目を集めたが、実用化に関しては意見が食い違った。特にLG Displayのカン・インビョン最高技術責任者(CTO)は「4KマイクロLED TVを実現するためには、約2,500万個のLEDが必要だが、LEDが1個あたり1ウォンだとしても2,500万ウォンで、回路と基板まで含めると相当高価になってしまう」と語ったことがある。

UBI Research、最新AMOLED工程を取り上げた「AMOLED Manufacturing Process」レポート発刊

最近のスマートフォン市場ではフルスクリーンOLEDを採用したスマートフォン、プレミアムTV市場ではOLED TVが主流になっている。フルスクリーンOLEDとUHD解像度の大面積OLEDを実現するために以前とは異なる構造と工程が取り入れられたが、ディスプレイ関連メーカーがこのような情報を詳しく把握することは難しかった。

 

これに対し、今回UBI Researchは中小型と大面積AMOLEDの最新工程を分析した「AMOLED Manufacturing Process」レポートを発刊した。

 

本レポートではAMOLEDを中小型と大面積に分けて構造と工程を分析し、さらに中小型AMOLEDの検査工程も図表化したため、各メーカーはAMOLEDの構造全般と主要工程を把握できると期待される。

 

第1章では、中小型と大面積AMOLEDの基板からモジュールまでの全構造を取り上げた。第2章では、フレキシブルOLED用基板である二重PI(Polyimide)、TFT(LTPS方式とOxide方式)、OLED画素(蒸着方式とソリューションプロセス)、封止製造工程とセル、モジュール工程を順次分析した。第3章では、中小型AMOLEDの検査測定工程装置と主要装置について説明した。

 

また、第4章からはSamsung Displayにおける、9枚のマスクを用いたLTPS TFTのPad bending工程と13枚のマスクを用いたLTPS TFTのPad bending工程、LG Displayの大面積OLED用Oxide TFT工程を扱った。各工程に使用される装置と材料を分かりやすく分析し、最新TFT工程をより良く理解することができると期待される。

<アドオンタイプのリジッドOLED構造>

LG Display、「CITE 2018」で次世代OLEDの技術力を見せつける

LG Displayは4月9日から11日まで中国広東省深圳で開催される「中国情報技術エキスポ(China Information Technology Expo)2018」に参加し、様々なアプリケーションに採用されたOLEDを見せつける。

 

今年で6回目を迎える「CITE 2018」は、中国工業情報化部と深圳地方政府が主催するアジア最大の情報・電子展示会で、毎年1,600社余りが参加、16万人が来場する。

 

LG Displayは「OLEDが既に主流だ」というスローガンを基に、画質だけでなく応用範囲とデザイン面においても限りない可能性を持つOLED製品を展示する。

 

OLEDはコントラスト比、色の正確度、視野角など、多方面から現存する最高のディスプレイとして評価されており、特にLG Displayが独自に開発している大型OLEDは、別次元の画質と新しいデザインで、消費者の多彩なニーズを満たしつつ、プレミアム市場で高い人気を得ている。

 

LG Displayは今年初めに公開した世界初の88型8K OLEDを展示し、来場者の注目を集めた。この製品は、現存するOLED TV製品の最大サイズで、UHD(3840×2160の解像度)より4倍(7680×4320の解像度)鮮明な画質を実現する。自発光ディスプレイのOLEDは、開口率減少による輝度低下が起こらないため、8K超高解像度の実現が容易である。さらに、LG Displayならではの革新的な工程・設計および補償技術が加わり、本物の8Kを実現することで、OLEDが超大型・超高解像度市場をリードし続けると期待される。

<世界初の8K OLED TV、参考:LG Display>

LG Displayはスピーカー機能を搭載した65型CSO(Crystal Sound OLED)も展示し、最も革新的な技術を披露する製品に与える「CITE 2018技術革新金賞」を受賞した。この製品はパネルにサウンドシステムを内蔵させ、画面からサウンドが直接出力される革新的な製品だ。別のスピーカーから流れる音を聞くのではなく、画面と音が同じ位置にあるため、臨場感と没入感を最大限に高める。

<65型CSO(Crystal Sound OLED)、参考:LG Display>

他にも、壁と密着させることでリビングのインテリア効果を高められる77型UHDウォールペーパーOLEDと6枚の77型UHD OLEDで構成されている丸形のピラー(Pillar、柱)製品を披露し、OLEDの多彩な活用可能性を提示する。

 

今回の展示会でLG Displayは、中国では初めてOLED照明を披露する。OLED照明は従来の光源より電力消費と発熱が少ないため環境にやさしく、自然光に近いため目の疲れを最小限にしてくれるプレミアム光源だ。OLEDディスプレイのように自由に曲面を実現できるだけでなく、唯一の面光源として均一な光を提供し、光源そのものを丸形、角形など、様々な形を作り上げることができる。

 

LG Displayのヨ・ソンドク最高マーケティング責任者(CMO)は「様々なアプリケーションに拡大できるポテンシャルを秘めているOLEDは、消費者により良い価値を提供する」とし、「特に新技術と新製品の導入スピードが最も早い中国市場で、OLED市場をリードし続ける」と語った。

 

一方、UBI Researchは去る2月に発刊した『2018 OLEDディスプレイ産業アニュアルレポート』で、OLED市場規模は2018年に357億米ドルとなり、年平均22%で成長して2022年には782億米ドルまで拡大すると予想した。

LG Electronics、OLED TVの出荷量は2020年に500万台を突破

LG Electronicsは25日に行われた2017年10~12月(第4四半期)経営実績のカンファレンスコールで「TV市場におけるピークシーズンの需要増とプレミアムTV販売によって、HE(Home Entertainment)事業本部の売上高が前年同期比10%以上増加した」と明らかにした。

 

2018年の年間見通しについては「為替変動のような外部環境リスクはまだ存在しているが、スポーツイベントで、グローバルTV市場はさらに拡大する」と付け加えた。

 

それによってHE事業本部はプレミアムTVを中心とするマーケティングに取り組みつつ、売上高増加とコスト削減に向けた活動を通じ、安定的な収益構造を維持していくとしている。

 

OLED TVの出荷量が500万台を突破する時期を尋ねる質問に対して「2017年のOLED TV出荷量は2016年に比べ2倍増加し、2018年の販売量増加もほぼ同水準になると見込まれる。このような基調が続いたら、その時期は2020年になる」と述べた。

 

また、出荷量よりもTV市場においてOLED TVがプレミアムとしての位置づけを固めており、その領域をどう拡大するかが重要であると強調した。

 

MC(Mobile Communication)事業本部は、昨年第4四半期にOLEDを採用したプレミアムスマートフォンLG V30の発売で、前四半期比9%成長した3兆655億ウォンの売上高を達成したが、メモリなどスマートフォン主要部品の単価上昇とマーケティング費用などによって、2,132億ウォンの営業損失を記録した。

 

このような営業損失を改善するために、MC事業本部は製品の完成度と信頼性を高める戦略を繰り広げ、顧客の満足度向上に取り組む予定である。

 

MC事業本部は「次期戦略モデルは競合他社の発売時期に影響を受けず、競争力を確保した上で準備ができたと判断したら上半期中に公開する」と明らかにした。

 

次期戦略モデルにはLG Electronicsの強みになるAI機能とオディオ、カメラ機能などを強化すると付け加えた。次期戦略モデルを発売するまで、LG V30とG6のアップグレードバージョンと中低価格モデルを発売し続けると同時に、LG Electronicsならではのプラットフォームでコスト削減を実現し、営業損失を最小限に抑えると説明した。

【CES 2018】昨年と比べOLED TVの展示品17種増加、OLED陣営のさらなる拡大に期待

By Hana Oh (hanaoh@ubiresearch.com)

CES 2018に展示されたOLED TVはCES 2017に比べ、17種増えた31種で製品数が大幅に拡大した。OLED TVを展示したメーカーはLG Electronics、Sony、Panasonic、Skyworthなど全7社である。

 

今回展示されたOLED TVは55型6種、65型19種、77型6種。特に65型OLED TVの割合が多く、現在注力製品として期待感を示した。77型OLED TVも55型と同様に6種の製品が発売され、主要ラインアップに含まれていることが明確になった。

 

また、展示されたOLED TVの解像度は全てUHDで、高画質TVに対する消費者のニーズが反映されたことだと考えられる。2015年まではFHD解像度のOLED TVが展示されてきたが、2016年からはUHD解像度のOLED TVのみ展示された。

 

LG Displayのハン・サンボム副会長は現地時間の8日に開かれた記者懇談会で「2020年まで総売上高の中でOLEDが占める割合を最大40%に引き上げる」ことを明らかにし、OLED TV市場のさらなる拡大を示唆した。

 

続いて中国の主要メーカー2社がOLED陣営に参入する予定だと付け加えた。これによって、OLED陣営はLG Electronic、Sony、Panasonicなど、既存の13社から15社に増える。

 

現在プレミアムTV市場をリードしているOLED TVの成長傾向は今後も続くと期待される。

【CES 2018】主要セットメーカーのOLED TV展示

2018年1月8日から米国ラスベガスエンクルレイブコンベンションセンター(Enclave Convention Center)で、最大規模のエレクトロニクスショーCESが開催された。

 

LG ElectronicsとSonyを中心とするVestel、Changhong、Skyworthなど、大手家電メーカーが主要展示品の一つにOLED TVを紹介している中、Samsung Electronicsが展示した「マイクロLED」に対する関心も大きかった。Samsung Electronicsは世界初の「マイクロLED」技術を採用した146型モジュラーTV「ザ・ウォール(The Wall)」を公開し、製品を見るために集まった人波でごった返していた。これに対し、Samsung Electronicsは究極の画質、サイズ、形状の制限がない未来スクリーンであることを強調した。今回の展示会で公開した「The Wall」はローカルディミング3000を実現し、従来のディスプレイに比べ輝度、コントラスト比、色再現力、表現などを改善した。

<Samsung ElectronicsのマイクロLED TV「The Wall」>

特に今回は「The Wall」と従来の「ミニLED」製品を比較展示し、「マイクロLED」の優秀性を一層強調した。「ミニLED」製品は画面の上にピクセルと各モジュールのラインが見えるため、大きいディスプレイとして認識できなかった。

 

LG Electronics、Sony、ChanghongなどはSound Acoustic OLED TV製品を中心に、65型と77型OLED TVを展示した。特にKonkaは中国の伝統美を活かしたセットデザインを公開し、TVは単純な電子製品ではない、家具の一部というトレンドを反映した。これに加え、多くのセットメーカーが「壁紙(Wall Paper)TV」と「Slim」をコンセプトに、軽くて薄いOLED TVの特性を活用している。

<SonyのA8F Bravia OLED TV>

<KonkaのOLED TV>

QLED TV陣営で活躍しているTCLは今まで展示会で公開した製品より画質、色再現率など、様々な要素で発展した水準のQLED TVを披露した。TCL関係者によると、現在の市場状況ではQDが優れているため、量子ドット(Quantum dot)LCDを製造して使用しているが、今後OLED TVの発売も検討中で、中国にOLEDのみを生産する工場を建設していることを強調した。

 

LG ElectronicsはOLED TV市場をリードしており、数十個のOLED TVをつないで作ったトンネルを展示し、世界初のOLED TVセットメーカーとしての威容を示し、発展を続けているOLEDを見せつけた。2018年初めてのエレクトロニクスショーCESで、今後成長を加速するOLEDへの期待が高まる。

LGとSonyの実績向上に貢献したOLED TV

先日7日に韓国ソウルにあるCOEXで開催された「OLED/ディスプレイセミナー」で、ソ・ヒョンチョル理事は、OLED TVがLG Electronicsにおける2017年第3四半期営業利益率9.9%を引き上げたと述べた。特にOLED TVが3,000米ドル以下になり、需要が急増したと説明し、現在OLED TVを量産しているSonyとLG Electronicsが今後もプレミアムTV市場をリードすると予想した。

特にソ理事は、Sonyが12年ぶりにプレミアムTV市場で1位を記録したと説明し、Sonyの株価が2013年比445%上昇した原動力の一つがOLED TVだったと説明した。続いて「Sonyは55型と65型TVに注力することで収益構造を改善し始めた。2017年にはOLED TVをローンチし、安定的なTV事業構造を構築した」と評価した。

またLG Displayの第10世代OLEDラインへの投資が予想より早まるとの見通しを明らかにした。ソ理事は来年に開催される平昌オリンピックとロシアワールドカップによる大型OLED TVのニーズも増えつつあり、Sonyからの要請も予想されるため、OLEDラインへの投資は加速する見込みであることを明かした。

ソ理事はOLED TVパネルにおける歩留まり率の向上で、コスト削減の加速化が実現できると述べ、「55型LCDパネルの生産コストは232米ドルで、十分な歩留まりに達していいるため、コスト改善が容易ではないが、55型OLEDパネルの生産コストは現在の545米ドルから、歩留まり率の向上によって、378米ドルまで下がる可能性があり、価格競争力が一層激しくなる」と予想した。

最後にLG DisplayのE4-2ラインが2018年にフル稼働し、OLED TVパネルの販売量は290万台に達する見込みで、パネル事業の黒字転換によって、2019年にはOLED TV事業の営業利益率が17.3%になると予想した。

<LG DisplayのOLED TV戦略、参考:Shinhaninvest>

2017年のOLED TV製品数 昨年比約2倍増

2015年と2016年に比べ2017年に発売されたOLED TVモデルは大きく増加したことが示された。OLED TVは2016年に16種、2017年に29種発売され、前年度に比べ製品数は約2倍近く増加した。各企業による製品数は、LG Electronicsが最多で10種、Loeweがそれぞれ5種で次に多かった。

年度別OLED TV製品数比較

今までLG ElectronicsがリードしていたOLED TV市場は、2017年初にSonyによって世界初のOLED TV発売が決定され、大きな注目を集めた。CES 2017で初めてOLED TVを公開し、スピーカーが無くても音を発することができる「Acoustic Surface」技術で、多くの関心を呼んだSonyは55型、65型、75型OLED TVを製造し、LG Electronicsと合わせてプレミアムTV市場をリードしている。

 

2018年にはOLED TVの製品数が今まで以上に増加すると予想される。FlatPanelsHDによると、2017年初に55型OLED TVを1種のみ発売したPhilipsが65OLED973、65OLED903、65OLED873、65OLED803、55OLED903、55OLED803など、6種のOLED TVを2018年初に発売することを決定した。プレミアムTV市場をリードしているOLED TVを高価格帯の9xxモデルと低価格帯の8xxモデルに分け、多くの消費者を引き付けるという戦略のように考えられる。

 

2018年のOLED TV出荷量も増加すると見られる。UBI Researchは55型以上のOLEDパネルにおける出荷量について、2018年に240万台、2022年に910万台になると予想した。プレミアムTV市場をリードしているOLED TVが2018年にその存在感をより確実に示すかに注目が集まる。

<2018~2022年、55型以上のOLEDパネルにおける出荷量展望>

プレミアムTV市場における価格競争の激化、OLED TV価格がプレミアムLCD TV価格に近接

プレミアムTV市場においても価格競争が激化している。アマゾン(www.amazon.com)で2017年3月に発売された韓国のSamsung ElectronicsとLG Electronics、日本ソニーのプレミアムTV(55型、65型、フラット型)の中で、基本モデルであるQN55Q7FとQN65Q7F(Samsung Electronics)、OLED55C7とOLED65C7(LG Electronics)、XBR55A1EとXBR65A1E(ソニー)の価格を比較した。

< 3社における55型と65型プレミアムTVの価格比較(2017~2018)>

その結果、55型は3月の発売から10月まで、3社製品の価格は平均54.8%下落し、特にSamsung ElectronicsのQN55Q7Fが3月の2,798米ドルから10月に1,598米ドルとなり、最も激しい下落率を見せた。65型においても同じ様子だった。65型は3月の発売から10月まで、3社製品の価格は平均60.0%下落し、Samsung ElectronicsのQN65Q7Fが3月の3,998米ドルから10月に2,498米ドルと最も激しい下落率を見せた。

 

ここで、注目することは、LG ElectronicsのOLED TVとSamsung ElectronicsのQLED TVにおける価格の差である。2016年に発売された55型LG ElectronicsのOLED TVとSamsung ElectronicsのSUHD TVにおける価格の差は、2016年12月を基準に約1,000米ドル、65型は1,500米ドルであったことに比べ、2017年に発売されたモデルの価格の差は、2017年10月を基準に55型が200米ドル、65型が300米ドルと昨年より格差が大きく縮小した。

 

このようにOLED TVの価格が急速なペースでプレミアムLCD TVの価格に追いつくことができたののは、LG Displayが生産の歩留まり率を安定化させた影響のためと見られる。

 

特に、今年の下半期から本格的に稼働を開始したLG DisplayのE4-2ラインが2018年から全面稼働に入ると、LG Displayの大面積OLEDパネルの生産量は、2017年の約170万台より41%増加した240万台になり、OLED TV市場の拡大も一層早まる見込みだ。

LG Display、OLED TVのプリミアム市場を席巻

韓国LG Displayにおける10月のOLED TVパネルの販売量が、韓国LG Electronics、日本ソニー、オランダPhilipsなど、主要グローバル顧客企業による販売量急増を追い風に、前年同月比2倍以上増加した。

 

LG DisplayにおけるOLED TVパネルの販売量は、10月を基準に初めて20万台を突破し、11月には販売計画が21万台を超えるなど、年末まで販売量が増加し続けている。

 

LG Displayは今年初めてOLEDTVを発売したソニーによるOLED TV販売が好調を見せたことで、北米プリミアムTV市場(55型と65型TV)において、OLED TVセットの販売数量と金額の全てが74%という圧倒的な占有率を達成した(9月NPD北米集計基準)。

 

北米ではソニーによる9月の販売量が前月に比べ2.1倍成長し、ヨーロッパではPhilipsによる第3四半期の販売量が前四半期比べ5.9倍急増した。OLED TVの本家であるLG Electronicsの販売量も、北米とヨーロッパを通じて9月の一カ月間に、前月比1.5倍急成長するなど、主要顧客企業によるOLED TVの販売量が急増した(9月NPD北米、GFKヨーロッパ/CIS14カ国集計基準)。

 

特に7月末にはLG Displayが未来ディスプレイ市場をリードするために、投資の中心をOLEDへ移動すると宣言してから3カ月も経過していない間に、グローバルOLED TVの販売量が急成長しているため、OLEDがプリミアムTV市場の主流として迅速に位置付けている。

 

このような動きは9月に開催されたIFA展示会で、グローバルTVメーカー13社がOLED TVをプリミアムTVラインアップの前面に押し出して以降、消費者の需要が急増し、年末までの需要はもちろん、来年の物量まで増やしてほしいという顧客企業からの注文が相次いでいる。

 

これによってLG DisplayのOLEDTV販売量は、今年150万台規模を予想していた市場調査機関の展望値を越える170万台以上を記録すると予想されており、来年にも270万台以上が販売されると見込まれている。

 

LG Displayは下半期に本格的な稼働を開始した坡州(パジュ)E4-2ラインの稼働率を最大化し、急増する顧客の需要に対応するという方針である。

 

LG Displayのハン・サンボム副会長は「OLEDはプリミアムTV市場の主流として迅速に位置づけており、当社の生産能力増加とともに成長し続けている」と述べた。

 

このようにOLEDへの関心が高まる中、LG Displayは最近中国とヨーロッパで「OLED Day」のイベントを開催し、OLEDの優秀性を積極的に知らせた。また、中国の8大主要都市にOLED体験館を設け、OLEDの可能性と未来技術を消費者に直接体験させ、OLED技術を継続して広めている。

プレミアムTV市場をリードするOLED TV、LG Electronics HE部門で営業利益最大化

先日26日に韓国LG Electronicsは、カンファレンスコールで2017年7~9月期(第3四半期)の決算実績を発表した。LG Electronicsにおける第3四半期の連結売上高は15兆2,241億ウォン、営業利益は5,161億ウォンを記録した。売上高と営業利益は前年同期比、各々15.1%、82.2%の増加となった。売上高は過去同四半期の中の最高値を更新した。

 

特にプレミアムTV販売の増加で、ホームエンターテインメント(HE)事業本部は、営業利益(4,580億ウォン)と営業利益率(9.9%)で、四半期別実績において過去最高を記録した。また、生活家電、TVなどを含む家電事業全体においても、同じ第3四半期を基準に、営業利益(8,829億ウォン)と営業利益率(9.2%)が最も高い。

 

LG ElectronicsのHE事業本部の売上高は4兆6,376億ウォン、営業利益は4,580億ウォンで、売上高はOLED TVとUltraHD TVなど、プレミアムTVの販売が続々と増加し、前年同期比12.0%増加したと発表した。プレミアム製品の販売拡大による収益構造の改善で、営業利益と営業利益率(9.9%)は、四半期を基準に史上最高値を記録したことが知られている。

 

LG Electronicは先日10月11日に、韓国国内でLG OLED TVの販売量が1カ月間で初めて1万台を超え、急速なペースで大衆化を迎えていると述べたことがある。LG OLED TVは、今年米国と英国を含めた11カ国の非営利消費者マガジンが実施した性能評価で、全て1位を獲得しただけに、優れた画質を認められており、55型OLED TVの販売価格が200万ウォン台半ばまで下がったことから、合理的な価格も販売好調の理由として挙げられている。

 

LG OLED TVはLG Electronicsの韓国国内TV部門売上高の約30%を占めながら、市場において確実な安定化を達成した。LG Electronics関係者は「HE事業本部は、OLED TVやUltraHD TVなど、プレミアム製品を中心に売上高の成長と安定した収益構造を固めていく」と今後の計画を明らかにした。

LG Display、2018年までOLEDの売上高比率2倍に拡大

韓国LG Displayは25日に行われた2017年7~9月期(第3四半期)の決算カンファレンスコールで、2018年までOLEDの売上高比率を10%から2倍の20%に引き上げることを明らかにした。

 

LG Display の キム・サンドン 常務は「大型OLEDの生産能力拡大によって、OLED TVの出荷量が増加しており、壁紙(Wall Paper)とCSO(Crystal Sound OLED)などの新しいプレミアム製品が良い反響を得ている。LCD TVとの違いが認められている」と説明した。

 

これにより「2017年OLED TVパネルの出荷量は170万台になると予想している」とし、「出荷量は2018年に250万~280万台、2020年には650万台以上に達すると期待している」と述べた。LG Displayは「OLEDパネルの収益性を確保するために経済に関わる活動の規模を拡大している」と説明した。同時に「材料費と諸費を削減するために中国にOLEDパネル工場を設立し、効率的なラインと規模の経済、エコシステムの導入拡大などで、コストを削減できる」と付け加えた。

 

2017年10~12月期(第4四半期)の出荷面積は「年末及び来年の春節などシーズン対応の影響によって1桁台の伸びを示し、販売価格は製品やサイズ別需給状況によって多少違いはあるものの、全体的に下落傾向にある。この傾向は徐々に弱まる」と予想した。
モバイル用ディスプレイについては、現在「LCDからPOLEDへと変わっている。LCDパネルの売上高は総売上高の30%を示しているが、売上高は2019年の投資終了時点から本格的に増加する」と説明した。

 

続いて「LG Displayは未来に対する長期的な計画として、今後OLEDを中心とする投資を進めていく中で、困難な市場環境が続くという保守的な見込みから、LCDならではの特性を持つ製品による収益性の最大化やOLED事業拡大による収益性改善のために努力を続ける」と付け加えた。

 

LG Displayは販売価格の下落傾向にも関わらず、2017年第3四半期基準の売上高は6兆9,731億ウォン、営業利益は5,860億ウォンで、営業利益は22四半期連続の黒字を達成した。売上高はOLED TV製品を拡大するなどプレミアム製品の強化やシーズンによる中小型モバイル製品の出荷量増加などの影響から、前四半期の6兆6,289億ウォンに比べ5%、前年同期の6兆7,238億ウォンに比べ4%増加した。
2017年第3四半期の売上高基準の製品別販売比率は、TV用パネル40%、モバイル用パネル27%,、ノートパソコン及びタブレットPC用パネル17%、モニター用パネル16%となった。

セットメーカーによって異なる個性と特長を浮き彫りにしたOLED TV

韓国LG Electronicsは先日11日に、韓国国内でLG OLED TVの販売量が1カ月間で初めて1万台を超え、急速なペースで大衆化を迎えていることを明らかにした。また、2017年にはOLED TV陣営に加勢したソニーが大反響を呼びながらプレミアムTV市場に占める割合を拡大しつつある。このようにOLED TVは優れた画質とともにコスト削減による価格競争力の向上で、プレミアムTV市場を先導している。

 

現在OLED TVは、韓国のLG Display、日本のソニー、東芝、パナソニックなどで量産されている。OLED TVを量産中の全てのセットメーカーがLG DisplayのOLEDを採用しているが、メーカーによって異なる個性と特長が浮き彫りになったOLED TVを量産している。

 

LG ElectronicsはまずSignature TVであるOLED W7の特長として、OLEDならではのリアルな画質と壁紙(Wall paper)のデザインを挙げた。自発光素子のOLEDを採用し、無限大に近いコントラスト比と自然に近い豊富な色の表現を実現、Dolby Vision HDRとHDR10を採用し、リアルな画質を提供したと述べた。また、厚さ4.6mmの薄いパネルで、まるで映画館のスクリーンを見ているような経験を提供し、パネル以外の全ての部品をイノベーションステージというスペースに収納し、完璧な壁紙(Wall Paper)のデザインを完成したと説明した。

<LG ElectronicsのOLED TV W7、参考:LG Electronics>

ソニーは4K BRAVIA OLED TV A1Eシリーズの特長として、サウンド、画質、シンプルなデザインを強調した。先日CES 2017で大きな注目を集めたTV画面が振動しながら発音する「Acoustic Surface」を採用し、一層向上した没入感を提供できると述べた。また「X1 Extreme Processor」というHDRチップを搭載することで、OLED TVの画質をさらに向上し、ケーブルなどを裏側のスタンドに収納し、シンプルなデザインを実現したことを明らかにした。

<ソニーによる4K BRAVIA OLED TV A1EのAcoustic Surface、参考: ソニー>

続いて、東芝はREGZA X910の特長として、DCI-P3カバー率約100%の高い色再現率と800nit以上の高輝度を挙げた。色再現率の向上で自然な色彩を表現し、輝度の向上で明部と暗部をさらに豊富な階調で表現することができた。また、HDRの復元機能を強化し、鮮明で臨場感あふれる高画質の映像を実現したと明らかにした。

<東芝のREGZA X910、参考:東芝>

最後にパナソニックは完全なる黒の表現と豊富な色表現力を実現したと説明した。特にパナソニックの高画質技術の「ヘキサクロマドライブ プラス(Hexa Chroma Drive Plus)」を採用し、LCD TVでは実現が難しかった高コントラスト比と暗部に潜んでいた色彩まで表現し、映像の制作者が意図している映像の完成をありのまま再現したと強調した。

<パナソニックの「ヘキサクロマドライブ プラス」技術の比較、参考:パナソニック>

このようにOLED TVのセットメーカーは独自な個性と特長を浮き彫りにしたOLED TVを紹介している。先に記した4社のみならず、ドイツのLOEWEやデンマークのB&Oなども、OLED TVを既に量産している、もしくは量産開始を目指して準備を進めているなど、OLED TVの発売が続くと予想される。セットメーカーならではの独自の技術力に基づき、どのような個性と特長が強調されたOLED TVを量産するかに注目が集まる。

LG Electronics 、目前に迫ったOLED TVの大衆化

<LG ElectronicsのOLED TV、参考:LG Electronics>

韓国LG ElectronicsによるOLED TVの販売台数が、韓国国内で初めて1か月で数1万台を超え、大衆化が加速している。

先月「LG OLED TV」は、4分に1台ずつ販売されたことになる。今年の初めに比べたら、2倍になるという。LG Electronicsは今後も販売量が増加し、OLED TVが強い勢いで市場をリードすると期待されている。

販売量が増加した理由は、優れた画質を認められたからである。「LG OLED TV」は、今年アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、オランダ、スウェーデン、ベルギー、ポルトガル、オーストラリアなど、先進市場の11カ国の非営利消費者マガジンが実施した性能評価で、全て1位を獲得した。LCD TVとは異なり、バックライトが無くても自発光するため、コントラスト比が高い。そのため、完璧な黒を表現し、リアルな映像を提供する。

TVを購入する際に消費者は画質を最も重視する。LG Electronicsが実施した消費者調査結果によると、調査対象の中で40%以上がTVを購入する際に、画質が第一条件になると応答した。この割合は、購入を考える全ての条件の中で最も高い。

合理的な価格も販売好調が続く理由の一つである。LG Electronicsは、多くの消費者がOLED TVの画質を体験できるために、技術開発に取り組み続けたけった、コスト削減に成功した。55型OLED TVの価格は、約20万円(200万ウォン)半ばに収まった。プレミアム級のLCD TVとほぼ変わらない水準である。LG ElectronicsがOLED TVを始めて発売した2013年には約150万円(1,500万ウォン)であった。

「LG OLED TV」は、今年LG Electronicsの韓国国内におけるTV売上高の約30%を占め、完全に市場に定着した。LG Electronics韓国ホームエンターテインメント(HE)マーケティングFD担当者のソン・デギ氏は「より多くの顧客にLG OLED TVの画質を楽しんで頂けるように販売を拡大し、プレミアム市場における存在感を高め、安定した収益構造を確立する」と強調した。

LGディスプレイ、OLEDでグローバルテレビ市場を主導する

LGディスプレイが9月12日、中国の北京にあるルネサスキャピタルホテル(Renaissance Capital Hotel)で中国のセットメーカー、流通業者、関連専門家など約200人を招待してプリミアムテレビ市場の現況及びOLEDテレビ事業の展開方向を共有する「OLED Partner’s Day」を開催した。

<出所 : LGディスプレイ>

この日の行事中に行われた専門家フォーラムではLG電子、ソニー、フィリップス、スカイワース(Skyworth)、スニング(Suning)などの流通及びセットメーカーと電子商会、受賞協会など関連機関の主要役員が出席してOLEDが今後TV市場を主導するということに意見をともにした。フォーラムの出席者であるスカイワースのCEOリュ・タンズ(刘棠枝)総裁は「中国のTV産業が現在飽和状態に置かれているが新しい価値を提示できるOLEDテレビはディスプレイ産業の突破口になるだろう」とし「OLEDテレビがブランドの認知度及び占有率の上昇にも役立つだろう」と述べた。

 

LGディスプレイのCMOであるヨ・サンドク社長は歓迎の辞を通じて「既にOLEDテレビは市場の大勢として位置付けられている」とし「テレビ以上の価値を提供できる本当の未来のディスプレイであるOLEDテレビで市場を本格的に先導していく。」と強調した。

 

LGディスプレイは2013年OLEDテレビ用パネルを量産し始めた以来、LG電子を初めとしてヨーロッパ、日本、中国地域の13社の主要メーカーまで顧客群を増やしてきた。9月初めにドイツのベルリンで開かれた「IFA(国際家電展示会) 2017」にもLG電子、スカイワース、コンカ、フィリップス、パナソニックなど世界の主要テレビセットメーカーがOLEDテレビ製品を前面に打ち出した。

 

画質は厚み、デザイン、視野角、消費電力など多様なメリットを持っているOLEDテレビの価値を認めた世界主要セットメーカーが積極的に製品を発売して、OLEDテレビの市場競争力はさらに高まりつつある。

 

ヨ・サンドク社長は品質に対するプライドを強調すると同時に「安定的な歩留りを確保すると同時に17年度には170~180万台、18年度には250万台まで生産量を拡大する」と生産面でもOLEDテレビが影響力を高められる全ての準備を終えたと説明した。

<出所 : LGディスプレイ>

OLEDテレビはアメリカの非営利消費者団体「コンシューマーレポート」など世界有数の専門評価機関から相次いで最高の製品だという評価を受けている。

 

OLEDテレビはテレビを見ない時も絵や写真を展示する室内のインテリア用途として活用することができて、多様なAIプラットフォームの適用が容易であるということから活用範囲が無尽蔵である。LGディスプレイは無限の拡張性を持っているOLEDテレビによって消費者のライフスタイルもこれから変わると見込んだ。

 

ヨ・サンドク社長は「OLEDはテレビ市場に新しい価値を提供できる本当の未来のディスプレイ」とし「LGディスプレイはより多くの消費者がOLEDの価値を知って体験できるように様々なプロモーション活動を展開する」という計画を明らかにした。

 

LGディスプレイは中国の核心都市内でOLED体験館を運営する一方、広州タワーにOLEDランドマークを構築する予定である。

 

一方、テレビレビューメディアの「HDTVテスト」の編集長兼画質専門家のビンセント・テオ(Vincent Teoh)は最近行ったテレビ画質のテスト結果、明暗比、色、正確度など全ての面でOLEDテレビの圧倒的な優秀性が立証されたと説明し、中国の有名な撮影家であるのトゥンモン(童梦)は使用者の観点からOLEDが自然色をそのまま具現してくれる最も良いディスプレイだと述べて使用経験を共有した。

 

イベント会場の片方にはOLEDの構造、画質を比較できる体験ゾーンとCSO及びウォールペーパーテレビなど先端製品と顧客社の発売製品などを取り調べられる展示館を設けて、参加者らがOLEDテレビのメリットを直接体験することができるようにした。

LG Electronics、OLED TV陣営拡大でプレミアムの熱気続く

<IFA 2016で展示したLG OLED TV>

韓国LG ElectronicsがOLED TV陣営を拡大し、プレミアム市場での位置づけを固めていく。LG Electronicsは、9月からデンマークのオーディオ・ビジュアル 製品メーカー及びブランドである‘B&O(Bang & Olufsen:バング&オルフセン)’に、OLED TVを供給することを決め、OLED TV陣営の拡大に励んだ。

 

‘B&O’は、現地時間8月30日にドイツベルリンで、OLED TVの公開イベントを開催した。‘LG OLED TV’に、独自のサウンド技術を採用し、9月1日から6まで開催される‘IFA 2017’で、来場者に公開する予定である。

 

また、LG ElectronicsはOLED TV陣営が拡大傾向にあると強調した。今年の‘IFA 2017’で、OLED TVを展示するメーカーは、13社にもなると予想される。昨年11社だった出展社数より2社増えた結果で、全てOLED TVを前面に押し出し、プレミアムマーケティング戦略を繰り広げる計画と知られている。

 

LG Electronicsの分析によると、多くのメーカーがOLED TV販売に乗り出しているのは、安定的な収益構造を確立するためである。中国や台湾のメーカーによるLCDパネル生産への大規模な投資で、今後、価格競争が激しくなると見込まれており、既に成熟期に入ってしまったLCD技術だけでは、差別化が続かないと説明した。TVメーカーは、このような環境を考え、独自のOLED TVを開発し、プレミアム市場攻略に取り組んでいると語った。

 

続いて、LG Electronicsは、OLED TVで収益基盤を固めていると述べ、TV事業を担当しているホームエンターテインメント(HE)事業本部は、今年の上半期に営業利益率8.5%(売上高8兆5,610億ウォン、営業利益7,252億ウォン)を達成したことを明らかにした。このような高収益の実現は、OLED TVのプレミアム化によることで、LG Electronicsにおける上半期のOLED TV売上高が占める割合は、15%にまで至ると説明した。

 

現在、実用化されている‘LG OLED TV’は、全世界のメディアや専門家から様々な賞を授賞し、性能評価においても1位を続けている。画質、音質、デザインなどのTVに関わる主要な要素で高く評価されている。

 

特にLG Electronicsは、9月1日から6日までドイツベルリンで開催される‘IFA 2017’で、‘LG OLED TV’ならではの先進高画質技術を積極的に紹介し、プレミアムTV市場攻略に乗り出す。LG ElectronicsのHE事業本部長クォン・ボンソク副社長は「プレミアム市場を再編しているOLED TVを押し立て、グローバル市場においてリーダーシップを強化する」と強調した。

次世代OLED市場が予想できるネットワークの場、iMiD 2017 Industrial Forum

■ 「OLED新市場開拓に挑め」:OLEDアプリケーションの発展から見たOLED代替に関する論議

■ 「未来型ディスプレイの新技術に関する論議」:LCD、QD-LCD、OLED

OLEDはスマートフォンとTVのみならず、VR/AR、自動車、航空、照明などの全産業分野における拡散や融合可能という点から、今後のOLEDは発展する可能性が高い。そのため、様々な産業によるOLEDへの興味は増加を続けている。

 

このように高まる需要を満たすために、市場調査専門機関であるUBI Researchは、韓国ディスプレイ学界(KIDS)と30日(水)に韓国釜山にある国際コンベンションセンターBEXCOで「iMiD 2017 Industrial Forum」を共同開催する。

 

本フォーラムは、各分野の主要人物の発表やディスカッション(Panel Discussion)が行われる。ディスプレイだけではなく、様々な産業に従事している来場者に現在のOLED技術と市場情報を知らせ、今後切り開かれる新市場を模索する機会になると予想される。

 

第一に「OLED新市場開拓に挑め」セッションでは、OLEDアプリケーションの発展から見てみるOLED代替について発表が行われる。當摩照夫(Teruo Tohma)博士、韓国電子通信研究院(ETRI)のチョン・ウソク責任研究院、米国The Boeing CompanyのJulian K chang総括委員、山形大学の菰田卓哉(Takuya Komoda)教授、アルパイン株式会社の大西道久(Michihisa Onishi)首席研究員が講師を務める。

 

第二に「未来型ディスプレイの新技術に関する論議」セッションでは、次世代ディスプレイ技術の競争が繰り広げられている各TVメーカーの最新製品と技術動向について確認できる。LCD TV分野を代表する韓国Samsung Electronicsのノ・ナムソク常務は「Quantum Dot and Advance of LCD-TV」というテーマに、 量子ドット(Quantum Dots)技術の活用で改善されたLCD TVについて発表する予定である。

 

OLED TV分野においては、韓国LG Displayの担当者ヤン・ジュンヨン氏が「OLED、Now and Future」をテーマに、現在の市場及びトレンドによるOLED TVの現況に関するレビュー、フレキシブルと丸められる(Rollable)ディスプレイなど、様々なデザインを実現できるOLEDの未来について論議を行う。

 

次に、中国TCLの曹蔚然(Weiran Cao)首席研究員は「TCL Display Technology with QDs」をテーマに、TCLで研究開発を実施しているColloidal Quantum Dots技術の現況とLCDが採用されたTCL製品について発表する予定で、中国のプレミアムTVにおける戦略を確認できると期待を集めている。

 

今回のフォーラムを共同主催するUBI Researchのイ・チュンフン代表は「プレミアムTV市場拡大によるOLED TV市場展望」をテーマに、先に行われた発表内容を市場の観点から分析し、プレミアムTV市場の展望をまとめる時間を設けた。

 

「第17回 iMiD 2017 Industrial Forum」に関する詳しい情報は、‘iMiD 2017公式ウェブサイト(http://imid.or.kr/2017/indi_forum.asp)’で確認できる。

第2四半期 OLEDパネル出荷量、継続して増加傾向

UBI Researchによると、2017年第2四半期スマートフォン用OLEDパネルの出荷量は、9,530万枚と前年同期(9,290万枚)比2.6%増加、前四半期(9,470万枚)比0.6%増加となった。

<スマートフォン用OLEDパネルの出荷量>

韓国Samsung Displayは、2017年第2四半期に全体市場で96.7%を占め、中小型OLED市場で断然1位となった。Galaxy S8、S8+のが好調な売れ行きを見せており、Galaxy Note 8とiPhone 8の一部モデルにOLEDパネルを採用することから、中小型OLED市場でSamsung Displayの独走はしばらく続く見通しだ。

 

31日に公開予定の韓国LG ElectronicsのV30にもOLEDパネルが採用され、中国のスマートフォンメーカーもOLEDパネルの採用を拡大している。スマートフォン用OLEDパネル市場は継続して成長する傾向にあり、スマートフォン用ディスプレイの主役は、LCDからOLEDへ徐々に交代していくと見られている。

<TV用OLEDパネルの出荷量>

TV用OLEDパネルの出荷量は、37万1,000枚と前年同期(14万枚)に比べ165.0%増加し、大きく成長を遂げている。前四半期(30万6,000枚)比は21.2%増加となった。

 

今年、ソニーのOLED TV市場参入により、今後のOLED TV市場は一層拡大すると見られている。韓国LG Displayの韓国京畿道坡州(Paju)市に所在するE4新規ラインでは、第3四半期からフル稼働を開始する予定で、TV用OLEDパネルの生産量も増加が続く見込みだ。

LG Electronics、OLED TVで「EISAアワード」6年連続して受賞

今月15日、韓国LG Electronicsが、OLED TV等のプレミアム TVをもって、欧州で権威のある映像音響分野の賞を受賞した。

<LG ElectronicsのOLED TV(モデル番号:OLED65E7)、参考:LG Electronics>

LG ElectronicsのOLED TV(モデル番号:OLED65E7)は、欧州映像音響協会(EISA:European Imaging and Sound Association)が選出した「EISA OLED TV」に選ばれた。LG OLED TVは、2012年から6年連続して「EISAアワード」を受賞し、優れた技術力を今一度検証した。

欧州映像音響協会は「LGのOLED TVは完璧な黒をベースに、優れた画質を映し、生々しい色表現力と広い視野角を整えている」とし、「去年より黒の表現、鮮明さが向上している」と褒めた。又、ドルビービジョン、HRD10等の様々なHRD規格に対応すること、超スリムデザイン、ドルビーアトモスオーディオ技術の豊かなサウンド、利便性のある使い方等を好評した。

<LG Electronicsのサウンドバー(モデル番号:SJ9)、参考:LG Electronics>

LGのサウンドバー(モデル番号:SJ9)も「EISAサウンドバー」アワードを受賞した。欧州映像響協会は、高級なデザインとサウンドを全て整えた稀な製品と高く評価した。ドルビーアトモスオーディオ技術で作り出す立体感あふれるサウンドと、豊な重低音が調和を遂げると評した。

欧州映像音響協会が主管する「EISAアワード」は、世界的に映像音響分野で権威を認められている。欧州映像音響協会は、欧州の約20カ国のAV専門誌が参加する、欧州最大規模のマルチメディア協会である。1982年から毎年、音響、映像、写真、モバイル機器等の分野で最高の製品を選定して発表する。記者と外部の技術専門家らで構成される審査委員の評価により、受賞作を選定するため、高い信頼を得ている。

LG Electronicsのホームエンターテインメント(HE)事業本部のクォンボンソク本部長(副社長)は「優れた技術力を認められている製品を中心に、プレミアムTV市場を引き続きリードする」と強調した。

LG Display、2020年 総売上高の40%をOLEDが占める見込み

韓国LG Displayは、7月26日に行われた2017年第2四半期カンファレンスコール(電話会議)で、OLEDを中心に売上構造を変えていく方針を表明し、総売上高のうち、OLEDの売上が占める割合について、2017年10%から2020年まで40%に増加すると予想した。

 

LG Display最高財務責任者(CFO)のキム・サンドン氏によると、4年間韓国京畿道国坡州(Paju)市にあるP10工場に、約1兆5,000億円(15兆ウォン)規模の第10.世代OLEDと第6世代POLED生産ラインに投資することを明らかにした。キム・サンドン氏は「OLED TV需要が2018年に250万台、2020年に600万台になると予想されるなど、その需要が急増しているので、量産と効率性向上のためには、必ずP10への先行投資が必要になる。P10工場をOLEDの拠点とする」と述べた。

 

また、キム・サンドン氏は「P10工場の第10.5世代OLEDラインは、2017年7月から2019年1月まで、必要な装置の発注と設置を行い、今後6~12カ月間にテストを実施し、マザーガラスを基準に月3万枚規模のOLEDを量産することが第1次目標だ。P10工場に投資額約5,000億円(5兆ウォン)を投入し、月3万枚規模の第6世代POLED新規ラインを増設する計画で、2019年から生産を開始する予定だ」と説明した。

 

LG Displayは既に投資した韓国慶尚北道亀尾(Gumi)市にあるE5ラインで、今年中に月1万5,000枚規模の第6世代POLEDを量産し、坡州(Paju)E6ラインでは、2018年第2四半期の間に月1万5,000枚規模の第6世代POLEDを量産する計画を明らかにした。中国広東省広州市にあるOLED新規ラインでは、約5,000億円(5兆ウォン)を投資し、2019年上半期から月6万枚規模の8.5世代OLEDを量産すると語った。また、最近注目を集めている第8.5世代OLEDへの投資による技術流出の懸念について、キム・サンドン氏は「複製できない複合的な技術のOLEDは、2013年から現在まで、広州市にあるLCDラインで技術流出という問題は起きたことがない。むしろ装置の国産化と様々な投資によるメリットが多い」と述べた。

 

2017年第2四半期の売上高は、約6,629億円(6兆6,290億ウォン)で、前四半期の約7,062億円(7兆620億ウォン)に比べ6%減少したが、前年同期の約5,855億円(5兆8,550億ウォン)に比べ13%増加した。 製品別販売実績の割合は前四半期比で、TV用パネルが 3ポイント増加した46%、モバイルパネルが4ポイント減少した22%、ノートパソコンやタブレットパネルが1ポイント減少した15%、モニター用パネルが2ポイント増加した17%となった。LG Displayの説明によると、上半期は季節的にオフシーズンに入ったため、実績が落ちたが、オンシーズンに突入する下半期には上半期に比べ出荷量が増える。

LG Display、OLED TV開発で日本ディスプレイ学会から「業績賞」を受賞

韓国LG Displayは、東京NHK技術研究所で開催された第24回有機EL討論会で、大型OLED TV生産を実現したWRGBの優れた技術力と大型OLED TV市場を開拓した功績が認められ、海外企業としては初めて「業績賞」を受賞したと16日に明らかにした。

LG DisplayがCES 2017で公開した55型の透明OLED、参考:LG Display

有機EL討論会は、東京大学と九州大学、ソニー、ジャパンディスプライ、JOLEDなど、OLEDに関わる日本の主要業界と学界の専門家が集まり、芸術、応用研究、実用化策を発表・討論する学会である。

 

有機EL討論会によると、LG Displayは、大型OLED TV生産を実現した技術力と大型OLED TV市場を開拓した功績が認められ、海外企業として初の業績賞を受賞した。

 

LG Displayが業績を認められたWRGB技術とは、TFT(Thin Film Transistor)基板の上に、赤(R)・緑(G)・青(B)の有機物を水平に配列するRGB方式ではなく、各々の有機物を垂直に積み上げ、白(W)素子を加え、4つが一つのサブピクセルを構成する方式である。

 

LG Displayは、この技術の採用で、2013年1月に世界初のOLED TVパネルを量産すると同時に大型OLED TV市場を開拓した。

 

LG Displayは、今回の受賞について「フラットパネルディスプレイを主導している日本で、大型OLEDパネルを生産しているLG Displayの技術力が認められたのは、非常に大きな意味を持つ」と強調した。

 

LG Display OLED TV開発グループのオ・チャンホ専務は、今回の受賞について「LG Displayが業界最高の専門家から、OLED技術力を認められたのは、大変喜ばしいことた。今後独自のOLED製品を開発し、ディスプレイ産業の発展に貢献できるように、努力を続ける」と述べた。

 

LG DisplayはSID 2017で、65型UHD壁紙OLEDパネルにおいて、優れた画質を実現した上で、更に応用範囲とデザイン面でもディスプレイの新しい可能性を開いた革新的な製品として高く評価され、今年のディスプレイ賞(Display of the Year)を受賞したことがある。

LG Display、「SID 2017」で次世代ディスプレイを多く公開

韓国LG Displayは5月23日から26日まで米ロサンゼルスコンベンションセンター(Los Angeles Convention Center)で開催される「SID 2017」展示会に参加し、未来のディスプレイ製品を多く公開する。『Our Technology, Your Innovation』をテーマにブースを設置し、OLED TV、IT & Mobile、Automotiveなど、三つのゾーンでLG Displayならではの独創的な製品を展示する。

 

まず、紙のような薄さと革新的なデザインの77型‘UHD Wallpaper TV’を公開する。OLED技術で高画質を実現しながら、薄くて軽い特性を生かし壁に完全密着できるため、デザイン効果も最大化された。

 

合わせて公開される65型‘UHD Wallpaper TV’パネルは、今回SIDで最高の技術力を持つ製品として認められ、「今年のディスプレイ賞」を受賞した。

<LG Displayの65型UHD解像度のCSO(Crystal Sound OLED)、参考:LG Display>

また、パネルから音が発生することによって、ディスプレイの新機能を提紹介した65型UHD CSO(Crystal Sound OLED)と自然で透明な画面を実現する55型FHD透明ディスプレイも公開し、LG Displayが開発している未来型ディスプレイを一目で分かることができる。

 

LG Displayはパネルにタッチセンサーが内蔵される‘in-TOUCH技術’を24型級モニターまで採用を拡大し、大型及び高解像度製品でIT市場に独自の価値を提供する。in-TOUCH技術は、タッチカバーガラス(Touch Cover Glass)が必要ないため、薄くて軽量であり、優れたタッチ性能を持つ上で、更にパネルとベゼルの厚みを削減することで、より洗練されたデザインを完成することができる。

 

没入感を向上した世界最大の37.5型21:9曲面モニターとリアル感を与える高画質を実現する31.5型8Kモニターなど、最先端のIT製品も公開する。

<LG Displayの12.3型車載用全面(下)、透明(上)、参考:LG Display>

LG Displayは急成長を迎えている車載用ディスプレイ分野でも洗練されたデザインと高画質のOLEDで、自動車の未来を提案する。多層構造で12.3型全面ディスプレイと透明ディスプレイを実現し、従来のアナログメーター(Cluster)のような立体感を持たせるディスプレイを披露する。また、75%を超える高反射率で、ルームミラー(Room Mirror)を代替するミラーディスプレイなど、様々なディスプレイをリアルに体験できる展示スペースも設置した。

 

LG Display CTO(最高技術責任者)カン・インビョン専務は、「LG Displayは、IPS、OLED TVなど、世界で初めてディスプレイの歴史に新たな一歩を踏み出してきた。今後も引き続き技術開発を進め、次世代ディスプレイ市場の先頭に立つ」と述べた。

SamsungとLG Display、OLEDで「今年のディスプレイ賞」を受賞

韓国Samsung Displayと韓国LG Displayは、世界最大ディスプレイ学界である情報ディスプレイ学界(SID)で、OLED技術力を認められたと18日に発表した。

 

SIDが授与する「今年のディスプレイ産業賞(DIA、Display Industry Awards)」には、Samsung DisplayのQuad-EdgeフレキシブルOLEDが、「今年のディスプレイ(Display of the Year)」にはLG Displayの65型UHD壁紙OLED TVパネルが選ばれた。

 

SIDは、前年に発売された製品の中から、グローバルディスプレイ産業の未来を輝かせると期待される革新的なディスプレイ製品、部品、応用製品を選定し、賞を授与する。

<Samsung DisplayのQuad-EdgeフレキシブルOLED、参考:Samsung Display>

SIDによると、Galaxy S7 Edgeに搭載されたSamsung DisplayのQuad-EdgeフレキシブルOLEDは、業界では初めてディスプレイの上下左右全ての面に曲面の形を取り入れ、優れた技術力を示し、今年のディスプレイ産業賞を受賞した。.

 

この製品は、BM(Black Matrix)領域を最小化する設計技術を生かし、以前の製品よりベゼルの厚さを0.2mm削減、上下の端(曲率半径25R)を微細に変化することで、緩やかな曲線の形を完成した。また、審美性と握り心地の良さを実現するために、パネルの左右端に4段階の曲率(曲率半径35R→9.4R→5.4R→3.8R)を採用した。

 

今回の受賞について、Samsung Displayチョン・ソクジンマーケティングチーム長(常務)は、「Samsung Displayは、フレキシブルOLED製造に向けた最先端技術を基に、市場で独自の製品を提供してきた。 Quad-EdgeフレキシブルOLEDの開発で、引き続きディスプレイ市場をリードすることができて嬉しい」と述べた。

<LG Displayの65型UHD壁紙OLEDパネル、参考:LG Display>

今年のディスプレイに選ばれたLG Displayの65型UHD壁紙OLEDパネルは、OLED技術を生かし、優れた高画質を実現した上で、更に応用範囲とデザイン面でもディスプレイの新しい可能性を開いた革新的な製品として高く評価された。

 

このパネルを採用したOLED TVは、CES 2017以外にも米Engadget、英CNETなど、世界的に有名なメディアからも、既に数多くの賞を受賞しており、先日の16日には米国消費者専門メディアであるConsumer Reportsから、歴代最高点の89点(TV評価)を記録したことがある。

 

65型UHD壁紙OLED TVに採用したOLEDパネルの厚さは1 mm にもならず、TV用セットとして製造した場合にも厚さ3.55mm、重量7.4kgしかならないため、額縁のように壁に密着できる。また、デザインの効果を最大化し、TV視聴時の没入感を高める。

 

LG Display研究所長ユン・スヨン常務は「LG Displayは、自社ならではの特徴的な製品、技術、主要力量を強化しながら、消費者の方々に新しい価値を提供してきた。今後も世界ディスプレイ産業を代表する企業として、次世代技術の発展に最善を尽くして貢献する」と語った。

米Consumer Reports、今年発売されたプレミアムTV評価で食い違い

米国消費者専門メディアであるConsumer Reportにより、韓国LG DisplayのOLED TVは、今直ぐ買わなければならない最高4K TV部門で1位となり、韓国Samsung ElectronicsのQLED TVは、10位となった。

<Consumer Reportsに選ばれた最高の4K TVであるLG OLED65C7P、参考:Consumer Reports>

同メディアは、先日の16日に「OLED TVは黒色の表現に最も優れているので、別次元の画質を提供することができる」と語り、今年発売されたLG ElectronicsのOLED TV OLED65C7Pを「今直ぐ買わなければならない最高の4K TV(Best 4K TVs to Buy Right Now)」に選定した。

 

また、OLED65C7Pモデルについて「高解像度や優れた画質とサウンド性能を持っている。今年にテストした製品の中で最高に優れたHDR性能を備えているので、これ以上に優秀なTVを見つけることはできない」と評価した。この製品には歴代最高点の88点が与えられた。去年の11月に最高得点だったOLED65G6Pモデルの86点を更新したのである。

 

また、2016年のOLED TVモデルであるOLED65G6Pは86点、OLED65E6Pは85点が与えられた。他には、OLED55E6PとOLED55B6Pが共に83点となった。

<Samsung ElectronicsのQN65Q8C、参考:Consumer Reports>

一方で、今年発売したSamsung ElectronicsのQLED TV QN65Q8Cは、79点をもらった。これに対し、Consumer Reportsは、解像度、画質、サウンドは優れているものの、バックライトがあるのにも関わらず販売価格が高く、バックライトによる黒表現力の限界、画面の黒影などが減点要因になったと説明した。また、業界関係者の話を引用し、真の自発光QLED TVが発売されるまでには3年以上かかると付け加えた。.

 

UBI Researchは『Solution Process OLED Annual Report』で、QLED蒸着材料は、現在実用化しているりん光OLED蒸着材料に比べ、短い寿命、効率問題、環境にやさしい素子開発、OLEDに比べインフラ不足など様々な争点があり、人員と開発費の充足を含む積極的な投資とインフラ確保を進まないと、実用化は更に遅れると見込んだ。

LG Display、今年設備投資額の70%を大型OLEDとPOLEDに集中

韓国LG Displayは、4月26日に行われた2017年第1四半期電話会議で、キャペックス(CAPEX、未来の利益を創出するための投資額)の70%を大型OLEDとPOLEDに集中する予定で、特に大型OLEDよりもPOLEDの割合が高くなると明らかにした。

 

LG Display最高財務責任者(CFO)のキム・サンドン氏は「具体的な投資規模や時期はまだ内部で検討しているところだが、投資額の70%以上をOLEDに投資するということは変わらない。OLEDに対する投資額は高いので、取引先による採用や市場需要の確実性などを注意深く見極め、保守的な観点から投資を進める」と今後のLG Displayの投資方向性について語った。

 

LG Displayは、LTPS-LCDの競争力を確保し続けると述べた。キム・サンドン氏は「今年の下半期に韓国慶尚北道亀尾(Gumi)市にあるE5ラインをLTPS-LCDの代わりにPOLEDに変更する計画だが、LTPS-LCDに対する需要がまだあるので、高解像度のスマートフォン製造などのチャンスがあると考えている」と述べた。

 

LG DisplayのOLED照明事業とOLEDパネル出荷計画については「OLED照明は2017年下半期に約1万5,000枚規模で量産する予定で、POLEDは2017年第2四半期末にGumi E5で量産を開始する予定だ」と説明した。

 

OLED TVの生産拡大計画については「今年1月に開催されたCES 2017で公開したOLED Wall paper TVとCrystal Sound OLEDがTV市場で大好評を得ている。OLED TV出荷量は、第1四半期に30万台になり、下半期には四半期別に50万台程度と予想されている」と述べた。

 

2017年の超大型TV市場展望については「LG OLED TVは、60型以上の超大型OLED TV分野で、圧倒的に高い割合を占めており、超大型TV市場は今後も成長を続け、市場占有率30%以上を確保する」と予想した。

 

中国パネルメーカーによるLCD技術力とLG Displayの今後の対応策として「2020年までは、中国パネルメーカーのLCD技術力が高まり、第10世代への投資への恐れがあるが、LG DisplayならではのIPS技術力、安定した量産品質とサプライチェーンなどで乗り越えられる」と語った。

 

LG Displayにおける今年第1四半期の売上高を基準に、製品別販売実績の割合は、TV用パネルが43%、モバイルパネルが26%、ノートパソコンやタブレットパネルが16%、モニター用パネルが15%を占めた。また、パネル価格の上昇と共に、高解像度、ハイエンドのIT製品など、高い収益性を中心とする様々な製品を販売し、四半期別営業利益は約1,026億円(1兆269億ウォン)となり、過去最高記録を達成したと説明した。

OLEDの未来

UBI Researchが3月8日から9日の二日間開催した第3回OLED Korea ConferenceでUBI Research李・チュンフン代表は『The Future of OLED』をテーマに講演を行った。

 

李代表は、未来のOLEDは「100型 Rollable Wall TV」まで受け入れられるとした。李代表は「人間の目は視野角が広いので、ディスプレイが壁全面に掛けられていても不便ではない。ガラス基板のOLEDは運びにくいので、カーペットのように巻いて運搬できるRollable Displayが最適だ」と述べた。

 

「Rollable Displayを実現するには、プラスチック基板と値下げ可能なプリンティング方式を採用すると良い。ソリューションプロセスを導入したピクセル製造技術とTFT製造技術が未来の主要技術になると予想される」と説明した。Rollable Displayにスピーカーが内蔵され、画面に映る人物の動きと音が一致する完璧なディスプレイが出来上がると見通した。

 

李代表はOLEDが成功すると確信できる根拠は、モバイル市場にあると述べた。

第一に、今後TVに使用される4Kのコンテンツがスマートフォンにも使用され、スマートフォン自体にも4Kの解像度が適用されると言及した。

 

第二に、Appleが今年発売する予定のiPhoneにOLEDが採用が見込まれている。Samsung Displayは5.5型を基準にOLEDを2億個まで生産可能なApple専用のA3製造ラインを構築しており、今後OLEDの世界にApple効果が表れると説明した。

 

第三に、全世界スマートフォン市場の4割を占めている中国の電機メーカーもOLEDを採用したスマートフォンの発売に拍車をかけていると述べた。

 

第四に、フレキシブルOLEDが実現するフルスクリーン搭載のスマートフォンは、ホームボタンを無くし画面を広め、視覚的機能を向上するだけでなく、指紋とパターンを同時に認識するようアップグレードされた認証システムを採用できると説明した。

 

この4つの根拠に基づき未来のモバイル市場ではOLEDが鍵となると見通した。

 

一方、OLEDパネル市場については、2021年には出荷量は約17億となり、売上高は750億米ドル規模にまで成長すると見通した。2021年になると韓国ディスプレイメーカーは全体市場の8割を占め、中国は全体市場の1~1.5割を占めると述べた。また、ディスプレイパネルメーカーはフレキシブルOLEDを中心に投資を行い、2021年にはフレキシブルOLEDが全体OLED市場の7割を占めると付け加えた。

OLED TVの発売はブランドイメージの向上と利益の最大化をもたらす

UBIリサーチは3月8日から2日間、第3回OLED Korea Conferenceを開催した。LGディスプレイのユン・スヨン常務は「Future TV is here, It’s OLED」というテーマで講演を行った。
ユン常務は「OLED TVはプレミアムLCD TVに比べ、色の再現性と明暗比、応答速度など画質力を備えている。特に、HDRは明暗を一層鮮明に表示する重要なディスプレイ技術で、OLEDはLCDよりHDRの色の表現範囲を20%以上拡大できる」と述べ、OLED TVの特徴を紹介した。
また、CES 2017で公開したクリスタルサウンド(Crystal Sound)OLEDについては、「OLEDパネルにサウンドシステムを導入し自ら音を発するクリスタルサウンドOLEDは、まるで登場人物が話しているような感覚を受け、没入感を高めることができる。OLED TVを発売すると、ブランドイメージの向上はもちろん、利益も増加する。CES 2017の受賞とベストバイ(Best Buy)での販売実績がその証拠だ」と語った。
実際にCES 2017でLGのOLED TVは他メーカーより約3倍位多い54部門で受賞する快挙を成し遂げた。LGの投資家やアナリストなどに向けて展示したTVの中で、「最も印象深い製品は何か」を問うアンケートで68%がウォールペーパ(Wallpaper)と答えるほどOLED TVは大きな反響を呼んでいる。ベストバイで販売を始めたころのOLED TVは、売り場の端っこに置かれたが、今は真中に変わったと言い、写真を見せた。ベストバイでの利益は去年の第3四半期(7∼10月)に比べ今年の同期には1.4%の小幅増加したものの、営業利益は35%の増加となった。おそらくOLED TVの販売率が大きく作用したのだと語った。
一方、ユン常務はプレミアムTV市場でベスト3に入るソニーも今年中にOLED TV事業を展開し、大型OLEDパネルの出荷量は1.7~1.9万台になると見込んだ。また、世界プレミアムTV市場でOLED TVの割合が増加していることに注目し、現在は生産量が少ないためプレミアム TVに集中しているが、今後徐々に生産量を拡大しながらパネル価格を値下げ、ミドルレンジ帯に入る予測した。

2017年プレミアム TV価格とソニーのオーレッド陣営への加勢によるプレミアム TVの市場構図は

サムスン電子が、今回 CES 2017にて初めて公開したオーレッドテレビの Q7と Q8など、一部のラインアップについて、サムスン電子米国法人公式ホームページとアマゾンなどを通じて公開し、予約販売を行なっている。予約販売が進行中である製品は Q7ラインアップの55, 65, 75インチフラットテレビと Q7より高級型である Q8ラインアップの55, 65インチカーブドテレビで、65インチフラットテレビであるQN65Q7Fは16日アマゾン基準USD3,499.99ドル、65インチカーブドテレビであるQN65Q8CはUSD4,499.99ドルであることが調査で分かった。これはさる2016年に発売されたプレミアムテレビラインアップである ‘SUHD TV’に比べて発売価格が20%以上高い価格で、高い価格帯策定と向上された 画質を強調して、プレミアムテレビだけのイメージを構築しようとする意図として解釈される。

これに対して LG電子のオーレッドテレビ価格は持続的に下落している。昨年発売された65インチカーブドオーレッドテレビであるOLED65C6は16日アマゾン基準USD3,197.00ドルであって、2016年6月販売価格であったUSD6,000.00ドルに比べて50%くらい安い価格で売れている。また今年の販売モデルである65インチカーブドオーレッドテレビの OLED65C7の発売価格は15日アマゾン基準USD4,000.00ドルで、2016年発売製品に比べて30%安く策定されたし、サムスンの65インチカーブドテレビであるQN65Q8Cに比べてUSD500.00ドル安い。オーレッドを適用してプレミアムテレビ市場を主導しているのだけに、低い価格帯で 大衆化にもっと力を注いでいることと推測される。

 

このようにプレミアムテレビ市場にてオーレッドテレビとキューレッドテレビの価格がだんだんほぼ 等しい価格帯を形成しているため、画質とブランドイメージ、消費者のニーズ充足が重要な要素として浮かびあがっている。画質において色再現率はお互いが似たり寄ったりの性能を見せているが、明暗比と応答速度などの性能においては依然としてオーレッドテレビが優位を占めている。また、ブランドパワーとプレミアムテレビ市場にて相変わらずの位相を 持っているソニーが CES 2017でオーレッドテレビを初公開したし、スピーカーレスで音を出力する‘Acoustic Surface’技術と‘X1 extreme processor’という HDRチップを適用してオーレッドテレビの画質をより一層向上させて多くの注目を集めた。発売日と発売価格は未定だが、プレミアムテレビ市場での波及力は大きいだろうと予想されている。2017年発売されるプレミアムテレビ価格帯におけるそれぞれ違う戦略とソニーのオーレッドテレビ陣営への加勢で2017プレミアムテレビ市場がどのように改編されるのか多くの人の関心が集中している。

<2017年 65 inch Curved TV 新製品の価格比較, 出処 : Amazon.com>

BOE、中国合肥(Hefei)に1億4,500USD規模のOLED TVの生産ライン設立

BOEが現地時間、2017年2月6日、合肥(Hefei)の新しいOLED TVの生産ラインを設立するために、合肥(Hefei)市政府と10億CNY(約145million USD)規模の共同投資契約を締結した。契約書によると、BOEは、資金の80%を投資し、残りは合肥(Hefei)政府によって提供される予定であるし、プロジェクト会社は、 安徽省(Anhui)に位置するものと見られる。日程や生産規模の正確な内容については、まだ明らかになっていない。

 

現在、合肥(Hefei)のGen8パイロットラインで、少量のOLED TV用パネルを製造しているBOEは、今回のプロジェクトを通じて、プリンティングを含むOLED技術プラットフォームを形成して、OLED産業チェーンを構成するものと期待を集めている。

 

BOEは、SID2014で55inch FHD WRGB OLED TV prototypeを公開したことがあり、2016年11月に開催された「第18回中国ハイテクフェア」では、55inch UHD OLED Moduleが適用されたSkyworthの55inch UHD OLED TVを展示し、大きな話題を集めた。

 

今回の投資を通じて、現在LG Displayが主導している大面積OLED パネルl市場にBOEがどのような影響を与えるか、その成り行きが注目されている。

<BOEが公開した55inch AMOLED panel、SID2014>

<BOEの55inch UHD OLED Moduleと55inch UHD OLED TV、第18回中国ハイテクフェア>

コンシューマーリポート選定、スーパーボウル視聴に最も適したTVベスト5

地球村最大のスポーツイベントと呼ばれる北米プロフットボール(NFL)決勝戦「スーパーボウル」が目前に迫ったところで、スーパーボウル視聴に適したTV TOP5で、LG電子のOLED TVが1位から3位まで全部独占した。また、LG電子とサムスン電子は、10位圏内で5位を除いてすべて自社製品を出し、韓国企業たちの技術力を立証した。

 

米国のコンシューマーリポートが選定した2017年スーパーボウルを視聴するための最高のTVとして、LG電子の65インチOLED TVであるOLED65G6Pが選ばれた。コンシューマーリポートは、この製品について、優れた画質と明暗比、優れた内蔵サウンド、無限大の視野角など、すべての側面で最高だという評価をしたし、サムスンとSonyのフラッグシップ(flagship)を制した製品だと紹介した。

<LG電子の65インチOLED TVであるOLE65G6P>

2位と3位も全部LG電子のOLED TVであるOLED65E6PとOLED55B6Pが占めた。そして、OLED TVならではの優れた点とリーズナブルな価格を紹介した。そのほかにも、LG電子のUHD LCDTVは9位と10位を占め、LG電子は5つの製品が10位圏に入った。

4位は、サムスン電子のクオンタム・ドット(Quantum Dot) SUHD TVであるUN65KS9800が占めた。コンシューマーリポートは、高解像度の画質と優れたサウンドを見せてくれながら、ローカルディミング(local dimming)機能のあるフルアレイ(full array) LED バックライトを適用しブラック表現の水準が優れていると評価した。サムスン電子の他の製品であるUN55KS9000、UN55KS8000、UN55KS6500は、それぞれ6,7,8位を占め、サムスン電子の4つの製品が10位圏を形成した。

 

一方、韓国メーカー製品の以外には、唯一に10位圏内にSonyのXBR-65Z9Dが5位に選ばれた。コンシューマーリポートは、優れた画質とともに、バックライトマスタードライブ(Backlight Master Drive、BMD)という特殊なフルアレイ・バックライトシステム(full-array backlight system)を適用し、優れた明暗比を実現すると紹介した。

 

スーパーボウルの試合は、世界1億人以上の視聴者が視聴する世界最大の人気スポーツイベントであり、この期間中に、様々なプロモーションが進行されるので、この期間がブラックフライデーに続き、年中二番目の最適なTV購入時期として数えられてる。このようなスーパーボウルのイベントとOLED TVに対する良い評価は、最近OLED TVの価格下落に伴って、プレミアムTV市場でLCD TVとの競争で有利な立場を占めることと期待を集めている。

<スーパーボウルの視聴に適したTVのランキング、consumerreports.org>

オ-レッドテレビ、SUHDテレビの価格を猛追撃

オーレッド・テレビの価格が持続的に下落しながらSUHDテレビの価格を猛追撃している。

アマゾン(www.amazon.com)でエルジ-電子の2016年3月のモデルである65インチの4KUHD

オレッド・テレビ(OLED65B6)の価格が16年12月を規準にUSD3、147ドルで16年7月の価格で

あるUSD4,747ドルに比べ、USD1,600ドルが下落したこととして現われている。

55インチ4K UHDオーレッド・テレビ(OLED55B6)の価格はUSD2,097ドルで16年7月の価格であるUSD2,897ドルに比べ、USD800ドルが下落した。

類似したプレミアム製品群であるサムスン電子のSUHDテレビの価格は65インチ(UN65KS8000)がUSD1,648ドルで、同じサイズのエルジ-電子のUHDオーレッドテレビに比べてUSD1,499ドルの差があることになっている。

特に55インチ(UN55KS8000)はUSD1,131ドルで、同じサイズのエルジー電子のUHDテレビに比べてUSD966ドルの差があり、USD1,000ドル未満へその差が狭まったことがわかる。

2016年の65インチモデルを基準にUHDオーレッドテレビとSUHDテレビの価格の差を比べてみると、2016年7月基準にUSD2,500ドルの価格の差が生じたが、2016年12月の基準では約USD1,500ドルの価格差で55インチだけではなく65インチにおいてもオーレッドテレビの価格がSUHDテレビとの価格差を猛スピードで狭めていることが明らかになった。

<エルジ-電子とサムスン電子の65インチ、55インチテレビの価格の比較、出処:UBIリサーチ>

一方、 LGディスプレイは2016年度に投資された E4 phase2 26K Gen8 OLEDの量産ラインを今年の2四半期から本格的に稼動することと展望され、オーレッドテレビの価格は更にもっと下落できることと予想される。

また、CES2017でオーレッドテレビの陣営へ参与した業界の数が6業界から11業界へ著しく増加し、特にSonyの ような大手製造社と多様なヨーロッパの業界が合流して、オーレッドテレビの市場が活性化している趨勢で、オーレッドテレビの価格の下落はプレミアムテレビの市場にて LCDテレビとの競争において有利な高地を占めることと展望される。

[CES2017] TVの帝王-王の帰還

10年前まではTV市場の至尊として君臨したが中価TV市場でサムスン電子とLG電子に負け、低価TV市場では製品を出すこともできずTV辺方で追い出されプレミアムTV市場だけを守っていたSonyがCES2017でOLED TVを持って派手に帰還した。

Sonyは TV 市場で一番強い面貌を持っておりTVがSonyの顔の役目をしていたためいつもCESとIFAでは展示場の入口の真ん中を占めた。しかしTV 事業で数年間の赤字を出してTV事業が縮まり、去年のCES2016とIFA2016ではカメラがTVの代わりをした。展示に参加した多くの観覧客がSonyがTV事業で没落していることを実感しこれからはカメラ会社に変身すると考えた。

しかし Sonyは今までの不尽を踏みCES2017でもう一度TV市場で王になるとを宣布した。TVがカメラを退けてまた展示場の入口の真ん中を占めた。しかしこのTVは今までSonyが売ったLCD TVではなくてOLED TVである。

LGディスプレイが生産した77インチと65インチのCrystal Sound OLEDパネルにSonyが直接開発した4K HDRプロセスX1を搭載したBRAVIA OLEDを全世界に公開した。

今まで見たOLED TVとも柄が違うことが分かった。一言で表現すると「WOW」だ。世界で一番美しく格調あるTVであると表現することができる。横に展示されている既存のBRAVIA LCD TVとは比較できない状況であった。この LCD TVはQuantum dot技術を使っていてLCD TVの中では一番画質が優秀なTVである。それにもかかわらずこれらのLCD TVは新たに初公開するOLED TVとは比べることができない下等品(low grad)に転落してしまった。

Sonyの展示関係者によるとSonyがOLED TV事業を決めたきっかけはSonyが求めていた画質がついに完成されたからであると説明し量産はまだ決まっていないが今年2四半期以後になると言及した。

今までのOLED TV市場はLG電子によって主導されていたがSonyの加勢によってOLED TV市場はいっそうもっと盛り上がる見込みである。

今後のプレミアムTV市場はOLED TVを中心にLG電子とSonyがリーディングするだろう。

LG Display、IDW2016でOLED TV及び照明用最新WOLED素子の開発動向について発表

LG Displayは、12月7日から9日、日本福岡で開かれたIDW(International Display Workshops)2016でOLED TV及び照明用最新WOLED素子の開発動向について発表し、OLED TV用最新WOLED素子の色領域がsRGB対比114%から129%に、DCI対比90%から99%まで拡大されたことを明らかにした。論文では、3stack構造を適用した55″UHD OLED TVがフルホワイトスクリーン(full white screen)で150cd/m2、ピークホワイトスクリーン(peak white screen)で500cd/m2の輝度を示し、2stack構造に比べ20%節約された消費電力効率を示した。

LG Displayの2stackと3stack WOLED照明構造、IDW2016

また、照明用WOLEDを紹介しながら、OLED TV用WOLEDは、blue/yellow-green/blueの3層タンデム構造であるのに対し、照明用WOLEDは、green-red/blue/green-redの3層タンデム構造であることを明らかにした。反射率の高いAg cathodeとlight extraction filmを適用して90lm/wの高効率を見せたし、色温度はwarm white rangeの2,850Kで、CRIは88の特性を示した。このOLED照明は、2017年第3四半期から第5世代ラインで生産を開始すると明らかにした。

LG Displayのlight extraction filmを適用した2stackと3stack WOLED照明構造、IDW2016

一方、LG displayは、9月に米国サンディエゴで開催されたOLED summit2016で800nitの65″UHD OLED TVを展示し、65″ curved QD-LCD TVと画質を比較し大きな関心を引き出した。そして、来年には輝度がもっと改善された1000nits以上のOLED TVを披露するだろうと予想されている。

65inch OLED TV(左)と65inch curved QD-LCD TVのBlack表現力の比較、LG Display、OLED Summit2016

Sony、2017年に二つのOLED TVモデルを発売確定??

噂だけであったSonyの2017年 OLED TV市場の進出が事実と明かされた。OLED associationのベリー・ヨン(Barry Young)CEOはフォーブスにこのような事実を伝えながら、Sonyは2017年に55インチと65インチの2個のOLED TVを発売する予定だと明らかにした。

ベリー・ヨンCEOは2017年の2四半期からパネルの出荷が始まり3四半期や4四半期に本格的に販売される予定であり、55インチの4K OLED TVが約8万台、65インチのOLED TVが約12万台、発売開始予定だと述べた。

Sonyは以前にもLGDのOLEDパネルを適用したモニターを発売した事があり、今回のOLED TV用のパネルもLGDから供給を受けると知られた。 注目すべきところはSony OLED TVの価格である。 ベリー・ヨンによるとSonyの55インチOLED TVの価格は約1,999ドル、65インチは約2,999ドルになる予定であり、これはLG電子で2016年の6月に販売した55インチUHD OLED TVの価格である2,297ドル(OLED55B6, Amazon), 65インチUHD OLED TVの価格である3,297ドル(OLED65B6,Amazon)よりそれぞれ300ドルずつ安く、現在LG電子が掌握しているpremium OLED TV市場でも価格競争の構図が形成されると予想される。

まだCES 2017でSonyのOLED TVの公開は確実ではないが、生産が確かになればCES 2017でその姿を確認することができると期待される。SonyのOLED TV市場の進出によってLG電子も2017年 OLED TVに対して攻撃的な価格政策を繰り広げることと予想されているため、SonyのOLED TV市場の進出がOLED TVの大衆化にどのような寄与をするようになるのか、そしてディスプレイ産業にどのような影響を及ぼすのか成り行きが注目されている。

Sonyの PVM-X550 HDR 4K OLED モニター, source : digitalmediaworld.tv

OLED TV、ディスプレイ市場のパラダイムの変化を主導

12月2日、ユービー産業リサーチの主管で、ソウル汝矣島中小企業会館で開かれた「2016 OLED決算セミナー」でイ・チュンフン、ユービー産業リサーチ代表は、「OLEDは、LCDと比べて完璧なブラックと速い応答速度などを前面に出して、ディスプレイ市場のパラダイムの変化を主導している。」と伝え、「LCDメーカーたちは、既存のLCDに比べ色再現率を高めたQD-LCDを出しているが、OLEDも進化が進んでいる。」と明らかにした。

LG電子は、今年上半期CES2016で展示ブースの照明を暗くしたが、OLED TVの輝度に対する自信を見せながら、下半期のIFA2016展示ブースでは、照明を明るくしてOLED TVを展示した。CES2016とIFA2016を通して、輝度を600nitsから800nitsに向上させたし、来年には1000nits以上のOLED TVを披露するだろうと展望した。

イ代表は、「現在のTV市場でOLEDは、LCDに比べ3倍、QD-LCDに比べ2倍以上のパネル単価を形成しているが、LGディスプレーがOLEDパネル単価を下げる場合、これ以上パネル値下げをするのが難しいLCDメーカーたちは、困難を迎えるだろう。」と伝えた。

ここに、LCDメーカーたちがOLEDとの差別化戦略によるQD-LCDに対する戦略が必要であると分析した。また、QLEDについての関心も高まっているが、QLEDは成熟度という観点から見ると、まだ胚芽の状態であると伝えた。QLEDより ソリュブルOLED(soluble OLED)が先に登場すると思われるし、QLEDの開発は少なくとも10年以上はかかるだろうと予想した。

TV用OLEDの主な争点として、サイズ、価格、輝度など3つに要約した。OLED TVのサイズは、現在、55inchがメインだが、65inch以上の市場を形成することが重要であると明らかにした。Gen10ラインに対する投資が必要であるが、現在は、インフラが弱いことと見通した。価格については、インクジェット方式で新規ラインの投資をしたら価格を大幅に下げることができると展望した。最後に、輝度については、3-stackとtop emission構造を利用すれば、輝度を大きく向上させることができるだろうと分析した。

一方、2017年OLED市場の展望については、2016年の出荷台数は3.9億台であり、2020年に15億台に成長するだろうと展望した。フレキシブルOLED(Flexible OLED)パネルはハイエンド市場(high-end市場)で、リジッドOLED(rigid OLED)パネルはミッドエンド市場(mid-end市場)を主導するだろうと予想した。売上高は、2016年17兆ウォンから2020年には60兆ウォンに成長するだろうと展望した。これは、中国企業たち(BOE、Tianma、GVOなど)の成功的な進入と成長をした場合を予想した数値である。

現在のOLED市場は、モバイルを中心に成長するだろうが、2018年以降には、TVも安定的に市場に定着し成長すると展望した。

2017年は、消費者にとってOLEDの革新性を強調できる重要な一年になると思う。

12月2日、劉備産業リサーチの主管で、ソウル汝矣島の中小企業会館で開かれた2016OLED決算セミナーで、LG経済研究院のイ・ウグン責任は、2017年が消費者にとってOLEDの革新性を強調できる重要な一年になると予想した。

イ・ウグン責任は、大型OLEDパネルから注目すべきのイッシュの一つとして、「来年のCESを迎え、現在のpremium TV市場でOLED TVはLGが市場を主導しているが、Sonyが加勢するときのインパクトを注視するべきだろう」と述べ、「まだ既存の消費者にSonyの画質に対する基本的な期待があるため、このような視点からSonyのOLED TVがどのような革新的な様子を見せるのか、また、消費者にどのような反応をもたらすかについて関心を持って観察する必要がある」と述べた。

中小型のイッシュとしてmobile phone市場でAppleのiPhone8(仮称)にOLEDパネルの採用を言及し、「Apple iPhone8にOLED displayをどんな方法で実現するか、これに通じて、果たして消費者にどれだけのインパクトを与えられるのかが重要である」と言った。また、「OLEDを適用したにもかかわらず、従来のLCDと差別化した革新性を示さなければ、消費者のOLEDへの期待が消えるかもしれない」と言い、消費者の視点からOLEDに対する意味のある反応を引き出さなければならないと強調した。

2017年にはAppleのflexible AMOLED panelが適用されたiPhoneが発売されると期待されており、SonyもOLED TV事業への進入について継続的に検討していると確認された。2017年にはOLEDを適用した製品を発売するset企業がもっと増えると期待される。消費者が、複数のメディアの報道と噂を通じて、従来のLCD製品とは違う「OLED製品だけの全く新しいもの」を期待している状況で、2017年はOLEDの革新性を強調し、商品性を打ち出すこのできる重要な一年になると思われる。

BOEとCSOT、OLED TV用のpanelで中国初のタイトル獲得

16日に開催された「第18回中国ハイテクフェア」でBOEは55″UHD OLED Moduleが適用されたSkyworthの55″ UHD OLED TVを展示し、大きな話題を集めた。

CSOTも従来は31inch FHD OLED panelを展示したが、今回は31inch curved FHD OLED panelを公開した。

Curved OLED panel3枚をつけて、約80inchを具現し、解像度は5760*1080、輝度は150nitsである。

両社はLG Displayで量産しているWRGB+CF構造を適用して製造した。

今回の展示を通じて、BOEとCSOTがそれぞれ55inch UHD OLEDと31inch curved OLEDで中国メーカー初のタイトルを持つようになり、今後、WRGB OLED panel市場の成長に新たな原動力になれると期待される。

BOEは、HefeiのGen8パイロットラインで、CSOTは中国ShenzhenのGen4.5 R&Dラインで、OLED TV用のpanelを製造しており、両社は、大面積OLED量産ラインへの投資を積極的に検討している。

現在、大面積OLED panel市場は、LG Displayが唯一に量産ラインを保有しており、単独でOLED panel市場を導いている。今後、BOEとCSOTが大面積OLED panel市場に加勢すると予想され、大面積OLED panel市場での競争を通じた市場の拡大が行われると期待される。

Solution Process OLED TV 2019年の市場発売展望、Mid-end TV市場攻略

UB産業リサーチから11月14日発刊したSolution Process OLED市場への進入可能性分析レポートによると、solution processで製作されたOLED TVは2019年に市場に発売される見通しである。

Solution processは、大面積のOLED panelをGen8以上の機器で分割せずにRGB pixel構造で製造することのできる技術であり、主なAMOLED panel企業から積極的に開発を進めている。

しかし、solution processに適用される発光材料は、従来の蒸着材料をink化させるために、様々なsolventを混合のため、蒸着材料より純度が低く、発光効率が低下し、寿命が短いしかない。それにもかかわらず、solution processを主なpanel企業で積極的に開発している理由は、color filterを使用せず、発光材料を使用効率が高く、WRGB方式のOLED panelに比べて構造が単純なため、コスト削減ができるというからである。

報告書によると、「Solution process OLED用発光材料の開発が積極的に行われているが、プレミアム市場に進入するためには、WRGB方式より効率が良くなければならない。しかし、WRGBは効率を20%以上向上させることができるtop emission構造で開発中であり、蒸着材料も継続的に開発がされていて、solution process OLEDがWRGBの性能を超えることはかなり難しいと予想される。むしろ適度なレベルの寿命と効率をもとに、mid-end TV市場を攻略してLCDを代替するシナリオが最も有力である」と予想した。

今回、発刊されたSolution Process OLED市場への進入可能性分析レポートでは、solution processが適用できるOLEDとQLED、hybrid QDのイッシュと市場への進入可能性、今のsolution process OLEDとQD産業のsupply chain、主なsoluble OLED material企業の性能比較分析などを収録して企業からsolution process産業を把握することに役立つと期待される。

一方、Solution Process OLED市場への進入可能性分析レポートの55inch以上の大面積solution process OLED panel市場は、2019年から本格的に量産され始めて、2021年約US $ 1,000 millionの規模に成長して、全体の大面積OLED panel市場の約15を占めると見通した。

LG OLED TV、LCD追い抜いて北米プレミアムTV市場掌握

10月26日三成洞コエックスで開催された2016 IMIDビジネスフォーラムで、LGディスプレーのキム・グァンジン常務は、北米でのプレミアムTV市場でOLED TVのシェアがLCDを追い抜き、今後もプレミアム市場にもっと集中すると明らかにした。

キム・グァンジン常務は「2016年第1四半期の基準で、北米でのプレミアムTV市場の中、65inch US $3,000以上では53%、55inch US $2,000以上では80%のマーケットシェアを占めた。これらの結果は、消費者がプレミアムTVにお金を使うという意味で、OLED TVがプレミアムTV市場で成功していると見ることができ、今後もプレミアム市場にOLED TVで注力していく」と発表した。

OLED TVで問題と指摘してきた寿命については、米国のTVの交換周期が8年であり、中国は6年であるのに対し、OLED TVは1日8時間の使用基準で、10年以上の寿命を確保したと発表し、画像スティッキングに関しても、補償画路とsensing、アルゴリズムなどを介して改善したし、全く問題がないことを強調した。

また、来年の市場の見通しでは、今年は約90万台、来年は150万台以上の大面積OLED TV用のpanelを生成できると見込みが立ち、TV以外にもモニターとサイネージなど、様々な分野の市場を創出すると発表した。

一方、LG Displayは今年、3回目の大面積OLED panelの量産ラインへの投資を進めており、2017年の上半期の稼働を目指している。

LGディスプレイ、OLED投資比重、今年50%から来年70%にアップ

LGディスプレイは、26日第3四半期経営実績カンファレンスコールを開催し、今年、OLED関連の投資比重は50%であり、来年には少なくとも70%まで投資額を拡大すると明らかにした。

中小型モバイルディスプレイ市場は、LCDからPOLEDへの転換が加速化すると予想されるし、来年、上半期6世代E5ラインの量産安定性と技術競争力の確保など、ビジネス協力を強化し、OLED拡大基盤の構築元年とすると強調した。来年からは中小型OLED事業に注力することにしたのだ。  POLED生産ラインの生産計画と未来戦略も明らかにした。欧米E5-1ラインとE5-2ラインは、それぞれ月7500枚規模の生産ラインに既存のLTPS設備を転換し、POLED投資を進めている。また、坡州E6ラインも月1万5000枚規模で投資を進行中である。2018年下半期には量産できると明らかにした。

OLED TV市場は、収率及びプロセス改善、生産性向上などによるコスト削減のための努力を継続することを明らかにした。来年上半期第8世代2万5000枚キャパを成功的に量産し、顧客の多変化を通して強固なOLED TV市場を構築することを明らかにした。今年、全体TVパネルのうち、OLEDの売上比重は10%であり、OLED TVパネルのうち、55インチの量産比重は70%だったし、来年には65インチの比重がもう少し増加することが予想されると伝えた。  大型LCDでは、大型化、高解像度の領域で高い市場成長を期待すると言った。中国の追撃が激しくなっているが、OLEDなどハイエンドLCDに集中すれば、2〜3年の間に十分に収益性を確保できると強調した。

OLEDのビジネスを次世代事業として挙げた最大の理由は、従来のTV・モニター用IT機器以外に、自動車、コマーシャル用などに拡張できるし、自動車の場合、複数の会社と協業を進めていて、最近の話題であるVRまたはプラスチックOLED製品の採用に対し複数の会社が関心を示していると明らかにした。  コマーシャル用の場合、パブリックサイネージのほか、医療用、放送用など、様々な分野で実質的に顧客と開発協業を進めているし、OLED照明事業も、複数のアプリケーションを一箇所に集めて、近いうちに方向性を持って進める予定だと加えた。

LGディスプレイは、大型LCDパネルの価格上昇と全製品郡において拡大されている大面積トレンドによって、第3四半期の売上高6兆7238億ウォン、営業利益3232億ウォンを達成しながら、18四半期連続で、営業利益の黒字行進を続けた。売上高は、前四半期(5兆8551億ウォン)に比べて15%上昇した。そして、営業利益は、平均取引価格(ASP)が上昇して、UHD、IPSなど高付加価値製品の比重増加に支えられ、前四半期(444億ウォン)に比べて634%急増した。

一方、ユービー産業リサーチによると、LGディスプレイの50インチ以上の大面積OLEDパネルは2016年には90万台、来年には150万台が出荷されると予想した。

LGディスプレーOLED TV、専門家画質評価書 ‘全分野で最高’

LGディスプレー(代表取締役社長、韓相範/www.lgdisplay。com)のOLED TVが米ディスプレー専門家グループのディスプレーメート(DisplayMate)から最高画質と絶賛を受けた。

4日(米東部時間基準)、ディスプレーメートは自社のホームページに’最新LG OLED TV画質評価(2016 LG OLED TV Display Technology Shoot-Out)’というタイトルのポスティングを通じてUHD解像度の65インチOLED TVと最新のLCD TV画質比較評価結果を公開した。

ディスプレーメートの比較評価は現在市販されているUHD解像度の65インチOLED TV(モデル名:65E6)と最新のLCD TVを対象に『ブラック表現』、『HDRの実現』、『視野角』、『色/輝度の精度』、『応答速度』及び『反射率』など画質評価の全ての部分にわたって行われた。

まず『ブラック表現』評価でディスプレーメートはOLED TVはLCD TVとは異なってピクセルの一つ一つを制御するため、光漏れの現象がなく完璧なブラックを表現できたと分析した。

特に、『HDR(High Dynamic Range)実現』項目でディスプレーメートは最新LCD TVが光源(Backlight)の部分制御(Local Dimming)技術を適用したにもかかわらず、隣接した光源から出る光のせいでブラックと白を同時に満足させることができない限界を持つ反面、OLED TVは高(High)を超えて、極限(Infinite)レベルのHDRを実現できると絶賛した。

視野角の評価でディスプレーメートはLCD TVがサイドからの視聴時の色再現率の低下、色変化(Color Shift)やコントラスト比減少現象が起きている反面、OLED TVはサイドからから見ても、色と明暗の変化が全く発生しないと分析した。

色と輝度の正確度の面でもOLED TVは国際電気通信連合(ITU、International Telecommunication Union)が定めたHDTV基準(BT.709)とデジタル・シネマ標準(DCI、Digital Cinema Initiatives)と分析した際、入力データと出力映像でみられる色誤差がほとんどなく、最新のLCD TVに比べて確実な比較優位があると分析した。

応答速度の場合、ダイナミックな動画(秒当たり2,544ピクセル移動)を1/320秒で撮影したイメージで最新のLCD TVでは重なり画面(Ghost Image)が現れた反面、OLED TVは残影(Blur)が全くない完璧な映像を見せたと分析した。

さらに、反射率(Reflection)の評価でも、ディスプレーメートはOLED TVが外部の照明に対する反射率が1.1%に過ぎず、照明や太陽光の影響が大きい家庭環境でも光反射がなく鮮明な画質を実現できると分析した。 これは反射率が2.2%であるLCD TVに比べて2倍程度優秀な結果だ。

ディスプレーメートの評価結果でLGディプルレイのOLED TVは①自発光で完璧なブラックを実現、②HDRの実現に最適のTVであり、③どの角度でも色の退色がない同一のカラーを表現、④正確な色の表現と歪曲のない完璧な画質を誇り、⑤迅速な応答速度に引っ張られない鮮明な画面を見せて⑥反射率が低くて、家庭TV環境に最適であるという側面から、LCDを超えたレベルが違う技術であることを改めて立証された。

ディスプレーメートのレイモンド・ソネイラ(Raymond M.Soneira)博士はテストの総評で、『LGディスプレーのOLEDパネルを採択したUHD解像度の65インチOLED TVは画質面で完璧に近い((In terms of picture quality、the LG OLED TV is visually indistinguishable from perfect))、

『LG OLED TVは今までテストしたTVの中で最高の性能ということに疑いの余地がない(It is unquestionably the best performing TV that we have ever tested or watched)』と絶賛した。

一方、ディスプレーメートは米ディスプレー専門家集団が運営するディスプレー専門メディアで、テック関連記事引用回数が全世界のメディアのうち60位のUSA Todayに続いて61番目に多いほど、その影響力が高まって、今回の評価を進めたソネイラ博士は米プリンストン大学で理論物理学を専攻しており、AT&Tベル(Bell)研究所とCBS放送局などを経たディスプレー専門家で現在ディスプレーメイト代表を務めている。

写真出典 : LG Display

次世代の大面積技術として脚光を浴びているソリューションプロセスOLED(solution process OLED)とQLEDの市場進出の可能性

最近、プレミアムTV市場でOLED TVとQD-LCD TV間の競争が激しくなっている。SID2016で QD VisionとNanosysが、IFA2016では、サムスン電子とハイセンスがOLED TVと比較し、QD素材が適用されたTVの優秀さを強調した。これに対して、 LGディスプレイ(LG Display Co., Ltd)もOLED summit2016でQD-LCDとOLED TVを比較して、HDRに最適化されたTVはOLED TVであることを強調しながら対抗した。

現在、大面積TV市場は、普及型モデルでは、圧倒的にLCD TVが優勢を占めているが、プレミアム市場では、OLED TVが徐々にシェアを広げながら善戦している状況である。

各陣営の戦略をみると、大面積OLEDは、価格競争力の確保を通して、プレミアムから普及型まで、市場占有率を拡大するためにソリューションプロセスOLED(solution process OLED)を積極的に開発中であり、LCD TV는 OLEDに対する劣勢を克服するためにQD素材を積極的に活用し、最終的には、自発光QLEDを目標に開発に心血を注いでいる。

このように、プレミアムTV市場での競争が徐々に全体TV市場に拡大されることが予想される中、ソリューションプロセスOLED(solution process OLED)とQLEDに対する現状況と市場進出の可能性について、業界の関心が高まっている。

これによって、ユービー産業リサーチは、10月14日、汝矣島中小企業会館で「QLEDとソリューションプロセスOLED(solution process OLED)の市場進出可能性に対する分析セミナー」を開催し、現在の大面積TVとパネル市場の現状況を分析してから、QLEDとソリューションプロセスOLEDの現状況と争点、そして市場進出の可能性について取り上げる予定である。

ユービー産業リサーチのイ・チュンフン代表取締役は、大面積OLEDとQLEDの現状況と市場進出に対する可能性を分析し、今後の大面積OLED産業が進むべき方向性を提示する予定である。

デュポンのジョン・ソンジン部長は、ソリューションプロセスOLED(solution process OLED)の核心であるソリュブルOLEDマテリアル(soluble OLED material)に対する動向と最新の開発内容を発表し、ソリューションプロセスOLEDの市場進出時期について見通す予定である。

ソウル大学のイ・チャンヒ教授と韓国セラミックス技術研究院のバン・ジウォン先任研究員は、クオンタムドットマテリアル(Quantum dot material)の長所と開発問題、今後の発展の方向について議論する予定である。

今回のセミナーは、メディアと展示会を通して、イッシュになった部分をユービー産業リサーチで技術と市場の観点から分析し、意見を共有しながら、その可能性に対する可能性を論ずるという点で注目を集めている。登録及びお問い合わせ先は、下記の通りである。

ユービー産業リサーチ、オハナ(hanaoh@ubiresearch.co.kr、02 577 4940)

[OLED summit 2016] HDRコンテンツ、OLED TVが適格

ハリウッド映画会社がHDRを適用したコンテンツで2015年から制作を始め、ここ最近様々なコンテンツサービス会社でもHDRが適用されたコンテンツの提供を増やしている傾向であり、HDRを支援する4K TVが市場で話題を集めている。

HDRはサムスンが販売しているSUHD TVとLGが販売しているOLED TVにも適用中で、大半の4K TVメーカーでも支援している。

よって、HDRをどれほど上手に消化できるかがプリミアムTV市場の決め手になる見通しである。

OLED summit 2016にてLG DisplayはOLED TVがHDRコンテンツを表現する上で現存する最高のTVであることを発表した。

LG Displayのユザンジン研究委員

LG Displayの画質開発室のユジャンジン研究委員は”HDRを表現するのに最も核心的な要素はpeak highlightであり、HDR映像で最も頻度の高いpeak highlight sizeは1%以下のwindow sizeだ。 1%を超えるwindow sizeではQD-LCDのpeak輝度が1,200nit以上でOLED TVより高く測定されたが、1%以下に減少すると、QD-LCDのpeak輝度は急激に減少し、0.01%window sizeでは約100nitに過ぎない。 しかし、OLED TVは10%以下のwindow sizeで、いずれも500nit以上の均一なpeak輝度を表現することができる。 これはHDRコンテンツの表現範囲を100とした場合QD-LCD TVは40、OLED TVは60とOLED TVがQD-LCDより20%ほどHDRコンテンツを上手に表現することができる。”とし、OLED TVがHDRに最も適したTVだと述べた。

window sizeによるpeak輝度の比較

発表後に続いたOLED TVとQD-LCD TVの比較リハーサルでもOLED TVのblack表現力と広い視野角、正確な色の表現力を強調し、OLED TVが現存する最高の画質を見せられるTVであることを強調した。

QD-LCD TVも広くて豊かな色彩と表現をTVに込めるため積極的に開発されているが、BLUが必要なnon-emissive displayという限界があるため、QD-LCDの画質はOLED TVより一段階下の画質であるしかないというのがLG Displayの立場である。

[IFA2016] フィリップスが考えるテレビの未来とは?

フィリップスが「IFA2016」において、有機ELテレビを展示した際のインタービュー内容を簡単に紹介する。

フィリップスが見るテレビの未来は、まさに有機ELテレビだ。

「We really see OLED as the future of TV」

[IFA2016]サムスン電子、有機ELテレビと完全決別を宣言!

2014年の「CES2014」において「有機ELテレビはまだ技術が不十分で、さらに3年程度の開発期間が必要とされる」と言及してから2年半が過ぎ、「IFA2016」でサムスン電子は有機ELテレビ事業を展開しないと強くアピールした。
最近サムスン電子は、韓国マスコミとのインタビューで「有機ELテレビはまだ画質に問題が多く、サムスン電子は数年内にQLED(quantum-dot light-emitting diode:量子ドット発光ダイオード)テレビでテレビ事業を継続する」ことを明らかにした。
「IFA2016」でテレビの過去と現在、そして未来がどのようになるかについてサムスン電子の内情を明かした。

サムスン電子のブースで公開されたデータによると、「過去の液晶テレビは現在LEDテレビに引き継がれており、未来には無機材料が使われる量子ドットテレビに進化する」とのこと。さらに、テレビ市場から消えたプラズマテレビと同様に有機ELテレビも湾曲フルHDテレビ程度で消えるということを表した。
この資料からするとサムスン電子は、他の液晶テレビセットメーカーは気にせず、ただLGエレクトロニクスの有機ELテレビにだけ全ての焦点を合わせているように分析される。
実際にテレビ市場でシェア首位の座にあるサムスン電子としては、プレミアムテレビ市場で勢力を拡張しているLGエレクトロニクスの有機ELテレビが目障りで仕方ないはずだ。しかし、55型・65型のUHD有機ELテレビが売れている現在としては、サムスン電子の展示内容は度が過ぎたような気がする。
ライバルに対するネガティブな攻勢はマーケティングとして許されることもあるが、今回の展示では度が過ぎた。挙句の果てにサムスン電子は、まだ存在もしない無機ELテレビ(量子ドットテレビ)と有機ELテレビの耐久性を充実に比較展示することまでした。
有機ELテレビは時間の経過とともに色が酷く変化するが、無機ELテレビは色変化がほとんどないという内容だ。

米国「コンシューマレポート」のサイトには下記の内容がまだ公開されている。2015年の「ベストテレビ5」にLGエレクトロニクスの有機ELテレビが3種含まれ、1位は65型のUHD有機ELテレビとなっている。
有機ELテレビの終末がサムスン電子の思うように早く訪れることはないようだ。有機ELテレビの時代は今から始まる。

[IFA2016]欧州と中東のテレビ盟主、有機ELテレビにはまる。

欧州最大の家電見本市「IFA2016」で有機EL(OLED)テレビが旋風を起こす勢いだ。LGエレクトロニクスがリードしている有機ELテレビ市場に中国のセット企業の一部が加わった形で初期市場を形成している。2013年、LGエレクトロニクスとサムスン電子の2社が同時に有機ELテレビを発売し、IFA2014まではテレビ市場の二大柱である両社が有機ELテレビ市場の雰囲気を形成してきていたが、有機ELテレビの品質に自信を失ったサムスン電子は、結局2015年CESを機に完全撤退し、量子ドット(Quantum Dot:QD)技術を採用した液晶テレビ市場だけに集中している。
最近、サムスン電子が「有機ELテレビは焼き付き現象のため、まだ技術不足であり、液晶テレビの後を継ぐ製品としては量子ドット技術を採用したQLED(quantum-dot light-emitting diode:量子ドット発光ダイオード)テレビになるはず」と言及し、「近いうちにこの製品を発売する」と公言したことで、有機ELテレビ市場の萎縮を懸念する声も多かった。
ところがIFA2016では、サムスン電子の有機ELテレビに対するネガティブ攻勢を払拭させるような展示が行われている。正確に表現すると「液晶テレビ、もうダメだ!」ということ。
欧州最大の家電製品メーカーであるフィリップスが有機ELテレビに着替え、IFA2016の展示会場を華やかに飾った。

フィリップスは有機ELテレビを目立たせるために細心精緻な展示コンセプトを構想した。まず、3面にたくさんの液晶テレビを配置し、現在の主力製品はまだ液晶テレビであることを披瀝した。しかし、数十台以上のテレビを展示できる程広い中央部には有機ELテレビを垂直配置している。さらに、それらを回転させることで、どの角度からもフィリップスの有機ELテレビがよく見えるような工夫がなされている。有機ELテレビについては製品を立体的に観察できるような配慮をしたものだ。フィリップスは言葉ではなく、空間の配置をもって「これからは有機ELテレビにポートフォリオを切り替える」と宣言したものとも言える。
さらに、今回の展示では、出品者が有機ELテレビの優秀性を液晶テレビと見比べられるような工夫をしている。

鮮明な色と明確な明暗比をほこる有機ELテレビの背景に配置された液晶テレビの映像は、ゴースト現象で、色が滲んで見えたり、色と色の境界線がぼんやりしたりして輪郭がはっきりしていないことが分かる。液晶テレビ単独でみるときはこのような液晶テレビの問題が目立たないが、有機ELテレビと見比べると液晶テレビの短所が明らかになっている。
フィリップスは有機ELテレビを液晶テレビの間に展示することで有機ELテレビの優秀性を最大限に目立たせた。
中東のテレビ盟主であるVestel社も有機ELテレビを液晶テレビの間に展示した。液晶テレビを壁面に展示し、55型と65型の有機ELテレビ12枚を両面に並べて中央部に配置した。これもまた有機ELテレビの背景に液晶テレビを配置させ、一緒に見られるようにしたものだ。

さらにテレビ展示が終わる最後のエリアには有機ELテレビ9枚をタイリングした世界最大の有機ELテレビを展示し「これがまさに有機ELテレビだ!」と叫んでいる。

有機ELテレビに対するサムスン電子のネガティブ攻勢は今後も続くだろうが、世界中のテレビメーカーはだんだん有機ELテレビの陣営に集まってきている。プレミアムテレビ市場から液晶テレビが消え去り、有機ELテレビが支配する時代がだんだん近づいてきている。

UBIリサーチ、55インチ以上の有機EL テレビパネル市場の予測値は約20〜30%低下

55inch LG OLED TV

Hyunjoo Kang / jjoo@olednet.com

UBIリサーチが2016〜2020年までに55インチ以上の有機EL テレビパネル出荷量が当初の予測値よりも約20〜30%ほど減るものと予想した。

これは、65インチ以上のテレビ市場が大きくなっていることを勘案したものである。

今年の初めにUBIリサーチは、55インチ以上の有機ELパネルのグローバル出荷量が2016年には120万枚、2020年には810万枚まで成長すると予測した。

しかし、マザーガラスあたりの生産量が少ない65インチパネルの量産比重が高まるにつれ、予測値を20〜30%に引き下げた。これによって2016年には約80〜90万枚、2020年に約600万枚前後になると予想した。

これは、LGディスプレイの大型有機ELパネルの量産ラインである坡州(パジュ)のE3、E4工場を基準に算定した数値である。

E3工場は、55インチパネルの生産を中心に稼動されている。E4工場も、55インチの生産比率が高いが、65インチパネルも同時に量産している。

現在、大型テレビは55インチが主流であるが、65インチのテレビ市場も急速に成長している。これに、LGディスプレイは65インチパネルの割合を増やしている。

UBIリサーチの市場調査結果、LGディスプレイは2016年第2四半期は約2万8000枚の65インチの有機ELパネルを出荷した。これは、前期比約2倍に増えた数値である。

E4ラインのGen8マザーガラス一枚あたり55インチ有機ELパネルは6枚作成されるが、65インチパネルは3枚作成される。

LGディスプレイが65インチの割合を増やすほど、同じ期間の生産量は減るということである。これを勘案すると、55インチ以上の有機ELパネルの出荷量が約20〜30%低くなるというのがUBIリサーチの見込みである。

一方、もう一つの市場調査会社IHSも、先日、グローバル有機EL テレビ市場の予測値を32%下方修正した。これにより、今年は約83万台、2020年に580万台になると予想している。

LG電子、オーストリア ベルヴェデーレ宮殿に有機EL4Kテレビを設置

LG 有機EL 4K テレビ

LG電子は、オーストリアのウィーンにあるベルヴェデーレ宮殿(Schloss Belvedere)に、ULTRA OLED TV(モデル名:55EG920)、LG ULTRA HDテレビなど、合計16台の4Kテレビを先月初旬に設置してオーストリアの文化を紹介している。

今までに10万人を超える訪問者が、王室文化、美術、建築など、オーストリアの文化をULTRA 有機EL TVとLG ULTRA HD TVで鑑賞した。特に王宮内のマーブルホール(Marble Hall)に設置されたULTRA 有機EL TVは、グスタフ・クリムトの作品を紹介して人気を集めている。

ベルヴェデーレ宮殿は、クリムト特有の神秘的な黄金色を最もよく表現することができるディスプレイとしてLGULTRA 有機EL TVを選んだ。王宮側は、毎年100万人以上が訪問し、有機EL TVでクリムトの作品を鑑賞するものと予想している。

クリムトは、オーストリア出身の画家で、華やかな色味、モザイク方式のユニークな構成など、それまでの保守的な美術界と差別化された作品世界を構築した。特に、「キス(Kiss)」、「ユーディット(Judith)」など、彼の20世紀初頭の作品は、実際に金を使って華やかさの頂点を示した。

有機EL TVは、バックライトがなく、画素一つ一つが光を出すために光漏れがなく、現存するテレビの中で自然色に最も近い色を実現することができる。どの角度から見ても色が歪曲せず、多くの観覧客が一度に見ても同じ色を見ることができる。有機ELならではの薄くて洗練されたデザインは、王宮の品格にふさわしいという評価を受けた。

LG電子のキム・ソンスオーストリア法人長は、「有機EL TVがクリムトの作品を目の前で見るような感動を与えるであろう」とし、「黄金色の感動を通じて有機EL TVの真の価値を伝えることであろう」と強調した。

LGの4千万ウォンの77インチ有機ELテレビは、この価格で大丈夫?…競合他社製品の価格を比較してみると

LG電子が最近発売した77インチの有機ELテレビ(出典=LG電子)

Hyunjoo Kang / jjoo@olednet.com

最近、LG電子が77インチの有機ELテレビを発表し、4,100万ウォンという出庫価格が話題となった。価格に対する意見も分かれており、同じようなサイズの競合他社のテレビの価格動向を調べた。

UBIリサーチの市場調査によると、サムスン電子の78インチSUHDテレビ製品は、約900万~1,100万ウォン台(アマゾン最安値基準)で販売されている。去る4月に発売されたこの製品は、量子ドットフィルムを貼り付けたLCDパネルが搭載された。

LCDを用いるソニーテレビの場合は、今年1月に発売された75インチの製品が7月末には約670万ウォン、85インチの製品が約900万ウォンで、サムスン、LGの製品よりも安い方である。

LG電子の77インチ有機ELテレビ製品の実際の市場価格がいくらであるかはまだ正確に知ることができない。この製品の出庫価格である4,100万ウォンと比較すれば、サムスン電子の78インチ製品やソニーの85インチ製品よりも4倍ほど高い価格である。

既存の大型有機ELテレビの価格は、同じサイズのLCDテレビに比べて約2倍近くの差がある。最近はその格差がやや狭まることがあったが、これはLG電子が最近有機ELテレビの価格引き下げを断行した結果である。有機ELテレビが高いのは事実であるが、それでも市場がないわけではない。実際にLG電子は2016年第2四半期の有機ELテレビの販売量が前年同期に比べて4倍に増えたと、電話会議を通じて発表した。

しかし、LG電子の今回の77インチ有機ELテレビは、LCDテレビとの価格差が2倍よりも高い約4倍という面においては競争力が落ちるという意見もある。

これに対してUBIリサーチのイ・チュンフン代表は、「サイズが大きくなるほど歩留まりが急激に低下することを考慮すると、LGの77インチ新製品の価格がとんでもないほどとはいえない」とし、「歩留まりの改善などで価格も低下するし、これまでのテレビ市場の推移を見れば、最終的に市場価格が出庫価格に比べて半分まで低下することもある」と予想した。

LGの77インチ有機ELテレビの価格も4,100万ウォンから、今後2,000万ウォン台に下がることも可能で、同じようなサイズのLCDテレビとの価格差が最終的に2倍に狭まるという話である。

イ・チュンフン代表は、「これまで有機ELテレビがLCDテレビに比べて価格が2倍ほど高いにもかかわらず、それなりの市場地位を固めてきた」と説明した。