OLED産業の調査企業であるUBIリサーチ(www.ubiresearch.com)が最近発刊した「2022 OLED部品素材レポート」によると、スマートフォン向けのカバーウィンドウ材料市場は2022年43.5億ドルから年平均8%成長し、2026年には59億ドル規模の市場を形成すると展望した。 カバーウィンドウ用材料としては、2D glassと3D glass、Colorless PI、UTGがある。
<カバーウィンドウの材料別市場展望>
2026年までにカバーウィンドウ材料市場の中で、2D glassと3D glass材料が全体の中89%で最も多い割合を占めるものと見られ、UTGが10%、Colorless PIが1%の割合を占めるものと予想される。
Colorless PI市場は2022年に3700万ドル、2026年に5600万ドル規模であると予測され、年平均成長率は11%となる。
カバーウィンドウ用UTG市場は2022年に2億ドル、2026年には9.3億ドル規模になると予想され、年平均成長率は47%である。 これは今後、サムスンディスプレイが量産するフォルダブル用OLEDのカバーウィンドウで、UTGが主に採用されることが反映された結果である。
サムスンディスプレイが今後もUTGだけを採用したフォルダブルOLEDを量産する計画であり、BOEやTCLCSOT、VisionoxもUTGが適用されたフォルダブルOLEDを開発している。
<フォルダブル用のカバーウィンドウ市場のシェア展望>
フォルダブルOLED用のColorless PIは2022年15.9%のシェアを占め、2026年には5.7%のシェアを占めるものと予想される。
フォルダブルOLED用のカバーウィンドウ市場はUTGが主導しており、Colorless PIが一部使われているが、今後も需要は多くないと見みられる。
サムスンディスプレイは今後もUTGでフォルダブルOLEDを開発する予測であり、スライダブルOLEDにColorless PIが使われることもあるが、SID 2022でサムスンディスプレイは量産をするならばUTGを使用すると明らかにした経緯がある。
中国パネルメーカ等がColorless PIでフォルダブルOLEDを少量量産しているが、全体市場での比率は低く、中国パネルメーカ等もUTGが適用されたフォルダブルOLEDを開発しているため、フォルダブルフォン用のColorless PI市場占有率は低いものと予想される。
フォルダブルIT機器用にColorless PIが使われることもありうるが、数量と適用時期が未知数であり、量産されても全体フォルダブルOLED市場で大きな占有率を占めることはできないものと予想される。
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