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第10回カーエレJAPANで多くのメーカーが車載用OLEDディスプレイと照明を展示

By Hana Oh (hanaoh@ubiresearch.com)

車の内外にOLEDディスプレイと照明の活用範囲が広がると予想される。

 

Samsung ElectronicsはCES 2018でOLEDを採用したインストルメントパネルを公開、LG Electronicsは14型台のOLEDを採用したセンターフェイシア(Center Fascia)を公開するなど、OLEDセットメーカーによる車載用OLEDアプリケーションの展示が続いて行われている。

 

17日東京ビッグサイトで開催された第10回国際カーエレクトロニクス技術展(カーエレJAPAN)においても、TianmaとTrulyを始めとする多くのメーカーが車載用OLEDディスプレイと照明を展示した。

 

Tianmaは4.2型、5.46型、5.99型OLEDパネルを展示した。5.99型OLEDはフルスクリーンタイプで、関係者は「視覚的な影響を大きく受ける車載用ディスプレイの特性上、フルスクリーンはモバイル機器のみならず、CIDとナビゲーションなど、車の内部にも採用される」と明らかにした。また、5.46型と4.2型OLEDパネルの輝度は650 cd/m2で、日差しの強い屋外でも視認性を確保しなければならないため、高い輝度のOLEDパネルを製造したと付け加えた。今回展示されたOLEDは全てリジッドタイプであるが、今後Unbreakable(割れない)フレキシブルタイプのOLEDも製造すると説明した。

<Tianmaが製造した車載用OLEDパネル>

Trulyは5.5型OLEDパネルを展示した。関係者は詳細仕様は公開できないが、現在車載用ディスプレイとして採用するためには、信頼性をの面でさらなる発展を遂げるべきだと語った。続いて、自律走行車のように車はこれから発展していく要素が多いだけに、視覚的な情報を提供できるディスプレイの重要性もますます増え、それに向けた投資も進められることを明らかにした。

 

最後にNippon Electric GlassはOLEDWorksと共同で製造したOLED照明を公開した。これについて、関係者は「車の室内照明と尾灯(テールライト)向けに製造した」と説明し、「OLED照明基板をIEL(Internal Extraction Layer)に用いることで、室内照明に採用すると効率向上、尾灯に採用すると視認性改善の効果がある」と述べた。

<Nippon Electric Glassが展示したOLED照明>

LG DisplayとOsramなどのOLED照明パネルメーカーは、Mercedes-BenzとBMWのような完成車メーカーに尾灯用OLED照明を納品したことがあり、特にLG Displayは昨年12月に第5世代OLED照明パネルの量産ラインが稼働を開始したことを発表するなど、OLED照明市場が本格的に開花すると期待されている。

Fraunhofer Institute 、 ISAL 2017で電装用のflexible OLED照明を披露する予定

OLEDモジュールの開発と製作を専門的に行っているFraunhofer Instituteが9月25日から27日までドイツのダルムシュタッとで行われるISAL 2017にて色調節が可能な電装用flexible OLEDを披露する予定であることを明らかにした。Fraunhofer Instituteは去る2015年rigid基板を用いて色調節が可能なOLEDを公開したことがある。

2015年以降、Fraunhofer Instituteはflexible OLED照明を開発し続けてきた。今回のISAL 2017にて披露するflexible OLED照明は黄色と青色2色で色の切換が可能で2色を同時に発現して白色光を表現することもできると知られている。

Fraunhofer Instituteはflexible OLED照明が従来の車の照明を代替することができるだけではなくて天井や屈曲のある部分など設置が難しいところにも適用できると見込んだ。従来の照明はSMPSや放熱板が必要で柔軟な特性が足りなかったため設置の制約があったが、flexible OLED照明は薄くて軽い上にデザイン自律性が優れて車の内部に広範囲にわたって適用されると期待を集めている。Fraunhofer Instituteはflexible OLED用の基板が超薄膜ガラスや金属またはプラスティックフィルムで製造できると説明した。

<Fraunhofer Instituteの電装用flexible OLED照明、 出所: Fraunhofer Institute>

最近のOLED照明は車の室内外に適用されて次世代電装用照明として注目を浴びている。カスタマイズド自動車サービス会社であるChangscustomはOLED照明を車の内部に設置してSeoul Auto 2016に展示し、LG DisplayとOsramなどOLED光源メーカーはMercedes-BenzとBMWなどの完成車メーカーにtail light用のOLED光源を納めた。

一方、ユビ産業リサーチでは最近発刊した2017 OLED Lighting Annual Reportによると電装用OLED 光源は2017年640万ドルから2025年21.1億ドルに年平均107%の成長率を記録すると予想した。とりわけflexible OLEDの光源が2021年まで95%以上の市場占有率を占めて、flexible OLEDの光源がrigid OLEDの光源より積極的に採用されると見込んだ。.

OLEDの光源市場は9月末から本格稼働されるLG DisplayのGen5 OLED光源量産ラインを始めとして本格的な市場開花が期待されている。OLEDの光源市場がOLEDディスプレイ市場ほど刮目に価する成長ぶりを見せるかその成り行きが注目されている。

UBI Research、2017 OLED光源採用動向及び市場レポート発刊 : LG Display、照明用OLED光源の本格的な量産開始による市場開花期待

■ LG Displayは、9月末から第5世代照明用OLED光源の量産を開始

■ OLED光源市場は、2021年に約19億米ドル、2025年には約58億米ドル規模まで拡大

 

韓国LG Displayは、9月末から第5世代照明用OLED光源の量産を開始する予定で、OLED照明市場が本格的に開花できるかに注目が集まっている。LG Displayによると、月産規模は15,000個で、今後は90,000個まで生産可能な設備が整う。

 

UBI Researchが発刊した『2017 OLED Lighting Annual Report』では、世界のOLED光源市場は、2020年から大きく成長し、2021年には約19億米ドル規模になると見込まれている。また、2017年から2025年まで年平均85%の成長を見せつつ、2025年には58億米ドル規模になると予想されている。

 

OLED光源は、薄くて軽くてた柔らかなパネルを実現できるため、設置スペースの制限がなく、デザインの自由度が高い。また、発熱とフリッカー(Flicker)現象が少なく、安らかな雰囲気を作ることができるため、一般的な室内照明のみならず、車、展示、医療向けにもOLED光源が採用されている。

 

しかし、OLED照明市場はモバイル機器とTVに積極的に採用中のOLEDディスプレイ市場と比べ、成長が遅い傾向がある。ドイツOsramは主に車載用OLED照明向けの開発に集中しており、オランダPhilipsはOLED照明事業部を米国OLEDWorksに売却した。また、住友化学とコニカミノルタなど、日本のパネルメーカーも産業や医療用、その他の様々な分野に採用可能なOLED照明を開発しているものの、大きな成長は期待できなかった。

 

今回LG Displayによる第5世代OLED量産ラインの稼働開始で、照明用OLED光源の価格は100x100mmを基準に10米ドル以下まで下がると期待されている。また、室内照明だけではなく、車載用照明、展示用照明など、様々な分野に採用される見込みで、成長が遅いOLED照明市場に活力を与えられるかに期待が集まっている。

 

UBI Researchは、LG Displayが世界の照明用OLED光源市場全体に占める割合は、2017年に約70%、2020年には約50%となり、OLED光源市場をリードし続けると予想した。

 

『2017 OLED Lighting Annual Report』には、次世代照明市場の動向と有望アプリケーションの分析、LG Displayの投資によるOLED光源コスト分析、OLED光源市場展望などに関する記述が含まれている。特に、OLED光源市場展望とOLED光源用発光材料市場展望、OLED光源用材料及び部品市場展望、OLED光源用装置市場を様々な観点から分析したため、関連企業がOLED照明市場を把握する上で参考になると期待されている。

<OLED光源市場全体の売上高展望 >