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プレミアムTV市場をリードする 大面積OLEDへの投資額は?

■ WRGB OLEDとソリューションプロセスOLED、QD-OLEDへの投資額を比較分析
■ 2018年から2022年までのOLED製造装置市場は588億米ドル、検査装置市場は84億米ドル規模になる見込み

最近、プレミアムTV市場ではOLED TVのシェアが拡大を続けている。OLED TVは、WRGB OLEDにカラーフィルターを採用した構造で、現在は唯一LG DisplayがOLEDパネルを量産している。

そこで、Samsung DisplayはプレミアムTV市場でWRGB OLEDに対抗するために「青色OLED + 量子ドットカラーフィルタ(Quantum Dot Color Filter、QDCF)」を開発していると知られている。青色OLEDはOLEDから発される青色光が量子ドット層とカラーフィルターを通り抜け、赤色と緑色を実現する技術である。

<QD-OLED構造の予測>

UBI Researchは、先日6日に発行した『AMOLED製造・検査装置産業レポート』で、最近注目を集めているWRGB OLEDとQD-OLEDの構造や投資額を分析した。さらに、大面積OLEDでReal RGBを実現することができるということから、関心が高まっているソリューションプロセスOLEDへの投資額も分析し、比較を行った。

第8世代の26Kを基準に、装置への新規投資額を分析した結果、QD-OLEDへの投資額はWRGB OLEDと比べて3%高く、ソリューションプロセスOLEDへの投資額はWRGB OLEDより19%低いことが確認された。

QD-OLEDへの投資額には、個別に形成されたQDカラーフィルターを貼り合わせる追加工程に関する内容が、またソリューションプロセスOLEDへの投資額には、QDカラーフィルターが取り除かれたことや、蒸着装置の代わりにインクジェットプリンターが導入された内容が反映されている。

他にも、2018年から2022年までのOLED装置市場全体の予測も提供している。同期間中の市場規模は、1,067億米ドルに達する見込みで、そのうち製造装置は588億米ドル、検査装置は84億米ドルになると予想される。

<2018~2022年のOLED装置別市場シェアの展望>

[Manufacturing World Japan 2016] VR、「製造産業」にも急速に拡散

Artcraftブースの訪問者が、VRとジョイスティックを利用して仮想の空間を眺めている。

Hyunjoo Kang / jjoo@olednet.com

バーチャルリアリティ(VR)技術が、映画、ゲームなどのコンテンツ分野だけでなく、製造産業にも急速に浸透している。特に3Dレンダリング、モーショントラッキング技術などのVRが融合し、製品デザイン、建築、施設管理など、さまざまな分野でシナジーを出すことが期待される。

6月22日から25日まで、東京ビッグサイトで行われた世界最大規模の製造分野の展示会であるManufacturing World Japan 2016の3DおよびVR関連部門の展示である3D&Virtual Reality Expo(IVR)では、昨年より参加企業が大幅に増えた。イベント主管社のREED側によると、今年のIVR参加企業は80社で、昨年より20社が増加し、特にVR関連技術を披露する企業が目立って増加した。

今回のイベントで展示業者は、住宅建築やインテリア、自動車デザインおよび整備などに活用することができるVR関連技術を大挙披露した。

Informatix、Zenkei、Artcraftなどは、仮想の室内・屋外空間または実際空間をVRを通じて360°でありながら3Dで見ることができるコンテンツ制作およびビューアソフトウェアを披露した。ユーザーは、VRを着用すれば、住宅や室内空間、建設現場を見ることができる。Artcraftなど、いくつかの企業はジョイスティックも追加した。使用者は、ジョイスティックで前、後、左、右に動き、空間のすみずみまで見回せ、映像に表示されるドアも開閉したり、仮想の空間を実際のように体験することができる。

Crescent、Digital Gardenなどは、VRとモーショントラッキング融合して、自動車に適用した技術を披露した。 使用者がVRを着用すると、映像の中の自動車内部の部品に手を伸ばして整備をしたり、車に乗ってみることもできる。このような動きは、モーショントラッキングカメラが感知、利用者が体感する仮想の経験をグラフィカルに見せる。

Manufacturing Worldの藤原武史事務局長

会場で出会ったManufacturing World Japan 2016の藤原武史事務局長は、OLEDNETとのインタビューを通じて、「当社は、VRが製造産業で活性化されるものと以前から予想しており、24年前からIVRを開催しており、今年は日本VR元年といえるほど、今回のイベントではVRの割合が画期的に増えた」と明らかにした。

彼は「これまでVRは研究所など学術界で主に扱われてきたが、今後は建設、ゲーム、アミューズメントなど、一般の人々にも近づいており、日本全体、今年はVR元年であるといえよう」と説明した。

藤原事務局長は「製造業においてVRは、特にデザインに影響を与えるものであり、これは製品を設計するために重要な役割をするもの」と予想した。また「製造産業が非常に古い産業なので、従事者の年齢層が高くなって、若い人たちに技術を伝授するためにもVRが伝達力を高めてくれるであろう」と付け加えた。

[Manufacturing World Japan 2016] VRコンテンツ・SW大挙発売…コミックも360°で製作

Informatixがお披露目したVR用ソフトウェア「ジャイロ・アイ」

Tokyo = Hyunjoo Kang / jjoo@olednet.com

 

6月22日から25日まで東京ビッグサイトで行われている世界最大規模の製造分野の展示会であるManufacturing World Japan 2016では、VR関連するコンテンツやソフトウェアの新製品が大挙公開された。

Transmediaは、VR用3Dコンテンツの保存および編集ソフトウェアである「Drop in VR」を披露した。使用者が3DモデリングをしたコンテンツをDrop in VRのサーバーにアップロードして、音楽、映像、機能などを追加して編集することができる。

このように編集されたコンテンツは、もう一度ダウンロードして、使用者のVR機器を通じて楽しむことができる。この会社は、今回の展示でDrop in VRで編集したコミックを360°で見ることができるVRコンテンツを試演した。会場で出会った同社関係者は、「今年9月のテストを経て、年末にはDrop in VRサービスを開始する予定」と述べた。

Informatixは、住宅やオフィスの建築などに活用できる3Dビューアソフト「ジャイロ・アイ(GyroEye)」を公開した。ジャイロ・アイを使用すると、VRを通じて仮想空間を、360°で建築前、建築後を比較して見ることができる。

会場で出会った同社関係者は、「8月にジャイロ・アイと、ドイツZeiss(ツァイス)のVR機器の新製品「VR one +」を同時発売する計画」と述べた。

ZENKEIは風景鑑賞などのためのVR用プラットフォームである「ステレオ6」サービスを22日から開始した。ステレオ6は、6つのカメラで撮影した映像を360°のコンテンツで製作し、これをVRを通じて鑑賞できるようにする総括システムである。

Dynamo Amusementは、独自製作したVR用コンテンツ「メガロドン」を披露した。同社は、展示場でサムスン電子の「ギアVR」と「Galaxy S6」を使用して、4D映画でこのコンテンツを試演した。Dynamo関係者によると、メガロドンは海の中の生き物の世界をCGで製作したコンテンツでランニングタイムは5分、今年夏に発売される予定である。

Manufacturing World Japan 2016、史上最大規模で22日に開幕…自動車、VR、医療機器など

Manufacturing World Japan 2016が6月22日〜24日まで、東京ビッグサイトで開催される。(出典= REED)

Hyunjoo Kang / jjoo@olednet.com

日本の大規模な製造業博覧会であるManufacturing World Japan 2016が、2016年6月22〜24日東京ビッグサイトで史上最大規模で行われたと、日本最大の博覧会組織委員会のReed Exhibitions Japanが発表した。

今回の行事には、世界2,350社が参加すると予想される。これは、歴史上最大規模で、昨年より5%増加した数値である。予想来場者数は8万3500人で、展覧会3日間展示場を埋め尽くすものと期待される。事前に申し込みをした観覧客を対象にした調査では、展示メーカーから購入したいという意思が非常に高かった。

今年の展示に参加するグローバル企業数は365社と予想されており、昨年に比べて14%増加した。これも過去最大規模である。Manufacturing Worldの藤原武史展示監督は、「これはManufacturing World Japanが今後世界の展示会として成長したという意味であり、国際展示企業が日本のメーカーと新しいビジネスを開発しようとする要求が高いという意味である」とし、「国際展示企業と日本人観覧客の間で多くの会議が実現され、より良い自動車や家電製品、列車、航空機などを生産することができるイノベーションにつながることを願う」と述べた。

このイベントは、世界最高品質の製品、技術、ソリューションが一堂に集まる展示会として認識されており、金属処理、微細製造の超精密技術を観覧することができる良い機会である。

このイベントへ無料で入場するには、公式ウェブサイトを訪問し、招待状請求を申し込まなければならない。 展示会招待券の申し込みはhttp://www.japan-mfg.jp/en/inv/にアクセスする。VIP招待券の申し込みは、マネージャークラス以上のみ申し込みが可能で、http://www.japan-mfg.jp/en/vip/で申し込む。団体観覧の申し込みは6人以上となっており、http://www.japan-mfg.jp/en/To-Visit_Tokyo/Group-Visit/で申し込む。

 

内部イベントは次の通りである。

・20th機械要素技術展[M-Tech]
・27th設計・製造ソリューション展[DMS]
・7th医療機器・開発・製造展[MEDIX]
・24th3D&バーチャルリアリティ展[IVR]

 

Manufacturing World Japan 2016の詳細については、http://www.japan-mfg.jp/en/で見ることができる。