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LG Electronics、OLED TV陣営拡大でプレミアムの熱気続く

<IFA 2016で展示したLG OLED TV>

韓国LG ElectronicsがOLED TV陣営を拡大し、プレミアム市場での位置づけを固めていく。LG Electronicsは、9月からデンマークのオーディオ・ビジュアル 製品メーカー及びブランドである‘B&O(Bang & Olufsen:バング&オルフセン)’に、OLED TVを供給することを決め、OLED TV陣営の拡大に励んだ。

 

‘B&O’は、現地時間8月30日にドイツベルリンで、OLED TVの公開イベントを開催した。‘LG OLED TV’に、独自のサウンド技術を採用し、9月1日から6まで開催される‘IFA 2017’で、来場者に公開する予定である。

 

また、LG ElectronicsはOLED TV陣営が拡大傾向にあると強調した。今年の‘IFA 2017’で、OLED TVを展示するメーカーは、13社にもなると予想される。昨年11社だった出展社数より2社増えた結果で、全てOLED TVを前面に押し出し、プレミアムマーケティング戦略を繰り広げる計画と知られている。

 

LG Electronicsの分析によると、多くのメーカーがOLED TV販売に乗り出しているのは、安定的な収益構造を確立するためである。中国や台湾のメーカーによるLCDパネル生産への大規模な投資で、今後、価格競争が激しくなると見込まれており、既に成熟期に入ってしまったLCD技術だけでは、差別化が続かないと説明した。TVメーカーは、このような環境を考え、独自のOLED TVを開発し、プレミアム市場攻略に取り組んでいると語った。

 

続いて、LG Electronicsは、OLED TVで収益基盤を固めていると述べ、TV事業を担当しているホームエンターテインメント(HE)事業本部は、今年の上半期に営業利益率8.5%(売上高8兆5,610億ウォン、営業利益7,252億ウォン)を達成したことを明らかにした。このような高収益の実現は、OLED TVのプレミアム化によることで、LG Electronicsにおける上半期のOLED TV売上高が占める割合は、15%にまで至ると説明した。

 

現在、実用化されている‘LG OLED TV’は、全世界のメディアや専門家から様々な賞を授賞し、性能評価においても1位を続けている。画質、音質、デザインなどのTVに関わる主要な要素で高く評価されている。

 

特にLG Electronicsは、9月1日から6日までドイツベルリンで開催される‘IFA 2017’で、‘LG OLED TV’ならではの先進高画質技術を積極的に紹介し、プレミアムTV市場攻略に乗り出す。LG ElectronicsのHE事業本部長クォン・ボンソク副社長は「プレミアム市場を再編しているOLED TVを押し立て、グローバル市場においてリーダーシップを強化する」と強調した。

OLED技術、自動車に続き、航空産業まで、その領域を拡大

有機発光ダイオード(OLED)技術が融合された飛行機をすぐに会うことが見込まれる。

 

既存のOLED市場で、ディスプレイはモバイル分野で、ライティングは、室内照明分野に適用されたし、いくつかのメーカーでは、車両のリアランプ(rear lamp)やダッシュボード(dash board)にこれを適用するためのプロジェクトを進行中だといわれていた。

 

しかし、国際家電展示会(IFA)2016が開かれたドイツのベルリンで、LGグォン・ボンソクHE事業本部長(副社長)が記者懇談会を開き、「海外航空会社2社と航空機用フロントモニタと窓などにOLEDディスプレイを設置する案を協議していて、これは、座席用だけでなく、窓などをすべて含むもので、適用する時点については議論する必要がある。」と言って、OLED産業が本格的に拡大されていることを明らかにした。

 

特に、ルミオーテックやオスラム、そしてLGイノテックなどをはじめとするいくつかの会社が室内用OLED室内照明及び他の分野にOLEDを適用するための技術を披露したことがあり、他のパネルメーカーも航空産業融合のために技術開発をしていることが知られ、新しいアプリケーション創出に対して、成り行きが注目されている。

 

OLEDは、薄くて軽い特性を持っていて、曲がるように設計することが可能なので、大きな体積を占めることなく、空間の活用度が高い。このような特性のために、位置や空間的制約なしに簡単に設置することができ、窓にOLEDが搭載されれば透過率の調節を通して、乗務員が窓を確認しなくても、自動的に光の透過を調節することはもちろん、ディスプレイを通して、乗客が知りたがるフライト情報などを確認することができるようになるし、中央のディスプレイや計器板などの大きさと形を多様化することができるだろう。

 

このような視覚的効果以外にも、飛行機の総重量を下げ、燃料節約に貢献することが期待される。2014年 英国政府出現機関のプロセスイノベーションセンター(CPI、Centre For Process Innovation)で発表した内容によると、OLED適用時, 従来対比航空機の動体及び燃料の重量が減少され、固定的な燃料消費量の節減効果があることと予測したし、さらに消費電力と発熱も低く、冷房によって消費される燃料も節減し、温室効果ガス排出も最小限に抑えることができるものと期待している。

<CPIのOLEDディスプレイが適用された飛行機内部のコンセプト写真>

これに加えて、OLED関連アプリケーションと市場も順調に成長するものと見られる。市場調査会社ユービー産業リサーチで発刊した2016 OLED Display Annual Reportによると、2016年AMOLED市場が14,800 million USD規模で形成されると予測したし、2020には約71,705 million USDで約49%の年平均成長率を予測している。また、OLED ライティングも、企業の投資が本格的に始まる2019年からの売上高が大幅に増加し、2025年には7,500 million USD以上の市場が形成されると予想することから、今後、様々な形でOLEDディスプレイあるいはライティングが融合されたアプリケーションに会うことができると期待される。

[IFA2016] フィリップスが考えるテレビの未来とは?

フィリップスが「IFA2016」において、有機ELテレビを展示した際のインタービュー内容を簡単に紹介する。

フィリップスが見るテレビの未来は、まさに有機ELテレビだ。

「We really see OLED as the future of TV」

[IFA2016] LGエレクトロニクスの自信は一体どこからくるのか?

LGエレクトロニクスがIFA2016において展示空間の5割ほどを使い有機ELテレビを披露した。展示会場を有機ELテレビで埋め尽くした。

言葉の必要がない展示だ。ただ見て楽しむだけでいい。

画質だけではなくデザイン面でも1枚ガラス板のようなスリムさを「Picture on glass」というコピーで披露した。
有機ELテレビが液晶テレビと比べてどんなところが良いかについては、もう言葉は必要ない。ただ見せるだけで十分。

去るCES2016の際にLGエレクトロニクスのブースは映画館のように暗かった。有機ELテレビの強みである「黒」をうまく表現しようとした狙いがあると思われるが、返って「有機ELテレビは暗い場所ではないと見づらい不完全な製品である」と思われてしまう恐れがある。

CES2016LGエレクトロニクスのブース:照明が非常に暗くてまるで映画館の様。
(写真のサイズを同じにしてください)
しかし、CES2016の天井照明とIFA2016の照明を比較してみると、違いがはっきりわかる。暗闇から抜け出した。LGエレクトロニクスが変わった。
LGエレクトロニクスが明るい空間でも有機ELテレビのメリットを引き立たせられる自信を得たのだ。LGディスプレーが生産しているテレビ用有機ELパネルの構造が、B(青)とYG(黄緑)を3つの層に積層する2色構造から、R(赤)・G(緑)・B(青)をすべて使用して3色を実現する3層構造に変わった。色の効率と明るさが圧倒的に向上したのだ。
もうこれ以上「暗闇の子」ではない。LGエレクトロニクスは今回の展示を通じて、堂々と液晶テレビと競争できる品質が確保できたという自信を披瀝した。

もちろん液晶テレビ事業は引き続き展開していることも表した。たくさんの有機ELテレビが展示されたエリアとは比べものにならないほど狭い空間に量子ドット(Quantum Dot:QD)技術を採用した液晶テレビを展示した。主役の座を譲り展示会場の一隅に展示された液晶テレビは、未だに液晶テレビが永遠に続くと信じている競合他社に対して、謙虚になるべき時代が近づいていることを示している。