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Foldable, Slidable OLED による新たなIT用Displayの世界

解説 :占部哲夫( UBI Research )
聞き手:服部 寿( 分析工房 )
UBIリサーチ:https://www.bunsekik.com/ubiリサーチ

内容
・Foldable OLED の応用商品
・Foldable Phone 出荷数推移
・商品化された Foldable Note PC
・Foldable Note PC の使い方
・Slidable OLED
・Foldable, Slidable OLED が拓く世界
・Foldable & Slidable OLED市場の展望
・Foldable & Slidable OLED に必要となる技術
・出版された UBI Research の調査レポート

Foldable OLEDとSlidable OLEDがIT用LCDを代替する

スマートフォン市場から始まったFoldable OLED技術は、ノートブック市場でも芽吹いている。Foldable OLED技術は、スマートフォンやノートブック前面をすべて画面として利用でき、また画面を折りたためるため携帯性を強化した製品である。したがって、ますます高度化する情報化時代に欠かせない製品として位置づけられるだろう。

ノートブックはフォームファクタが折りたたんで使用する製品であるため、Foldable OLEDの最適アプリケーションでると言える。以前から携帯電話市場では折りたたみ式携帯が存在していたため、Foldable phoneも自然に現代人の生活の中に取り入れられている。Foldable Bookは20インチまで拡張が可能なため、モニター市場まで凌駕できる新しい製品としての進化を見込む。

Foldable OLED技術に続いて新たに浮上している技術がSlidable OLEDである。Slidable OLEDは、機器内部空間にあるOLEDを外部に出して画面を拡張する方式である。Slidable OLEDはFoldable OLEDと同様に画面を拡張できる技術であるため、携帯性が高い。Slidable OLEDが適用されるアプリケーションは、tablet PCを置き換えるSlidable PCである。13インチに留まっているtablet PCの代わりに17インチまで拡張できるSlidable PCは、notebook市場まで領域を拡大できる新しい製品になるだろう。

Foldable BookとSlidable PCは、LCDが使用されているIT市場の境界線を越えるゲームチェンジャーとなる可能性が高い。

2024年にUBIリサーチより初めて発行された”Foldable & Slidable OLED技術と市場展望”レポートでは、Foldable OLEDとSlidable OLEDが市場で成功するために必要不可欠な技術を詳細に取り上げ、これと共に未来市場について展望している。

▶Foldable & Slidable OLED技術と市場展望レポート Sample

スマートフォン向けのrigid OLED、年平均12.9%下落して2027年には9,600万台になると予想

UBIリサーチが四半期別発刊する「4Q22 Small OLED Display Market Track」によると、全世界スマートフォン用rigid OLEDの出荷量が持続的に減少するものと予想される。

2022年下半期からサムスンディスプレイのスマートフォン用rigid OLEDの出荷量が大幅に減少し、第3四半期には前年同期対比半分にも満たない1900万台が出荷されたことが調査された。このような流れは第4四半期にも続いており、これに伴いサムスンディスプレイのスマートフォン用rigid OLEDの出荷量は2022年から年平均20.8%下落し、2027年には5千万台にとどまるものと見られる。全世界スマートフォン用のrigid OLED出荷量は年平均12.9%下落し、2027年に9600万台になると予想される。

反面、スマートフォン用flexible OLEDの出荷量は2022年から年平均7.4%成長率で持続的に増加するものと展望される。UBIリサーチはサムスンディスプレイが年平均2.2%成長率で2027年に2.2億台のflexible OLEDを、BOEが年平均13%成長率で2027年に1.4億台のflexible OLEDを出荷するものと予想した。

全世界のfoldable OLED出荷量も持続的に拡大するものと予想される。2022年、全世界のfoldable OLEDの出荷量は1900万台と予想され、2027年には9000万台になるものと予想される。今後、全世界のfoldable OLED市場を主導するのはサムスンディスプレイであり、2027年には全世界のfoldable OLED出荷量のうち89.1%のシェアを占めるものと見られる。

10インチ以下の小型OLED市場の中でfoldable OLEDの占有率は2022年に2.7%と低い水準だが、2027年には9.6%まで拡大し、rigidOLEDと似た水準の占有率を記録するものと展望される。 

スマートフォン用rigid OLED出荷量展望

スマートフォン用rigid OLED出荷量展望

▶4Q22 Small OLED Display Market Track

[SID 2019] 中国OLEDパネルメーカー、多数の新技術OLEDパネルを披露する

2019年5月12日から17日まで米国San Joseで開かれている『SIDディスプレーウィーク』で中国OLEDパネルメーカーがフォルダブルOLEDとsolution process OLED、QD-OLEDなどを披露した。

BOEは55型UHD solution process OLED TVを展示した。 55型solution process OLEDの輝度は100 nitsであり、コントラスト比は100:000:1、color gamutはNTSC 100%だ。 BOEは2017年2月、安徽省合肥市政府と‘プリンティングOLED技術プラットフォーム’を作る条約を結んだことがあり、2018年11月solution process OLED TV開発を成功したと明らかにしている。

Tianmaも4.92型FHD solution process OLEDを公開した。 解像度は1728 x 972であり、ppiは403だ。 Tianmaは世界で初めて400 ppiが超えたsolution process OLEDとして紹介し、大衆の関心を導いた。

CSOTは31型UHD solution process OLEDと6.6型QD-OLEDも披露した。 6.6型QD-OLEDの解像度は384 x 300、輝度は50 nitsであり、3 stack top emission技術が適用された。 CSOTの関係者は”現在の技術の完成度は低いが、全てのapplicationに対応できる技術力を見せられるということに意義がある”と明らかにした。

そのほかにも中国の数々のOLEDメーカーは多数のフォルダーブルOLEDやマイクロOLEDなどを披露した。 たとえ中国OLEDパネルメーカーが出品したOLED applicationが完成品ではなくプロトタイプだが、OLEDの後発走者から先頭走者に成長するという意志が目立った。

[SID2019] Colorless PIとUTG、フォルダブルOLED用カバーウィンドウにより適した素材は?

RoyoleがフォルダブルOLEDフォン」FlexPai」をリリースした後、、サムスン電子とHuaweiもフォルダブルOLEDフォンを公開し、業界と大衆の大きな関心を受けた。

現在商用化がされたり準備中のフォルダブルOLEDフォンの最大の変化は、従来のフレキシブルOLEDで使用されたガラス素材のカバーウィンドウがcolorless PI素材に変更されたものである。

Colorless PIは、従来のカバーウィンドウのガラスよりも薄くなって曲率半径を減らす有利で割れる恐れがないという利点がある。表面タッチ感が良く、スクラッチが強いガラスを薄くしたUTG(超薄型ガラス)も折りたたみOLEDのカバーウィンドウ素材として注目されています。

米国San Joseで開催されたSIDディスプレイウィーク展示会でKOLONは、ハードコーティングが適用されたcolorless PIを展示した。 2018年からcolorless PI量産準備を完了したKOLONは、現在AUOとBOE、LGディスプレイ、RoyoleなどのフォルダブルOLEDカバーウィンドウのcolorless PIを供給している。

ハードコーティング業者であるDNPとTOYOCHEMもハードコーティングがされたcolorless PIを展示した。 DNPの企業の関係者は、そのフィルムは、現在開発中であり、主な事業分野は、ハードコーティングと明らかにし、TOYOCHEMの会社の関係者は、KOLONとSKCのハードコーティングのサンプルを納品したと述べた。

一方、UTG開発企業であるSCHOTTもフォルダブルOLEDカバーウィンドウのUTGを展示し、観客の注目を浴びた。 SCHOTTの関係者は、現在開発中のUTGは-foldingでないout-folding用カバーウィンドウ製品だと明らかにし、厚さは、現在0.7 mmから2.5 mmまでの顧客のニーズに合わせて開発を進めていると述べた。

近日中にスマートフォンセットメーカーのフォルダブルOLEDフォン発売が予想され、関連する素材の競合も激しくなる見通しだ。 Colorless PIが主導権を継続するのか、またはUTGが影響力を行使することができるか注目されている。

Foldable OLEDの核心、カバーウィンドウの競争激化

<KOLON Industries(左)とSKC(右)の透明PIフィルム、参考:KOLON Industries>

Foldable OLEDの量産が今年末に開始されると期待される中で、Foldable OLEDの主要材料の一つであるカバーウィンドウの競争が激しくなる見込みだ。Foldable OLEDはディスプレイが折りたたれる特性から、従来のカバーウィンドウに使用されていたガラスは割れるため、続けて使用することができない。

従って、割れないカバーウィンドウとして透明PIと薄板ガラスの開発が、積極的に進められている。特に透明PIフィルムに関しては、Sumitomo Chemicalと韓国のKOLON IndustriesやSKCの競争が予想される。Sumitomo Chemicalは、Samsung Electronicsが来年発売予定のFoldableスマートフォンに採用されるFoldable OLEDカバーウィンドウ向け透明PIフィルムを供給する最初のメーカーになるという。

しかし、透明PIフィルムのカバーウィンドウは、ガラスのカバーウィンドウの硬度と外観特性を満たせないため、改善が必要な状況にある。Samsung DisplayはSumitomo Chemicalの透明PIフィルムの他にも、多くのメーカーの透明PIフィルムを検討している。

Sumitomo Chemicalの透明PIフィルムと激しく競い合っているメーカーは、韓国のKOLON IndustriesとSKCである。KOLON Industriesは約10余年前から透明PIフィルムを開発しており、現在唯一透明PIフィルム量産設備を備えているメーカーである。SKCもフィルムの製造技術力を基に、2017年末に透明PIフィルムの設備投資を行った。

他に、薄板ガラスをFoldable OLED用カバーウィンドウとして開発する動きも出ている。主要メーカーにはAsahi GlassとドイツのSCHOTTがあり、厚さ0.1mm以下の実現に向けて開発を進めている。しかし、薄板ガラスも折りたたまれた状態では、耐久性に問題があると知られている。

Foldableスマートフォンの発売時期が迫ってきている中、OLEDパネルメーカーとカバーウィンドウ材料メーカーがどのような材料と構造、特性のFoldable OLED用カバーウィンドウを採用するかに業界の関心が集まっている。

スマートフォン用OLEDパネル市場の変化

UBI Researchが発刊した『2018年第1四半期AMOLED Display Market Track』によると、スマートフォン用OLEDパネルの出荷量は、2018年の4億7,000万台から2022年に8億5,000万台まで増加し、年平均15.8%の成長を記録するという。この値は、2017年第4四半期に予測した年平均成長率(CAGR: Compound Annual Growth Rate)の25.4%より9.6%下回る結果である。

<スマートフォン用OLEDパネルの出荷量展望>

UBI Researchによるスマートフォン用OLEDパネルの出荷量予測値が減少したのは、最近スマートのトレンドが反映されたからだと言える。スマートフォンの買い替えサイクルが延び、新技術が不足するなどでスマートフォン市場は停滞している。また、予想よりも早く拡大されているスマートフォンの平均サイズは、Foldable OLEDの発売予定などで今後も続くと予想され、様子で市場の成長は鈍化傾向となる見込みだ。

他にもフレキシブルOLEDは、Samsung Displayへの依存度が高いことから供給不足が起こり、ASP(平均販売価格)が上昇し、中国のセットメーカーはフレキシブルOLEDの高い価格で採用をためらっている。ここで、低い価格のフルスクリーンLCDが登場し、中国のセットメーカーはリジッドスマートフォンにOLEDよりLCDを採用しようとする傾向が強まり、リジッドOLEDへの需要は減少すると見られる。

韓国と中国のパネルメーカーは、2016年と2017年に第6世代OLEDラインへ攻撃的な投資を進めた。しかし、今年からはスマートフォンの需要状況を観察しつつ、量産ラインの稼働時期と投資を見直している。スマートフォン用OLEDパネルは、OLEDパネル市場全体の9割以上を占めているため、パネルメーカーの投資動向に重要な要素となる。

一方、『2018年第1四半期AMOLED Display Market Track』は、UBI Researchが過去15年間重ねてきた市場成果および予測システムを基盤に、パネルの販売実績、今後の市場見通し、需要および供給分析、パネル製造メーカーの競争力分析、サプライチェーン分析、パネルの製造コスト分析、投資現況分析、ASPの全8つのモジュールで構成されている。

Visionox、UDCとOLED評価契約締結発表

UDC(Universal Display)はVisionoxがOLED評価契約に署名したと発表した。今回の契約で、UDCはVisionoxにディスプレイアプリケーション用りん光OLED発光材料を供給する予定だ。詳細な契約内容や金額などは公開されていない。

 

2008年中国で初めてPMOLEDを量産したVisionoxは、2015年第2四半期に崑山(Kunshan)市で第5.5世代リジッドOLED量産ラインの稼働を開始した。昨年10月に開催されたIMID 2017ビジネスフォーラムでVisionoxのXiuqi Huang博士は、2018年第2四半期に固安(Guan)県での第6世代フレキシブルOLED量産計画とフレキシブルOLEDの開発ロードマップなどについて説明したことがある。

<VisionoxのOLED生産ライン現況>

Xiuqi Huang博士は「2018年から2020年まで6∼8型相当のスマートフォン用フルスクリーンOLEDと折り畳み型(Foldable)OLEDの開発を目指している。2021年以降は6∼12型相当のスマートフォンやノートパソコン用、車載用フレキシブルOLEDを開発する予定だ」と述べた。

<VisionoxのフレキシブルOLED製品ロードマップ>

CSOT、中国武漢市に第6世代LTPS OLED工場建設完了

先日12月28日に中国武漢市にあるCSOTの第6世代LTPS OLED(T4 fab)の生産ラインが当初計画より4カ月早く完成したことが知られている。CSOTは昨年6月からT4 fabの建設を開始し、199日で約60万坪規模の工場を建設した。総投資額は50億8,000万米ドルという。

<CSOTにおけるT4生産ラインのレンダリング画像、参考:China Daily>

CSOTのT4 fabは中国最初の第6世代フレキシブルLTPS OLED生産ラインとして注目を浴びた。T4 fabは月4万5,000枚の生産能力を保有しており、中小型フレキシブルOLEDと折りたたみ型(Foldable)OLEDを量産する計画であると伝えられている。

 

CSOTは次のステップとしてクリーンルーム構築と装置導入を始めると明らかにし、2019年の量産開始を目指していると述べた。

フレキシブルOLED、2019年を基点にOLEDパネル市場を主導

■ 2019年にフレキシブルOLEDは4億8,000万個出荷、リジッドOLED出荷量を超える見込み

■ フレキシブルOLEDのうち、フルスクリーンOLEDは2022年まで平均78.3%の市場占有率で、市場を主導する見込み

■ Foldable OLEDは2019年から本格的に出荷する見込み

フレキシブルOLEDの出荷量は2019年にリジッドOLEDの出荷量を超える見込みだ。UBI Researchが発刊した「2017 Flexible OLED Annual Report」によると、フレキシブルOLEDは2019年に4億8,000万個出荷され、4億900万個のリジッドOLEDの出荷量を超える見通しとなった。また、フレキシブルOLEDの出荷量は2018年から年平均41%で成長し、2022年には12億8,500万個になり、売上高は594億米ドルを記録すると予想される。

<2018~2022年におけるOLED基板別市場占有率の展望>

最近モバイル機器において、ハードウェア技術の向上が標準化され、プレミアム市場を目指すセットメーカーはOLEDを採用し、製品の差別化に取り組んでいる。特に同一サイズモバイル機器でも、より広い画面を求める消費者のニーズが高まり、セットメーカーはフルスクリーンを実現可能なフレキシブルOLEDの採用を始めた。

 

そのため、パネルメーカーもフレキシブルOLEDの量産に向けた投資を継続的に推進している。特に2018年からBOEとCSOT、Visionoxなど、中国パネルメーカーによる第6世代フレキシブルOLED量産への投資が本格化すると予想され、中国におけるフレキシブルOLEDの出荷量は年平均59%で成長し、2022年には3億5,400万個に達すると見込まれた。

 

本レポートでは、リジッドOLED及びフレキシブルOLEDの構造と工程を比較し、Foldable OLEDを実現するための技術開発動向を層(Layer)別に分析した。また、フルスクリーンOLEDを採用しモバイル機器を発売したSamsung Electronics、Apple、LG ElectronicsにおけるフレキシブルOLEDの採用技術を比較し、2018年から2022年までのフレキシブルOLED市場をフレキシブルタイプと国別、世代別など、様々な観点から分類して予想を行った。

 

フレキシブルOLEDの中でフルスクリーンOLEDは2018年に2億6,500万個出荷され、市場占有率82.1%になり、2022年には10億2,200万個の出荷で79.5%を占め、フレキシブルOLED市場をリードすると見込まれた。また、最近大きな注目を集めているFoldable OLEDは、2019年から500万個出荷され、2022年には5,300万個に拡大することが予想された。

<2018~2022年におけるFoldable OLED出荷量展望>

世界初のFoldableスマートフォンのタイトル、誰がつかみ取るか

先日17日に中国ZTEは「AXON M」を公開した。AXON Mは2枚の5.2型HD LCDをヒンジで結合し、消費者に更なる利便性を提供した。

<ZTEのAXON M、参考:ZTEの公式ウェブサイト>

ZTEの公式ウェブサイトによると、AXON Mは角度を自由に調整しながら折りたたみ可能で、テーブルの上に立てておき、2人同時に使用できる。

 

米国ITメディアシーネットはAXON Mについて、一つの画面は動画を再生し、もう一つの画面は電子メールを確認したりフェイスブックを利用するなど、二つのアプリを同時に操作できるため、便利であると評価した。

今まで日本のソニーや京セラなどの様々なセットメーカーで、同様な形状を持つスマートフォンを発売したことがある。しかし、ヒンジ部分とディスプレイの耐久性、バッテリー消耗、専用アプリが用意されていないなどの問題あり、市場からほとんど注目を集めなかった。

 

ZTEはスマートフォンの耐久性を向上させるために米国Corningの第5世代Gorilla Glassを搭載した。しかし、AXON MはIn-Folding方式(2つのディスプレイを内側に向けて折りたたむ方式)に比べ、耐久性の弱いOut-Folding方式(2つのディスプレイを外側に向けて折りたたむ方式)が採用され、耐久性に関する疑問が続くと見られる。

 

また、AXON Mは大画面ディスプレイなどバッテリーの消耗に影響する要素が増えたにもかかわらず、バッテリーの容量は3,810mAhしかない。6月にZTEが発売したZTE nubia N2には5.5型HD LCDと5,000mAhのバッテリーが搭載されたことに鑑みると、AXON Mのバッテリー容量が不足していると感じる消費者が多くなると見込まれる。

 

AXON Mはヒンジの角度を広げると6.75型の大画面になるが、中央に隙間があるため、完璧なFoldableスマートフォンとは言えない。最近、大画面に対する消費者のニーズが日増しに増加し、折りたたんだり広げたりすることができるFoldableスマートフォンの開発が加速している。

 

米国ロサンゼルスで開催されたSID 2017で、台湾AU Optronicsと中国BOEは、現在開発中のFoldableディスプレイを公開した。2社ともに1枚のフレキシブルOLEDを機械的な方式でFoldingしたが、サイズとFolding方式は多少異なる(Au Optronicsは5型in-Folding方式、BOEは5.5型out-Folding方式) 。

<AU Optronicsの5型Foldable OLED(左)とBOEの5.5型Foldable OLED(右)>

さらに、20日にSamsung Electronicsは特許庁に多関節ヒンジを用いて片方が曲がる形状の「フレキシブル電子装置」の特許を出願し、Galaxy Note8の発売懇談会でSamsung Electronicsのゴ・ドンジン社長は 「来年の無線事業部のロードマップにFoldableスマートフォンが含まれている」と述べた。

 

このようなZTEの動向を始めとし、本当の意味でFoldableスマートフォンの開発と市場をめぐるの先取り競争はさらに激しくなると見込まれる。

 

一方、UBI Researchは2016年に発刊した「Key issue and Market Analysis for Foldable OLED」レポートで、Foldable OLEDは2019年から本格的な量産を開始すると予想した。