Samsung Display、「SID 2017」で画面を自由に伸縮できるディスプレイなど、最先端の製品を公開
韓国Samsung Displayが世界的権威を持つディスプレイ専門学会SID(The Society for Information Display)が主催する「SID 2017」展示会に参加し、最先端の未来型ディスプレイ製品を公開する。
Samsung Displayは、5月23日(現地時間)米ロサンゼルスコンベンションセンターで開幕する今回の展示会で、画面を自由に伸縮できる(Stretchable)ディスプレイをはじめ、眼鏡不要の3D OLEDなど今まで公開したことのない最先端の未来型ディスプレイ製品を展示する。
今回のSID 2017でSamsung Displayは、最先端製品の公開や優秀な論文の発表を通じて独創的なディスプレイ技術のリーダーシップと自信を見せつける戦略だ。
今回公開した9.1型ストレッチャブル(Stretchable)ディスプレイは、画面が弾力的に伸び縮みする次世代ディスプレイ技術で、ウェアラブル、モノのインターネット(IoT)、人工知能(AI)、車載用ディスプレイに最も適合した未来技術に挙げられる。
<参考:Samsung Display>
従来のフレキシブルOLEDは、画面を曲げたり折り曲げたり、巻物のように巻くなど、一方向にだけ変形が可能だったが、ストレッチャブルOLEDは二方向以上への変形させることができる特徴を持つ。実現の難易度がものすごく高い技術で、業界ではフレキシブルディスプレイ技術の終着点と呼ばれている。
今回、展示された製品は、画面を上から押し下げるとゴム風船を押したように画面がくぼみ、再び本来の平たい形に戻る。逆に、下から押し上げると画面が上に膨らむように大きくなって回復する伸縮性を持っている。
Samsung Displayは、継続的に研究開発を進めた結果、ディスプレイを押し下げた際に最大12㎜の深さまで画面が伸び縮みしながらも、従来の画質を維持する高いレベルのストレッチャブル技術を世界で最初に実現した。また、立体映像に関する未来の技術である‘眼鏡不要の3D OLED’製品を展示する。5.09型の大きさは、見る人の位置(視点)によって違うように見える実物の姿をディスプレイで実現し、もっとリアルな3次元映像を表現する。特に、OLEDの無限大に近いコントラスト比を特徴に、LCD製品より自然な立体映像を提供する。この技術は今後3Dパップアップブック、3Dゲーム、VRなど、3次元映像技術を必要とする様々な分野で活用できると期待される。
今回の展示会でSamsung Displayは、最新OLED技術を体験できるブースを設置する。3.5型の大きさに858ppiで、VR機器に最適化された製品をはじめ、滑らかな画質を実現するために120Hzで駆動する製品、ウェアラブル、タブレット用OLED製品が展示される。また、OLEDの高画質、HDR(High Dynamic Range)、低消費電力技術なども確認できる。 Samsung Displayは、独自のフレキシブルOLED技術によるスマートフォンディスプレイデザインの発展について紹介する‘デザイン革新’コーナーも設置する。
2013年、世界で最初にフレキシブルOLED量産に成功した以来、初めて スマートフォンに搭載した曲面OLEDをはじめ、最近世界的な画質評価機関である米ディスプレイメート(DisplayMate)から最高画レベルの‘Excellent A+’を獲得したフルスクリーンOLEDまで、今までSamsung Displayが築いてきたフレキシブルOLEDの技術力が一目で分かるようになる。
また、超低反射POL(偏光板)を採用し、画面の反射を最小限に抑え、色表現力を100%(DCI-P3基準)達成した高画質の65型フレームレス曲面LCD TV、情報伝達効率を最大化したアスペクト比21:9の34型QHD+(3440X1440)曲面LCDモニター、144Hzの高速駆動が可能な27型FHD(1920X1080)曲面LCDモニターも革新技術を実現した製品として展示される。
今回の学会では、Samsung Displayホン・ジョンホ研究員の「画面を伸縮できるストレッチャブルOLEDディスプレイ」論文がSID 2017優秀論文(Distinguished Paper)に採択された。