LG Electronics、プレミアムTV市場「価格競争力ではなく製品競争力に集中」

韓国LG Electronicsは、4月27日に行われた2017年第1四半期電話会議で、今後のプレミアムTV市場では、価格競争ではなく、製品競争力に集中することを明らかにした。この日、質疑応答時間で「OLED TVとプレミアムTVの販売戦略」に関する問い合わせに、LG Electronics HE(Home Entertainment)事業部のハ・ジンホ常務は「プレミアムTV市場で、OLEDの立地を促進していく。プレミアムTV市場で求められる競争力は、価格競争力ではなく製品競争力だ」と今後の戦略について語った。

 

LG Electronicsの第1四半期HE事業部の実績は、売上高約4,326億円(4兆3,261億ウォン)、営業利益約382億円(3,822億ウォン)で、売上高は季節的にシーズンオフ時期に入ったため、前四半期比約460億円(4,600億ウォン)減少したものの、前年同期と同様の水準となった。前年同期比アジア市場は、需要停滞の影響で、売上高も減少したが、プレミアムTV販売の増加によって、北米、韓国、中南米地域の売上高は増加した。

 

ハ・ジンホ常務は「営業利益を上げるために、プレミアム製品販売の拡大と共にコスト構造改善、パネル価格上昇による柔軟な管理を基に、前四半期より収益性を向上させた」と述べながら、第2四半期のTV市場展望については「TV市場全体の需要停滞は今後も続くとみられるが、LG Electronicsの中でも比較的に売上高が高い北米、中南米、アジア市場の需要は増加すると予想される」と語った。‘LG Signature OLED TV W’のように市場をリードする製品を全世界で発売することで、プレミアムとしての位置づけを固め、安定的な収益構造を構築すると明らかにした。

 

続いて行われた質疑応答時間では、今後のパネル価格の見通しとOLED TVラインナップについての質問に「パネルは2016年第4四半期から急上昇しており、最低価格となった去年の6月に比べ60%以上値上げされた。OLED TV市場の中で、プレミアム市場を攻略するためには、プレミアム、ベスト、ミドル、ローに構成されているフルラインナップを揃える」と述べた。

 

今後のTV市場戦略については「パネル価格が増加している今、ボリューム競争から抜け出し、収益性向上を中心に運営・管理をする方針だ。低価格帯TV市場での占有率は重要性が低いと判断されるため、販売価格が約22万5,000~28万1,600円(2000~2500米ドル)以上のプレミアムTVの市場占有率を確認しつつ、クオリティーを改善しながら対応する計画だ」と明らかにした。

 

LG Electronicsは、今回の会議で今後のTV市場戦略について、高い収益性を持つ高付加価値製品のプレミアムTVラインナップを開発し続け、パネル価格にこだわった価格競争ではなく、画質、技術等、製品の競争力でプレミアムTV市場での立地を固めると説明した。