第2四半期のLGディスプレイ、65インチ有機EL出荷量が急増…有機ELテレビ大型化で羽ばたく

LGDがSID2016で展示した65インチ有機ELテレビ用パネル

Hyunjoo Kang / jjoo@olednet.com

LGディスプレイが、2016年第2四半期に65インチ有機ELパネル出荷量を大幅に増やしたことがわかった。これは、有機ELテレビが本格的な市場の成長と、大型化の傾向に入っているものと考えられる。

UBIリサーチの調査によると、LGディスプレイは2016年第2四半期は、約14万枚のテレビ用有機ELパネルを出荷した。このうち、大型テレビ用で65インチパネルは、約2万8000枚であった。これは、前期に比べて約2倍ほど増えた数値である。

LGディスプレイが、このように65インチ有機ELパネルの出荷量を大幅に増やしたのは、グローバルテレビ市場で有機ELパネル搭載テレビを発売するメーカーが増えており、50インチ台を超え、60インチ台の大型化の需要が高まっている状況に対応する動きであると解釈される。

実際、最近ドイツのレーベ(Loewe)、メス(Metz)など、多数のテレビメーカーが有機EL陣営に合流したことがわかった。UBIリサーチの調査によると、 メーカーのスカイワース(Skyworth)の場合、今年現在までにLGディスプレイから3万枚ほどのテレビ用有機ELパネルの供給を受けた。

サイズが大きいパネルほどLCDとの価格競争力の格差が減るという点も、LGディスプレイが60インチ以上のパネルに集中するよう1つの要因であると分析される。

テレビ市場で有機ELのトップメーカーであるLG電子は、これまで有機ELテレビの値下げを断行してきた。有機ELパネルを搭載したテレビがLCDテレビに比べて価格競争力が低く、消費者の購買意欲をそそらせるために困難があったからである。しかし、サイズが大型になればなるほど有機ELとLCDの間の価格差が減るというのが専門家の説明である。

LG電子は19日、77インチの有機ELパネルを搭載したテレビを発表した。このように、LGは超大型有機ELテレビ市場の開拓に力量を集中している。