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OLEDON、大型OLED TV製造用垂直型面蒸発源蒸着技術を開発

中小型OLED用と大面積OLED用面蒸発源蒸着技術を開発しているOLEDONのファン・チャンフン代表は、最近、77型以上の超大型OLED TVを製造できる垂直型面蒸発源蒸着技術を開発していることを明らかにした。関連技術についてファン代表は、垂直型面蒸発源蒸着技術を用いることで、第12世代(3300 x 4000 mm)相当の大型基板にたわみが生じることなく、77型以上のOLED TVを大量生産できると説明した。

従来のインライン型蒸着装置で75型以上のTVを製造する場合、基板に大きいたわみが生じるだけでなく、多くのリニア蒸発源を制御することが難しく、歩留まりが大きく低下する可能性がある。このような問題を解決するために、新しい第12世代用クラスター型蒸着技術の必要性を挙げると同時に、垂直型面蒸発源蒸着技術が適切な対策になると述べた。

OLEDONは面蒸発源蒸着技術の特許を保有しており、高解像度AMOLED製造用曲面蒸発源FMM 蒸着と大型OLED TV製造用垂直型面蒸発源蒸着技術に関する特許を出願した。

仮想現実市場をリードする超高解像度OLEDの競争が始まった

最近、VR機器セットメーカーとOLEDパネルメーカーがモバイル機器より優れた解像度のOLEDを採用したVR機器とVR機器用に製造された超高解像度OLEDを披露し、注目を集めている。

先日CES 2018で公開されたVIVE PROは、最近の新製品発表会で韓国で公式にローンチした。VIVE PROは解像度において、前作であるHTC VIVEの448ppiより78%向上された615ppiのOLEDを搭載した。

<HTC VIVE Pro、参考: vive.com>

それだけではなく、最近はOLEDパネルメーカーもVR機器用超高解像度OLEDを多数披露している。SID 2018でLG DisplayはGoogleと共同開発した1443ppiのVR機器用OLEDを公開した。従来のOLEDは538ppi程度だったが、LG DisplayはWRGB + CF方式を取り入れ、UHD(3840 x 4800)解像度を実現した。

<SID 2018で公開されたLG Displayの1443ppi OLED>

Samsung DisplayもSID 2018で、解像度1,200ppiの2.43型OLEDパネル2つで製造されたVR機器を展示した。このVR機器には、昨年の858ppiより解像度がさらに向上されたRGB OLEDが採用された。

Sonyも先日5月に4,032ppiのVR機器用マイクロOLED「ECX339A」の実用化を発表した。サイズは0.5型で、240fpsまでのフレーム速度にも対応できると知られている。量産開始は2018年11月の予定だ。

VR機器は目とディスプレイの距離が非常に短く、解像度が低い場合にディスプレイのピクセルが格子柄に見える「網戸現象(Screen Door Effect)」が現れる。それによって目の疲れが悪化し、現実性が薄くなるため、パネルメーカーは高解像度OLEDの開発に集中しており、SonyやFacebook(Oculus VR)などのセットめーかーも高解像度OLEDをVR機器に採用している。

近頃は、セットメーカーだけではなく、OLEDパネルメーカーも様々な方式で従来より一層アップグレードされた高解像度のOLEDとVR機器を多く披露し、今後さらに高解像度のVR用機器が実用化されていくかに注目が集まる。

進化を続けるOLED TV

3月7日UBI Researchが主催した「第4回2018 OLED Korea Conference」でLG Displayのハン・チャンウク首席研究委員は、OLED TVの発展過程を紹介し、OLEDの画質(Image quality)とデザインの柔軟性(Design flexibility)、拡張性(Expandability)を強調した。

まず、OLED TVに採用されているTFT技術とOLEDスタック技術、補償回路など、3つの主要技術を紹介した。ハン首席研究員は「FHDに採用していたボトムゲート(逆スタガ型)から、UHD実現に向けてトップゲート(スタガ型)のコプレーナ構造にTFTを変更した」と説明し、「輝度と色再現率を向上させるために、2段スタック構造から3段スタック構造にWRGB OLED画素の構造を変更し、8Kの大型画面でもOLEDに影響を与えないように補償回路を設計した」と明らかにした。

続いて、OLEDが持つ最大の特長に「ローカルディミングによって画素を制御するLCDとは違って、OLEDはピクセルディミングで画素を制御するため、完璧な黒の表現ができる上に、輪郭周辺が光っているように見えるハロー効果が低い」と強調して話した。

OLEDはバックライトが必要ない自発光ディスプレイであるため、デザインの表現と拡張性を実現することができるという。その例として、屋内に適用可能なミラー型ディスプレイと透明型ディスプレイ、CES 2018で披露した世界初の88型8K OLED TVと65型丸められる(Rollable)OLED TVを挙げた。

一方、ハン首席研究員は「2018年には生産ラインの拡大と歩留まり改善によって、大型OLEDパネルの生産量が2016年より約3倍に増加する見込みだ。また、韓国坡州(Paju)市と中国広州(Guangzhou)市に工場を増設し、2020年には600万枚以上の大型OLEDパネルを出荷することができる」と明らかにした。2016年には全体ディスプレイの5%程度に留まっていたOLEDパネルの生産量を2020年まで40%以上に引き上げると述べた。

LG Display、OLED TV開発で日本ディスプレイ学会から「業績賞」を受賞

韓国LG Displayは、東京NHK技術研究所で開催された第24回有機EL討論会で、大型OLED TV生産を実現したWRGBの優れた技術力と大型OLED TV市場を開拓した功績が認められ、海外企業としては初めて「業績賞」を受賞したと16日に明らかにした。

LG DisplayがCES 2017で公開した55型の透明OLED、参考:LG Display

有機EL討論会は、東京大学と九州大学、ソニー、ジャパンディスプライ、JOLEDなど、OLEDに関わる日本の主要業界と学界の専門家が集まり、芸術、応用研究、実用化策を発表・討論する学会である。

 

有機EL討論会によると、LG Displayは、大型OLED TV生産を実現した技術力と大型OLED TV市場を開拓した功績が認められ、海外企業として初の業績賞を受賞した。

 

LG Displayが業績を認められたWRGB技術とは、TFT(Thin Film Transistor)基板の上に、赤(R)・緑(G)・青(B)の有機物を水平に配列するRGB方式ではなく、各々の有機物を垂直に積み上げ、白(W)素子を加え、4つが一つのサブピクセルを構成する方式である。

 

LG Displayは、この技術の採用で、2013年1月に世界初のOLED TVパネルを量産すると同時に大型OLED TV市場を開拓した。

 

LG Displayは、今回の受賞について「フラットパネルディスプレイを主導している日本で、大型OLEDパネルを生産しているLG Displayの技術力が認められたのは、非常に大きな意味を持つ」と強調した。

 

LG Display OLED TV開発グループのオ・チャンホ専務は、今回の受賞について「LG Displayが業界最高の専門家から、OLED技術力を認められたのは、大変喜ばしいことた。今後独自のOLED製品を開発し、ディスプレイ産業の発展に貢献できるように、努力を続ける」と述べた。

 

LG DisplayはSID 2017で、65型UHD壁紙OLEDパネルにおいて、優れた画質を実現した上で、更に応用範囲とデザイン面でもディスプレイの新しい可能性を開いた革新的な製品として高く評価され、今年のディスプレイ賞(Display of the Year)を受賞したことがある。

Solution Process OLED TV 2019年の市場発売展望、Mid-end TV市場攻略

UB産業リサーチから11月14日発刊したSolution Process OLED市場への進入可能性分析レポートによると、solution processで製作されたOLED TVは2019年に市場に発売される見通しである。

Solution processは、大面積のOLED panelをGen8以上の機器で分割せずにRGB pixel構造で製造することのできる技術であり、主なAMOLED panel企業から積極的に開発を進めている。

しかし、solution processに適用される発光材料は、従来の蒸着材料をink化させるために、様々なsolventを混合のため、蒸着材料より純度が低く、発光効率が低下し、寿命が短いしかない。それにもかかわらず、solution processを主なpanel企業で積極的に開発している理由は、color filterを使用せず、発光材料を使用効率が高く、WRGB方式のOLED panelに比べて構造が単純なため、コスト削減ができるというからである。

報告書によると、「Solution process OLED用発光材料の開発が積極的に行われているが、プレミアム市場に進入するためには、WRGB方式より効率が良くなければならない。しかし、WRGBは効率を20%以上向上させることができるtop emission構造で開発中であり、蒸着材料も継続的に開発がされていて、solution process OLEDがWRGBの性能を超えることはかなり難しいと予想される。むしろ適度なレベルの寿命と効率をもとに、mid-end TV市場を攻略してLCDを代替するシナリオが最も有力である」と予想した。

今回、発刊されたSolution Process OLED市場への進入可能性分析レポートでは、solution processが適用できるOLEDとQLED、hybrid QDのイッシュと市場への進入可能性、今のsolution process OLEDとQD産業のsupply chain、主なsoluble OLED material企業の性能比較分析などを収録して企業からsolution process産業を把握することに役立つと期待される。

一方、Solution Process OLED市場への進入可能性分析レポートの55inch以上の大面積solution process OLED panel市場は、2019年から本格的に量産され始めて、2021年約US $ 1,000 millionの規模に成長して、全体の大面積OLED panel市場の約15を占めると見通した。