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サムスンディスプレイ、プレミアムノートPC市場出馬表

サムスンディスプレイが世界初UHDの解像度のノートPC用OLEDディスプレイを開発、プレミアムIT市場攻略に積極的に乗り出す。

サムスンディスプレイは23日、15.6型サイズのUHD(3840 x2160)OLEDを開発し、2月から量産に入り、グローバルノートPCメーカーに供給する予定だと明らかにした。この製品は、超高解像度技術を基にゲーム、グラフィックデザイン、動画鑑賞などに特化しプレミアム画質を実現します。

サムスンディスプレイが開発したOLEDパネルはコントラスト比、色精度、HDR、広色域、屋外視認性などのプレミアムノートパソコンに不可欠な機能を備えている。

この製品の明るさは最低0.0005ニット(nit)と最高600ニット(nit)で120万台1のコントラスト比を備えた。LCDと比べてブラックは200倍暗く、白は2倍以上明るく表現することができる。これは、高精細の動画や画像鑑賞に不可欠なHDRを極大化する。

また、OLEDが保有した3400万個の色(LCDに比べ2倍以上多い)に基づいて、動画再生の最適色基準である「DCI-P3」を100%満たしてして、実際のに最も近い色を実現している。特に眼球に有害と知られているブルーライトをLCDに比べ格段に減らして利用時間が長いノートPCユーザーの目の保護にも貢献する。

ノートPCは、PCとは異なり、利用環境が頻繁に変わって周囲の明るさの変化が頻繁である。サムスンディスプレイの15.6型OLEDパネルは、LCDに比べ1.7倍の高カラーボリュームで屋外でも画質の劣化を低減視認性を大幅に高めた。また、LCDに比べ薄くて軽い構造的特性と低消費電力の強みは、ノートパソコン、携帯の利便性を最大限にした。

ユンジェナムサムスンディスプレイマーケティングチーム長は「サムスンディスプレイの15.6型OLEDは、圧倒的なHDRと優れた色再現力、高い屋外視認性などのポータブルIT機器に最適化されたディスプレイ・ソリューションを提供する」とし「既存のノートPC市場が本体機能に焦点を当てた場合、今後消費者はOLEDノートパソコンを介した次元の高い視覚体験まで享受することができるだろう」と強調した。

一方、サムスンディスプレイの15.6型OLEDは、米国のビデオエレクトロニクス協会(VESA)が認めTrue Blackを実現した。VESAは、最近の新規標準である「DisplayHDR TrueBlack」を発表し、これは、既存のHDR標準比100倍深い黒レベルを表現することで、サムスンがこの標準を通過したと発表した。「DisplayHDR TrueBlack」は、実際の人が目で見ること近い暗所はさらに暗く、明るいところでは、より明るく実装一段階高いHDRを提供するという意味だ。

Samsung Electronics、第3四半期ディスプレイ事業の営業利益9,700億ウォンを記録

韓国Samsung Electronicsは31日に行われた2017年7~9月期(第3四半期)の決算カンファレンスコールで、売上高62兆500億ウォン、営業利益14兆5,300億ウォンを記録し、その中でディスプレイ事業は、売上高8兆2,800億ウォン、営業利益9,700億ウォンを記録したことを明らかにした。ディスプレイ事業の売上高は前四半期比7.4%、前年同期比17.3%増加したものの、営業利益は1兆ウォンの大台割れとなり、前四半期比43.3%、前年同期比4.9%減少した。ディスプレイ事業でOLEDの売上高は60%台後半の割合を占めていると述べた。

 

Samsung Electronicsによると2017年第3四半期にはOLED部門で、主要顧客企業の新製品としてフラッグシップモデルが発売され、フレキシブル製品を中心に売上高が増加した。しかし、新規OLEDラインの初期稼働(Ramp-up)による費用増加、リジッドOLEDとLCDパネル間の価格競争が深化するなどの影響で、前四半期に比べ実績が減少したと説明した。LCD部門は主要顧客企業の在庫調整などによる販売価格の低下の影響で実績も低下したと述べた。

 

Samsung Electronicsは第4四半期OLED部門で、フレキシブル製品の生産性を高めて本格的に供給を拡大し、リジッドOLED製品の販売を拡大することで、収益性を確保する計画である。LCD部門の場合、シーズンオフ時期と業界の供給超過状況が続き、受給不均衡の恐れがあるが、歩留り率と原価改善活動の強化とUHD、大型、QDなどの高付加価値製品の販売拡大によって、収益性確保に注力する方針であることを明らかにした。

 

2018年にOLEDはモバイルディスプレイ市場の主流になると期待され、特にハイエンド製品群におけるフレキシブルパネルの支配力が強まる見込みと述べた。Samsung Electronicsは主要スマートフォンメーカーによるフレキシブルの需要に適切に対応できるシステムを構築し、差別化した技術確保で実績を向上を図る計画であると説明した。

 

また、2018年にLCD市場は中国の生産量増加が続き、メーカー間の競争も激しくなる一方で、TVの大型化と高解像度のトレンドも続くと見込まれると述べた。Samsung Electronicsは顧客企業と戦略的なパートナシップを強化し、UHD、大型、QD、フレームレスなどの高付加価値製品と独自のデザイン製品の販売を拡大することで、収益性向上に集中する方針であることを明らかにした。

 

Samsung Electronicsは2017年第3四半期に携帯電話9,700万台、タブレット600万台の販売量を記録した。第4四半期携帯電話の販売量は前四半期に比べ減少すると予想されるが、タブレットの販売量は前四半期に比べ増加する見込みであると述べた。TVの販売量は約1,000万台を記録し、第4四半期の販売量は30%台半ばの上昇を予想した。

 

Samsung Electronicsによる第3四半期施設投資は総10兆4,000億ウォンで、その中でディスプレイに2兆7,000億ウォンが投資された。ディスプレイの場合、フレキシブルOLEDパネルへの顧客需要に対応するための生産ライン増設に対する投資が進んでいると説明した。

 

Samsung Displayのイ・チャンフン常務は「中小型OLEDの場合、現在注力してるスマートフォン以外にもAR、VR、Foldable(折り畳み式)、車載用など、様々な分野に採用を拡大する予定だ」と説明した。また「車載用においてOLEDは、エネルギー効率、独自のデザイン、運転者の安全に重要なブラック画質の実現などの利点を持っているため、関心が集まっている。Foldableは顧客の需要に合わせて研究開発を続けており、市場と顧客が望む完成度の高いレベルに引き上げることを目指している。顧客企業と協力し合い、顧客の要望時期に量産を開始できるように取り組んでいく」と付け加えた。

【iMiD 2017】LG Display、77型透明フレキシブルOLED開発に拍車

韓国LG Displayのクォン・セヨル責任研究員は、8月30日に韓国釜山にあるBEXCOで開催中の「iMiD 2017」で、6月に披露した77型透明フレキシブルOLEDを紹介し、その実現のために採用された技術を発表した。

クォン・セヨル責任研究員は「OLEDはバックライトユニットが必要ない自発光なので、薄く製造できる。薄ければ薄いほど、柔軟性が向上し、OLEDはフレキシブルディスプレイを実現しやすくなる」と述べ、「今後サイネージとスマートデスクなど、様々な分野に採用できる」と予想した。

今回公開された77型透明フレキシブルOLEDは、輝度を向上するための前面発光方式で、従来のOLED TVや大型フレキシブルOLEDとは異なり、透明薄膜封止層を採用し、2枚のPolyimide基板が用いられた。

 

クォン責任研究員は「前面発光方式を実現するために、金属封止層の代わりに透明薄膜封止層を採用した。2枚のPolyimide基板にWhite OLED発光層とカラーフィルター層を形成して貼り合わせた。Polyimide基板の上下部には水分と酸素の浸透を防ぐために、バリアフィルムとマルチバリアが採用された」と説明した。

続いて「パネルの曲げ剛性(Flexural Rigidity)は、主に偏光板と封止層の厚みに影響を受けるため、柔軟性を向上するには厚みを減らさなければならない。封止層の厚さを100umから20umまで抑えると、柔軟性向上とともにOLEDモジュールに生じるひずみ(変更率、Strain)も0.36%から0.21%まで抑えることができる」と強調した。

 

他にも、Polyimideの複屈折現象による表面の反射、LLO(Laser Lift Off)工程時におけるPolyimideの性質によるレーザーの波長選択、柔軟性を持つOLEDモジュールの採用など、主要問題について、技術を開発し続けていると述べた。

 

LG Displayは、国家課題としてUHD(3840×2160)解像度、透過率40%、曲率半径80Rを持つ77型透明フレキシブルOLEDを世界で初めて開発したことがある。

【IMID 2017】AP Systems、USPLからFMMの回答発見

28日韓国釜山にあるBEXCOで開催された「iMiD 2017」で、韓国AP SystemsはUSPL(Ultra-short Pulse Laser、超短パルスレーザー)で、1000ppiの解像度を持つFMMの開発に成功したと発表した。

 

FMMは、画素とRGB有機物を蒸着するため、OLEDの解像度と歩留まり率を決める要素となる。現在のFMMは、主にエッチング(Etching)方式で製造されている。この方式は、微細パターンの精密度、厚さ、重さによるShadow現象が生じる問題があり、この問題を解決するためにレーザー加工、電鋳(Electro-Forming)など、様々なFMM製造工程が開発されている。

 

その中で、レーザー加工方式は、レーザーを照射する際に発生する熱(Thermal Effect)による微細な穴(ピンホール)の周囲にバリ(Burr)が生じるという問題がある。このバリは、FMMにおいてShadowの発生を増加し、RGB有機物を蒸着する際にパターンが重なる現象をもたらすことで、OLEDの解像度を低下させる。

 

AP Systemsはこのような問題を改善するために、バリ発生の現象を起こさず、テーパー角(Taper Angle)を制御する‘Burr-Free Laser Process’を開発した。

 

Burr-Free Laser Processは、単方向のパルスを一定回数に分けて短く照射する方式で、レーザーを 連続的に照射しないため、蓄えられていた熱エネルギーが最小化し、バリの発生を防ぐ。また、レーザーのエネルギーを制御することで、エネルギーを蓄えてテーパーを形成する方式である。

AP Systemsは、この方法について「1170ppiのFMMのみならず、微細な穴の形状が四角型、ダイヤモンド型、多角型などの様々な形状を持つFMMも製造した。また、USPL方式が採用された大面積FMMの製造装置の開発にも成功した」と説明した。

また、AP SystemsはFMM製造装置について「マルチビーム(Multi-beam)とUSPLが装着されており、生産性の向上とUHDの実現ができる」と付け加えた。

2014年にGalaxy Note4を発売した以降、まだOLEDの解像度はQHD程度に留まっている。高解像度(UHD以上)を持つOLEDを製造するためには、FMMが技術的に直面している様々な問題を解決しなければならない状況である。そのため、今後のOLED市場において、AP SystemsによるUSPL技術が、どのような影響をもたらすかに注目が集まる。

<AP Systemsが製造した1000ppi FMM>

<AP Systemsが製造した様々な形状のFMM>

Samsung Electronics、第2四半期ディスプレイ事業の営業利益、約1,710億円(1兆7,100億ウォン)達成

韓国Samsung Electronicsは、27日に行われた2017年第2四半期カンファレンスコール(電話会議)で、売上高は約6兆1,000億円(61兆ウォン)、営業利益は1兆4,070億円(14兆700億ウォン)となり、このうち、ディスプレイ事業の売上高は約7,710億円(7兆7,100億ウォン)、営業利益は1,710億円(1兆7,100億ウォン)を達成したことを明らかにした。ディスプレイ事業は、2016年第3四半期以来、4四半期連続で約1,000億円(1兆ウォン)を超える黒字となった。

Samsung Electronicsによると、2017年第2四半期には、フレキシブルOLEDパネルの売上高増加と高付加価値LCDの販売増加によって、前四半期実績を上回った。

主要顧客によるフラッグシップモデルの販売拡大で、フレキシブル製品の販売が増加し、OLED部門の売上高は、総売上高の約60%を占めた。また、UHDと大型TVを中心とする高付加価値製品の販売拡大によって、LCD部門の売上高が増加した。

下半期のOLED部門については、フレキシブル製品の供給を拡大し、上半期に比べ売上高が増加すると予想されるものの、中低価格帯市場については、LTPS LCDとの競争が激しくなり、第3四半期には新規ラインの生産能力拡大によるコスト増加のリスクがあると見込まれている。新規ラインで安定的に生産を拡大することで、主要顧客の需要に対応し、製品ミックスを見直して収益率を改善していく方針だ。

下半期のLCD部門については、セットメーカーにおけるパネルの在庫増加とパネルメーカーの供給拡大による需給不均衡が予想されるものの、高解像度と超大型TVなど、プレミアムTV市場での成長が続く見込みだ。そのためには歩留まり率とコストを改善し、UHDや大型など高付加価値製品とフレームレスや曲面など、独自のデザイン製品の販売を拡大し、収益性を向上する計画だ。

Samsung Electronicsは2017年第2四半期にスマートフォン9,300万、タブレット600万台という販売を達成しており、第3四半期の販売は前四半期比で、スマートフォンは小幅増加、タブレットは同様となる見込みだ。LCD TVの販売は900万台を達成し、第3四半期には1桁成長に留まると予想される。

第2四半期に設備投資は、総計約1兆2,700億円(12兆7,000ウォン)規模で、そのうちディスプレイに約4,500億円(4兆5,000億ウォン)の投資が行われた。今年の設備投資計画は、まだ未確定だが、半導体とディスプレイを中心に、前年比投資が大幅増加する見込みだ。ディスプレイについては、フレキシブルOLEDの需要増加に対応するための生産増大に向けた投資が行われると予想される。

Samsung Displayイ・チャンフン常務は「スマートフォンのセットメーカーによるOLED採用増加で、需要も増加すると見込まれている。現在OLEDラインは、市場需要と顧客のニーズによって、弾力的に運営している。今後もOLEDラインの活用や運営は、市場需要と顧客ニーズに合わせ、戦略的に対応する」と明らかにした。しかし、LCDラインをOLEDに切り替える計画は、まだ考えていない と説明した。

AR/VR用ディスプレイ市場レポート発刊 : AR/VR市場、2019本格極拡大 – その動力は?

■ 2021年AR/VRの総体売上高は587億米ドの見通し

■ UHDコンテンツの量産とVR用大容量コンテンツを高速転送できる5Gの導入が予想される2019年に拡大する見込み

 

最近、ICT(Information and Communications Technologies)技術の発展によって、第4次産業革命が新成長動力として注目されており、主要技術の一つである拡張現実(Augmented Reality、以下「AR」)と仮想現実(Virtual Reality、以下「VR」)に対する興味が高まり、Oculus RiftやGear VRなどの製品が続々と発売されている。

 

販売を開始したAR製品には、米国MicrosoftのHoloLens、米国GoogleのGoogle Glassなどのガラスタイプがあり、VR製品には米国Oculus VRのOculus Rift、台湾HTCのVive、ソニーのPlayStation VRなど、HMD(Head Mounted Display)-based VRのようなタイプと韓国Samsung ElectronicsのGear VRのようなSmartphone-based VRタイプがある。

 

7日に発行されるUBI ResearchのAR/VR用ディスプレイ市場レポートでは、2017年に1,700万個のAR/VR製品が出荷され、39億米ドル規模の売上高を達成すると予想される。特に、UHDコンテンツの量産とVR用に大容量データを遅延時間が生じない高速で処理またはストリーミングするための5Gが2019年から導入される見込みという。これによって、AR/VR製品の総出荷量は、年平均成長率54%で2021年には9,640万個になり、総売上高は587億米ドルになると予想される。

 

本レポートでは、AR/VR市場を分析するために、市場を大きく分けて製品とディスプレイに分類し、詳しくはAR/VR製品市場全体、VR製品タイプ別市場、AR/VR用ディスプレイ市場全体、AR/VR用OLEDとその他のディスプレイタイプ別市場に分類した。

 

VR酔いがなく没入感の高い仮想現実を体験できるためにLatency、FOV、Refresh Rate、高解像度のディスプレイ要件を主要な争点として分析し、2014年から2016年まで発売されたAR/VR製品をタイプ別にまとめた上で、ディスプレイの種類と主要メーカーの製品などに分類し、比較分析を行った。

 

また、米国のAppleとFacebookなど、主要ITメーカーによるAR/VR製品の発売現況、関連特許、関連メーカーの買収などの事業推進現況や主要パネルメーカーにおけるAR/VR製品の展示動向をまとめ、関連メーカーには業界の主要動向を把握する際に参考になるとみられる。

 

UBI Researchは、2017年のAR/VR用OLEDの出荷量は260万個になり、その他のディスプレイの出荷量は240万個になると予想し、全体市場の占有率については、OLEDは52%になり、その他のディスプレイは48%になると予想した。また、2021年には5,200万個を出荷し、全体市場で80%を占有することになると予想した。

<AR/VR用ディスプレイのタイプ別出荷量展望>

LGディスプレイ、CES 2017で次世代市場に先導技術を大挙公開

<出典 : LGディスプレイ、CES 2017から次世代市場に先導技術を大挙公開>

LGディスプレイが1月5日から8日まで米国ラスベガスで開催される‘CES(Consumer Electronics Show)2017’展示会期の間、さらに多様な製品と限界を超えたNext Levelの差別化された技術力を披露する、積極的なマーケティングに挑む。

LGディスプレイは、米国ラスベガスのコンベンションセンターに顧客社専用の特別展示館を設け、4日から8日まで‘Our Technology, Your Innovation’というスローガンのもと、LGディスプレイだけの一歩進んだ差別化された技術で、顧客の革新を共に成し遂げていく意思を伝えている。

特にLGディスプレイは、今回の展示会で極上の高画質は基本、OLEDの次元が違うデザインと無限な可能性を実現させた新製品など、LGディスプレイだけの差別化された技術力で、顧客に新しい未来を提案する多様な製品を披露する予定だ。

■    極上の高画質、デザインの限界をなくした想像以上のOLED新製品初公開

LGディスプレイは次元の違う画質を具現するだけでなく、応用範囲とデザインの側面でも可能性が無窮無尽な、OLEDだけの差別化された価値を実現した製品を大挙公開する。

今回展示される55インチFHD透明ディスプレイは、既存製品に比べ色合いが改善され、さらに自然な透明感のある画面を具現した。紙のように薄い革新的なデザインのWall Paper TV用ラインアップは、UHD 65インチ、77インチが展示される。UHD 77インチ両面ディスプレイとUHD 77インチ6台で構成される、柱形態のコマーシャルディスプレイなど、未来志向的な製品も多様に展示され、画質それ以上の価値を提供する、OLEDの多様な可能性を提示する予定だ。

■    とどまることなく進化し続けるIPS、限界を超えるLCD技術を披露

LGディスプレイの広視野角、高解像度技術のIPSがもう一段階さらに進化する。LGディスプレイは、さらに高まった透過率と、アップグレードされた画質を基盤にWCG(Wide Color Gamut, 広範囲の色再現率を具現する技術)、HDR(High Dynamic Range、明暗比を極大化する技術)、高解像度技術ソルーションを通じて、画質の性能や価格競争力をすべて高めたIPS製品を多様に公開する。

特に今回の展示会で披露するIPS Nano Color技術は、ナノ(Nano)サイズの高色再現粒子を使用して、より正確で豊富な色を表現できる、LGディスプレイのWCG技術だ。これにIPSが持つ広視野角という長所が追加され、どの角度からでもより正確な色を体験できるようになった。今回の展示には、65インチUHD製品に対応して披露される。

■    in–TOUCHを通じたタッチ使用者の経験拡大とDisplay本然の画質を向上させた製品の公開

LGディスプレイは、タッチセンサーをパネルに内在化したin-TOUCH技術を、24インチ級モニターまで拡大適用する一方、デザインの良質を掲げて大型化、高解像度製品の戦略でIT市場でも差別化された価値を提供する。

in-TOUCH技術は、タッチカバーグラス(Touch Cover Glass)が必要ないため、さらに薄く軽い製品を可能にした。それだけでなく13.3インチin-TOUCHパネルに Active Pen Solutionを適用し、既存のAdd-on(パネルの上にタッチセンサーを追加する方式)技術に比べて外郭部分でのタッチの正確度が高く、タッチの認識速度が速いため繊細な筆圧表現が可能だ。

さらに株式取引など事務環境の他、映画鑑賞、没入感のあるゲーミングなどに適合した、世界最大の38インチ級の曲面モニター、実物と変わりない画質を具現した32インチ級の8Kモニターなど、放送の他、映像編集のための専門家用HDR対応モニターパネルも多数披露される。

■    画質の優秀性とデザイン自由度のクラスが違うP-OLED未来バージョン提示

LGディスプレイは真似のできない画質と、デザイン自由度のP-OLED(プラスチックOLED)技術で、次元の違う自動車用未来製品を提案する。

大画面そして完璧なブラック表現が可能なだけでなく、デザインの柔軟性まで高いP-OLED技術は、車の曲面とマッチして、車インテリアの新しいビジョンを提示するのに最適な技術だ。LGディスプレイは、安全と便宜性を向上させる計器盤表示装置(Cluster)、中央画面表示装置(Center Information Display)、助手席ディスプレイと同じく大型透明OLED、鏡形OLEDなどの未来コンセプトの製品を、実際に車で使用するような体験ができる展示スペースを用意した。

合わせてLGディスプレイは、5.5インチQHD P-OLEDで本格的な中小型OLED市場進出を狙う。この他にも円形、四角など多様なデザインのスマートウォッチ用P-OLED製品を披露する。

LGディスプレイのハン・サンポム副会長は、“LGディスプレイは差別化された技術で、市場の期待を上回る新しい価値を提供できる先導的製品を提案してきた”と、“次世代ディスプレイのOLEDだけでなく、既存の限界を超えた新しい技術で、これからも市場に先制して対応し、市場と顧客に差別化された価値を提供、先導企業としての存在感を確固していく”ことを明らかにした。

Sony、2017年に二つのOLED TVモデルを発売確定??

噂だけであったSonyの2017年 OLED TV市場の進出が事実と明かされた。OLED associationのベリー・ヨン(Barry Young)CEOはフォーブスにこのような事実を伝えながら、Sonyは2017年に55インチと65インチの2個のOLED TVを発売する予定だと明らかにした。

ベリー・ヨンCEOは2017年の2四半期からパネルの出荷が始まり3四半期や4四半期に本格的に販売される予定であり、55インチの4K OLED TVが約8万台、65インチのOLED TVが約12万台、発売開始予定だと述べた。

Sonyは以前にもLGDのOLEDパネルを適用したモニターを発売した事があり、今回のOLED TV用のパネルもLGDから供給を受けると知られた。 注目すべきところはSony OLED TVの価格である。 ベリー・ヨンによるとSonyの55インチOLED TVの価格は約1,999ドル、65インチは約2,999ドルになる予定であり、これはLG電子で2016年の6月に販売した55インチUHD OLED TVの価格である2,297ドル(OLED55B6, Amazon), 65インチUHD OLED TVの価格である3,297ドル(OLED65B6,Amazon)よりそれぞれ300ドルずつ安く、現在LG電子が掌握しているpremium OLED TV市場でも価格競争の構図が形成されると予想される。

まだCES 2017でSonyのOLED TVの公開は確実ではないが、生産が確かになればCES 2017でその姿を確認することができると期待される。SonyのOLED TV市場の進出によってLG電子も2017年 OLED TVに対して攻撃的な価格政策を繰り広げることと予想されているため、SonyのOLED TV市場の進出がOLED TVの大衆化にどのような寄与をするようになるのか、そしてディスプレイ産業にどのような影響を及ぼすのか成り行きが注目されている。

Sonyの PVM-X550 HDR 4K OLED モニター, source : digitalmediaworld.tv

WOLED、2025年以降にプレミアムテレビ市場を主導する見込み

Ubi産業リサーチが、韓国ソウル市の中小企業会館で「QLEDとSolution Process OLED市場への参入可能性の分析セミナ」を開催した。

イ・チュンフンUbi産業リサーチの代表は、「世界プレミアムテレビ市場においてOLED TVが2016年には16.7%のシェアを示し、2020年には68.1%のシェアでプレミアムテレビ市場を主導する見込み」と述べ、「LCD TVは低い価格と高い解像度を除くとOLED TVの性能に追いつかない」と分析した。

現在、大面積テレビ市場は中国がLCD産業に物量攻勢をしかけて韓国LCD市場を脅かしており、価格対性能比の面からも中国に押されている。これに対してLG DisplayとLG電子は、OLED TVでプレミアム市場で競争力を備え、市場に成功的に参入し、プレミアムテレビ市場の掌握と大衆化を目標として量産への投資と技術開発に拍車をかけている。

OLED TVの大衆化において最も重要な要素は価格である。2016年4~6月期基準でUHD OLEDパネルのASP(平均取引価格)は720ドルで、FHD OLEDパネルは450ドル水準である。UHD OLEDパネルが500ドル水準まで確保できるのであれば、テレビ市場を主導できると予想した。

業界では、大面積OLEDパネルの価格を引き下げるため、Solution Process(溶液工程)方式を採用するための開発が積極的に行われており、OLED TVの代案としてQLED技術も最近イシューとなっている。

これについてイ・チュンフン代表は、「Solution process OLEDやQLEDの技術の発展で常用化に近づくほど、WOLEDの技術も一歩発展することになり、solution process OLEDとQLEDの市場参入は簡単に成し遂げることができないと見込んだ。特に、サムスン電子においてOLEDに次ぐ技術としてみているQLEDは技術的なイシューが多く、量産製品までは10年ほどの研究が必要」と予想した。

なお、 solution process OLEDと市場に成功的に参入するためには、レイヤー数を画期的に減少させるなど、WOLEDに比べるコストを大幅に引き下げる技術が開発されなければならず、普及型市場をターゲットに参入しなければならないと強調した。特に、solution process OLEDが普及型市場に参入することになると、solution processで製造されるQLEDも市場参入が容易になり、2025年以降にはプレミアムテレビはWOLEDが主導し、普及型テレビ市場はsolution process OLEDとQLEDが占めると分析した。

2025年以降のテレビ市場におけるシナリオ(出所:Ubi産業リサーチ)

LGディスプレーOLED TV、専門家画質評価書 ‘全分野で最高’

LGディスプレー(代表取締役社長、韓相範/www.lgdisplay。com)のOLED TVが米ディスプレー専門家グループのディスプレーメート(DisplayMate)から最高画質と絶賛を受けた。

4日(米東部時間基準)、ディスプレーメートは自社のホームページに’最新LG OLED TV画質評価(2016 LG OLED TV Display Technology Shoot-Out)’というタイトルのポスティングを通じてUHD解像度の65インチOLED TVと最新のLCD TV画質比較評価結果を公開した。

ディスプレーメートの比較評価は現在市販されているUHD解像度の65インチOLED TV(モデル名:65E6)と最新のLCD TVを対象に『ブラック表現』、『HDRの実現』、『視野角』、『色/輝度の精度』、『応答速度』及び『反射率』など画質評価の全ての部分にわたって行われた。

まず『ブラック表現』評価でディスプレーメートはOLED TVはLCD TVとは異なってピクセルの一つ一つを制御するため、光漏れの現象がなく完璧なブラックを表現できたと分析した。

特に、『HDR(High Dynamic Range)実現』項目でディスプレーメートは最新LCD TVが光源(Backlight)の部分制御(Local Dimming)技術を適用したにもかかわらず、隣接した光源から出る光のせいでブラックと白を同時に満足させることができない限界を持つ反面、OLED TVは高(High)を超えて、極限(Infinite)レベルのHDRを実現できると絶賛した。

視野角の評価でディスプレーメートはLCD TVがサイドからの視聴時の色再現率の低下、色変化(Color Shift)やコントラスト比減少現象が起きている反面、OLED TVはサイドからから見ても、色と明暗の変化が全く発生しないと分析した。

色と輝度の正確度の面でもOLED TVは国際電気通信連合(ITU、International Telecommunication Union)が定めたHDTV基準(BT.709)とデジタル・シネマ標準(DCI、Digital Cinema Initiatives)と分析した際、入力データと出力映像でみられる色誤差がほとんどなく、最新のLCD TVに比べて確実な比較優位があると分析した。

応答速度の場合、ダイナミックな動画(秒当たり2,544ピクセル移動)を1/320秒で撮影したイメージで最新のLCD TVでは重なり画面(Ghost Image)が現れた反面、OLED TVは残影(Blur)が全くない完璧な映像を見せたと分析した。

さらに、反射率(Reflection)の評価でも、ディスプレーメートはOLED TVが外部の照明に対する反射率が1.1%に過ぎず、照明や太陽光の影響が大きい家庭環境でも光反射がなく鮮明な画質を実現できると分析した。 これは反射率が2.2%であるLCD TVに比べて2倍程度優秀な結果だ。

ディスプレーメートの評価結果でLGディプルレイのOLED TVは①自発光で完璧なブラックを実現、②HDRの実現に最適のTVであり、③どの角度でも色の退色がない同一のカラーを表現、④正確な色の表現と歪曲のない完璧な画質を誇り、⑤迅速な応答速度に引っ張られない鮮明な画面を見せて⑥反射率が低くて、家庭TV環境に最適であるという側面から、LCDを超えたレベルが違う技術であることを改めて立証された。

ディスプレーメートのレイモンド・ソネイラ(Raymond M.Soneira)博士はテストの総評で、『LGディスプレーのOLEDパネルを採択したUHD解像度の65インチOLED TVは画質面で完璧に近い((In terms of picture quality、the LG OLED TV is visually indistinguishable from perfect))、

『LG OLED TVは今までテストしたTVの中で最高の性能ということに疑いの余地がない(It is unquestionably the best performing TV that we have ever tested or watched)』と絶賛した。

一方、ディスプレーメートは米ディスプレー専門家集団が運営するディスプレー専門メディアで、テック関連記事引用回数が全世界のメディアのうち60位のUSA Todayに続いて61番目に多いほど、その影響力が高まって、今回の評価を進めたソネイラ博士は米プリンストン大学で理論物理学を専攻しており、AT&Tベル(Bell)研究所とCBS放送局などを経たディスプレー専門家で現在ディスプレーメイト代表を務めている。

写真出典 : LG Display