仮想現実用HMD機器に必須となったOLED
次世代融・複合ゲームショウPlayX4の開幕式が、5月25日に韓国京畿道高陽市一山にあるキンテックス(KINTEX)第2展示場で行われた。イベント現場では、多くの企業が仮想現実コンテンツを披露した。特に、没入感を向上しながらVR酔いを軽減するために、Oculus Rift、HTC Vive、Gear VRなど、OLEDを採用したHMD(Head Mounted Display)機器を使用したのが特徴的だった。
仮想現実ゲーム専門開発者である韓国Realitymagiqは、マルチプレイ対応のゲームを展示した。ディスプレイと仮想現実の没入感ついて、Realitymagiq金・ソンギュン代表は「仮想現実の没入感を高めるためには、まず機器の性能が大事で、VR酔いを引き起こす主要原因となるLatencyを下げられるOLEDがあるだけで十分だ。ただ、解像度を今以上に向上させ、GPUの性能も改善すれば、没入感は一層高まる」と述べた。
他にも韓国Motionhouseは、実際にドライブする際に発生する車体の傾きやエンジンの振動などが体験できる‘MotionGear’を展示した。仮想現実用ヘッドセットには、OLEDを採用したOculus Riftが使用されており、企業関係者は「アトラクションに採用する時、VR酔いを最小限に抑えられる製品はOculus Riftだけだった」と語った。
Latencyとは、CPUがTrackerから届く情報を入力して、コンテンツを出力する間の所要時間を意味する言葉で、ディスプレイの応答速度とグラフィックカードの情報処理速度などに関わる。仮想現実で求められるディスプレイの応答速度は、3ms以下と知られており、韓国Samsung Displayは、自社ブログでOLEDとLCDの応答速度を比較し、OLEDが仮想現実用HMD機器に最適なディスプレイであることを強調した。
<LCDとOLEDの応答速度比較、参考:blog.samsungdisplay.com>
実際に、現場ではVRコンテンツを提供する多数の企業が、Oculus Rift、HTC Vive、Gear VRなど、OLEDが採用されたHMD機器を使用していた。それに対して、来場者は特にVR酔いを感じず、仮想現実コンテンツを楽しめたと語った。
Oculus RiftとHTC Vive以外にも、最近発売されたソニーの‘PS VR’とRoyoleの‘Royole Moon’などがある。多くのHMD製作会社が、LCDではなくOLEDが採用されたHMD機器を発売するなど、仮想現実機器へのOLED採用がどんどん広がっていくことが予想される。