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[プレスリリース] 2023年AMOLED部品素材市場241.5億ドルに成長

サムスン電子とアップルのOLEDスマートフォン市場が停滞している中で、中国のスマートフォンメーカーは、中国内の膨大なスマートフォン市場を背景として、徐々にOLED使用割合を増やしている。これに対応して、BOEなどの中国パネルメーカーは第6世代フレキシブルOLED工場の建設を積極的に進めてOLED産業の発展を牽引している。

UBIリサーチでOLED用の工場増設と需要供給によるパネルメーカーの予想稼働率を分析した結果OLEDを構成している各種部品素材(発光材料を除く)の市場は、2019年139億ドル規模で、2023年には241.5億ドルにまで拡大すると予測している。

最近のhot issueであるフォルダブルOLEDの生産が開始されたことにより、LCDでは適用されなかった各種フィルム類が重要な材料として浮上している。

UBIリサーチが期発刊した[2019年OLED部品素材レポート]で、サムスンディスプレイとLGディスプレイ、BOEのフォルダブルOLED構造を調査して、モジュールを構成するフィルム類の厚さと特性を分析した。

OLED部品素材市場で、TV用OLEDを構成する部品の素材は、2023年に190.9億ドルの市場に急成長してOLED産業を牽引するだろう。

4K時代を迎えたLCDスマートフォン、OLEDスマートフォンはどうなるのか?

先日のMWC 2017で、Sonyが世界初となる4K LCD搭載のスマートフォンを公開したことに続き、来る7月には実際に4K LCD搭載の‘Xperia XZ2 Premium’を発売する予定で、スマートフォンにも4K解像度の市場が本格開花すると期待されている。

<Sonyの‘Xperia XZ2 Premium’、参考:theverge.com>

既にTV市場は4Kを越えて8K市場へ移り変わっている。Samsung ElectronicsとSharpは上半期に8K TVの新製品を公開、Sonyも下半期に8K TVを発売する予定である。LG DisplayはCES 2018で、88型の8K OLED TVを展示した。このように、8K TVがプレミアムTV市場に参入することで、スマートフォンもTVの高解像度化と相まって、4K解像度に対応する製品を増やすと予想される。

しかし、LCDでは4Kスマートフォンを実現したものの、OLEDはもう4年もQHD解像度にとどまっている。

<Samsung ElectronicsのGalaxyシリーズの解像度変化、参考:UBI Research DB>

これは、OLED製造に採用されているFMM(Fine Metal Mask)技術に制約が多いためである。現在、量産に使用されているFMMの厚さは約20~30um程度で、4Kを実現するためには、厚さを10umに抑えなければならない。しかし、従来のFMM製造方式では、実現が難しい状況である。

それによって、高解像度の実現に向けたFMMの代替技術が開発されている。代表的な技術として、レーザーでパターニングするレーザーFMMと電鋳方式で製造するElectroforming、フィルムに電鋳でフレームを形成し、レーザーでフィルムをパターニングするFine hybrid mask、蒸着入射角を垂直にして高解像度を実現する面蒸発源などが開発中だ。

様々な展示会と学会で、高解像度を実現するための蒸着技術が公開されており、量産性を確保できれば、今後4K OLEDスマートフォン、ひいてはRGB方式の高解像度AR・VR機器も見ることができると考えられる。