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出光興産、中国成都市にOLED材料専門子会社を設立

出光興産は最近のニュースリリースで、中国四川省成都高新技術産業開発区(Chengdu Hi-tech Industrial Development Zone)政府と基本合意に至り、現地法人を設立することを知らせた。

 

出光興産によると、最近中国政府が展開しているディスプレイ産業振興政策を背景に、OLED製造設備への投資が加速し、OLED材料に対する需要拡大に備え、材料の供給体制と技術支援を強化することを明らかにした。

 

中国で設立する子会社の名前は出光電子材料(中国)有限公司で、出光興産が約13億円の資本金を100%出資するという。

 

出光興産は2019年度中に工場を完成させ、OLED材料の生産を開始する計画である。

出光興産と東レ、新しいOLED材料を共同技術開発契約を締結

2017年9月26日、OLED発光材料専門企業の出光興産と東レが、OLED材料の共同技術開発に向けた契約を締結した。

 

東レと出光興産は、両社のOLED材料と専門技術などを活用し、新しい材料の開発と評価に協力すると知られている。両社は共同で評価施設と生産施設を用いる予定で、今回の技術契約がOLED材料の開発を加速化し、低コスト生産を可能にすることを望んでいると明らかにした。

 

出光興産はOLEDエミッタ材料と正孔輸送材料(Hole Transport Materials)の開発に主力し、東レは独自の分子デザイン技術に基づき、電子輸送材料(Electron Transport Materials)の開発に主力している。

 

UBI ResearchはOLEDモバイル機器とTVに対する韓国と中国の積極的な投資により、発光材料の市場規模は、2017年に9億6,000万米ドルになり、2021年には33億6,000万米ドルまで拡大されると予想した。

 

今回出光興産と東レの技術契約がOLEDディスプレイ産業の発展と一層向上したOLED材料の実用化に貢献できるかに注目が集まる。

Material Science、OLED用青色ドーパント開発に成功、OLEDの効率と寿命向上

韓国のあるベンチャー企業が特許を独占しているOLED用青色ドーパント(Dopant)の開発に成功した。ドーパントは、OLEDの中で実際に発色するホスト(Host)と混ぜ合わせ、効率と寿命を改善する材料である。

今まで、多くの韓国材料メーカーがOLED用ホストを開発してきたが、大手企業からの支援を受けていないベンチャー企業が、独自にドーパントを実用化できる程度まで開発したのは、これまで前例のないということで、高く評価されている。

OLED用有機材料開発企業のMaterial Science(代表:イ・スンチャン)は、日本のI社による青色ドーパントの特許を代替できる技術を開発したと7日に明らかにした。2014年に設立されたMaterial Scienceは、韓国国内外にあるOLEDパネルメーカーに 正孔輸送層(Hole Transport Layer :HTL)、電子輸送層(Electron Transport Layer:ETL)などを供給している。全職員約50人のうち、半分が研究開発職である。昨年の売上高は66億ウォンで、今年の売上高は100億ウォンを突破すると予想される。

今回 Material Scienceにおける青色ドーパントの開発によって、OLEDパネルメーカーは日本の I社の他にも、青色ホスト及びドーパントの供給元を確保することができた。

日本のI社は、1995年から青色ドーパントを開発してきた。現在、全30件以上(日本出願基準)の青色関連特許を保有しており、その中で8件の主要特許の有効期限は2034年までとなる。

特に、アントラセン(Anthracene:三つのベンゼン環が一直線につながった化合物)構造の青色ホストとピレン(Pyrene)を含む青色ドーパントを組み合わせる方式に関する特許を独占している。そのため、I 社の青色ドーパントを用いるパネルメーカーは、必ずI社のホストを用いなければならない。I社の青色ドーパントに他メーカーからのアントラセン骨格を有するホストを組み合わせる場合、特許権の侵害となってしまう。

韓国のSamsung DisplayとLG Displayにおいても、I社による青色ホスト及びドーパントが用いられてきた。Material Scienceが開発した青色ドーパントは、I社における組み合わせの特許権を侵害しないように分子を設計した。従来にはOLEDの効率と寿命を改善し、濃い色の青色を作るために、強力なElectron Acceptorを分子に適用する方式を採用してきた。一方、Material Science は、Electron Donorを分子に適用することで、効率と寿命を改善しつつ、濃い青色を実現した。特に、このドーパントは、周囲の極性による発光波長が変更される溶媒和発色(Solvatochromism)現象を抑え、ホストの極性による発光波長の変更現象も大きく抑えられた。

Material Scienceのチョン・ジェホ研究員は「新しい構造及び組み合わせ方式を開発し、既存のドーパントとは異なる製品を作り上げた。パネルメーカーは様々な種類の青色ホストを活用できるようになる」と説明した。Material Scienceは、最近OLEDパネルメーカーが青色蛍光体の寿命を延ばすために導入を進めている熱活性化遅延蛍光(TADF)技術も開発している。

<IFA2017 OLED TV Display Trend Analysis>

UBI Researchによると、OLED有機材料市場は、2021年まで33億6,000万米ドル(約3兆8,000億ウォン)規模に成長する見込みだ。その中で、青色材料の売上高が占める割合は11.5%となりそうだ。

Merck-Idemitsu Kosan、OLED materials関連業務協約締結

MerckとIdemitsu Kosanは7日、両社のOLED materials関連特許権の一部を共同で使用するための業務協約を締結したと発表した。

両社は、OLED materialsを量産する代表企業として、長い開発の歴史と多数の特許を保有しており、現在、様々な企業にOLED materialsを供給している。

今回の協約は、長寿命と高効率を有するOLED materialsを開発するために提案された。

これにより、両社は、明示された条件の下で、相手企業の特許権の一部を活用し、OLED materialsを開発から製造、販売まで行うことができることはもちろん、高性能OLED materials研究開発に集中できるようになった。

また、両社はOLED市場を追加的に確保するために、特許権の共同使用の範囲を拡大させる議論を継続的に行う計画であることを明らかにした。

一方、ユービー産業リサーチが発刊した「OLED Emitting Material Annual Report」によると、OLED materialは後発走者の本格的な量産開始とTV用OLED panel市場の拡大によって、2016年から2021年まで年平均46%成長し、約US$4,323millionの規模になるだろうと見込んだ。