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CES 2024 でのディスプレイ関連出展状況

解説 :占部哲夫( UBI Research )
聞き手:服部 寿( 分析工房 )
UBIリサーチ:https://www.bunsekik.com/ubiリサーチ

内容
・Samsung Electronics Neo QLED
・Samsung Electronics Micro LED TV
・LG Electronics OLED TV
・Panasonic OLED TV
・Hisence Mini LED LCD TV
・Hisence 3D Display
・TCL Mini LED LCD TV
・TCL Inkjet Printing OLED
・TCL 3D Display
・TCL 車載用ディスプレイ

プレミアムTV市場、OLEDの割合拡大

Bang&OlufsenとSONYに続いて、先日11日にPhilipsも韓国でOLED TVを発売した。

LG DisplayのOLEDパネルを採用したPhilipsのOLED TVは、55型と65型の2モデルで、クアッドコアCPUとHDR 10、Dolby Vision、DTSサラウンドなどの機能を備えている。

<PhilipsのOLED TV、参考:Philips>

今年9月にはドイツのLoeweもLG Displayのパネル採用した65型OLED TV 3種(bild5・bild7・bild7 edition)を韓国で発売し、Hisense(海信)も早ければ今月からOLED TVの発売を開始するとみられる。

 

特に、中国TV市場の先頭に立っているHisenseがOLED TVを発売する場合、中国内にOLED TVの認知度が向上するだけでなく、プレミアムTV市場でOLEDの割合を拡大する要素にもなると考えられる。

 

4月にLG Displayのキム・サンドン最高財務責任者(CFO)は、カンファレンスコールで従来のOLED陣営は13社から、2社増えて15社に拡大したと説明し、タクトタイムの短縮による生産性向上と中国でのファブ建設、必要に応じてLCDファブをOLEDファブに転換するなど、市場の需要増加に積極的に対応していく計画だと明らかにした。

UBI Researchが開催した「OLED/ディスプレイセミナー」で、Shinhan Investment Corp.のソ・ヒョンチョル理事は、Sonyが12年ぶりにプレミアムTV市場で1位を記録したことを述べ、Sonyの株価が2013年比445%上昇した原動力の一つがOLED TVだったと説明した。

昨年、LG ElectronicsのHE(ホームエンターテインメント)事業本部の営業利益率は8.1%で過去最高値を達成した。主要なセットメーカーは、OLEDが企業の売上高増加とプレミアムTV市場におけるシェアを高める要素だと判断しているように見える。それによって、今後のプレミアムTV市場で、OLEDの割合はさらに拡大すると予想される。

一方、UBI Researchは今年2月に発行した『2018 OLED Panel Industry Report』で、OLED TVの売上高は年平均約30%で増加し、2022年には約57億米ドル規模まで拡大すると予測した。