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2022 OLED KOREA Conference Day1 (Session highlights)

UBI Research、「2018 OLED KOREA Conference」3月7~8日に開催

グローバルOLEDカンファレンス「OLED Korea Conference」が3月7日(水)から8日(木)まで開催される。

 

今回で第4回を迎えるOLED Korea Conferenceは、二日間韓国ソウル江南ノボテルアンバサダーで『OLED with opportunity & adding value to your business』をテーマとする様々な講演や情報交換・意見交流の場になると期待されている。

 

高成長が続いているOLED産業は、今年LCDが占める中小型市場における割合より高い割合となり、大型TV市場も大きく成長すると見込まれている。OLED専門調査機関UBI Researchによると、モバイル機器用中小型OLEDパネルの出荷量は、今年約6億3,000万台で昨年比53.2%成長し、TV用OLEDパネルの出荷量は約240万台で昨年比47.2%成長するという。

 

今回のカンファレンスではMicrosoft、Boeing、Sonyなどのグローバル企業と3M、Applied Materials、Corning、Cynoraなどのリーダー企業を始めとするOLEDパネルメーカー、セットメーカー、材料・装置メーカー、大学・研究所など、OLEDディスプレイに関する韓国国内外の専門家25名が▲ View from Panel Makers about OLED Market ▲ Solution Process Technology, yet to come ▲ New Performance Development from Major SCMs ▲ New Technology Discussions for Next Generation Display or Better Processというテーマで講演行う予定である。他にもUBI Research、みずほ証券、フランスの市場調査動向企業Yole developmentによる『Opinion from Business and Industry Analysts』をテーマにした講演も計画されている。

 

特に2017年OLED産業で話題になったソニーの初OLED TV発売について、ソニーのTV事業部長Yoshihiro Ono氏は『Designs for BRAVIA OLED TV and Expectations for large screen OLED devices』をテーマにOLED採用理由とBRAVIA OLED TVの開発ヒストリー、他社のOLED TVとの違いなどを発表する予定だ。

 

OLED産業の動向と発展方向が確認できる第4回OLED KOREA Conferenceには、国内外における主要専門家200余名や産業関係者が参加すると予想され、ネットワーキングの機会とともに様々な情報やノウハウの長期的な交流が可能な企画で、多くの関心を集めている。詳しくはウェブサイトwww.oledkoreaconference.comで確認できる。

世界初のFoldableスマートフォンのタイトル、誰がつかみ取るか

先日17日に中国ZTEは「AXON M」を公開した。AXON Mは2枚の5.2型HD LCDをヒンジで結合し、消費者に更なる利便性を提供した。

<ZTEのAXON M、参考:ZTEの公式ウェブサイト>

ZTEの公式ウェブサイトによると、AXON Mは角度を自由に調整しながら折りたたみ可能で、テーブルの上に立てておき、2人同時に使用できる。

 

米国ITメディアシーネットはAXON Mについて、一つの画面は動画を再生し、もう一つの画面は電子メールを確認したりフェイスブックを利用するなど、二つのアプリを同時に操作できるため、便利であると評価した。

今まで日本のソニーや京セラなどの様々なセットメーカーで、同様な形状を持つスマートフォンを発売したことがある。しかし、ヒンジ部分とディスプレイの耐久性、バッテリー消耗、専用アプリが用意されていないなどの問題あり、市場からほとんど注目を集めなかった。

 

ZTEはスマートフォンの耐久性を向上させるために米国Corningの第5世代Gorilla Glassを搭載した。しかし、AXON MはIn-Folding方式(2つのディスプレイを内側に向けて折りたたむ方式)に比べ、耐久性の弱いOut-Folding方式(2つのディスプレイを外側に向けて折りたたむ方式)が採用され、耐久性に関する疑問が続くと見られる。

 

また、AXON Mは大画面ディスプレイなどバッテリーの消耗に影響する要素が増えたにもかかわらず、バッテリーの容量は3,810mAhしかない。6月にZTEが発売したZTE nubia N2には5.5型HD LCDと5,000mAhのバッテリーが搭載されたことに鑑みると、AXON Mのバッテリー容量が不足していると感じる消費者が多くなると見込まれる。

 

AXON Mはヒンジの角度を広げると6.75型の大画面になるが、中央に隙間があるため、完璧なFoldableスマートフォンとは言えない。最近、大画面に対する消費者のニーズが日増しに増加し、折りたたんだり広げたりすることができるFoldableスマートフォンの開発が加速している。

 

米国ロサンゼルスで開催されたSID 2017で、台湾AU Optronicsと中国BOEは、現在開発中のFoldableディスプレイを公開した。2社ともに1枚のフレキシブルOLEDを機械的な方式でFoldingしたが、サイズとFolding方式は多少異なる(Au Optronicsは5型in-Folding方式、BOEは5.5型out-Folding方式) 。

<AU Optronicsの5型Foldable OLED(左)とBOEの5.5型Foldable OLED(右)>

さらに、20日にSamsung Electronicsは特許庁に多関節ヒンジを用いて片方が曲がる形状の「フレキシブル電子装置」の特許を出願し、Galaxy Note8の発売懇談会でSamsung Electronicsのゴ・ドンジン社長は 「来年の無線事業部のロードマップにFoldableスマートフォンが含まれている」と述べた。

 

このようなZTEの動向を始めとし、本当の意味でFoldableスマートフォンの開発と市場をめぐるの先取り競争はさらに激しくなると見込まれる。

 

一方、UBI Researchは2016年に発刊した「Key issue and Market Analysis for Foldable OLED」レポートで、Foldable OLEDは2019年から本格的な量産を開始すると予想した。

ストレッチャブル(Stretchable)ディスプレイOLED、実用化を前倒し

韓国のSamsung ElectronicsとLG Electronicsは、2013年からフレキシブルOLEDを採用したスマートフォンやスマートウォッチを発売し続けており、中国家電メーカーもフレキシブルOLEDを採用したた製品を発売し始めた。特に、スマートフォン業界の先導企業である米国Appleも、間もなくフレキシブルOLEDを採用したiPhoneを発売する予定で、フレキシブルOLED市場は今後一層拡大する見込みだ。

 

フレキシブルOLEDの形については、曲げられる(Bendable)ディスプレイから折り畳み式(Foldable)ディスプレイ、丸められる(Rollable)ディスプレイに変化すると予想されている。しかし、最近のディスプレイ業界では、これらを超えるような伸縮できる(Stretchable)OLEDの開発に挑んでおり、消費者の興味を引き付けている。

<OLED開発ロードマップ、出所:UBI Research>

ストレッチャブルOLEDは、フレキシブルOLEDが最終的に進化した形となり、ゴム紐のような伸縮性を持つOLEDを示す。

 

韓国Samsung Displayは、SID 2017でこのようなストレッチャブルOLEDを公開した。Samsung Displayの9.1型ストレッチャブルOLEDは、凸型(Convex)と凹型(Concave)を全て実現できる。当時のSamsung Displayは、凹型で画面が最大12mmまで伸びる状態においても、従来の画質を維持する技術を世界で初めて実現したと明らかにしたことがある。

<Samsung Displayが展示した9.1型ストレッチャブルOLED、参考:Samsung Display>

韓国LG Displayも、ストレッチャブルOLEDを開発する予定である。LG Displayは、先日6日に韓国高麗大学と共同でコンソーシアムを設立し、20%以上の伸縮性を持つバックプレーン(Backplane)、発光画素用材料、工程における源泉技術を4年間開発する予定と発表した。

 

他にも、伸縮性プラスチック基板材料、透明電極材料、伸縮性有機発光材料、伸縮性封止材料などを開発し、低温工程可能なTFT(Thin Film Transistor)と工程構造(Process Architecture)などを含む必須工程技術も確保する予定と付け加えた。

 

現在、ストレッチャブルに関する技術は、まだ量産には採用できない状況にあるか、もしくは延伸率が5%に過ぎないため、ストレッチング回数の繰り返しに制限がある。また、多くの源泉技術は海外企業が保有しているため、Samsung DisplayとLG Displayにおけるこのような動きは、後発メーカーとの技術格差を拡大するきっかけになると見込まれている。

 

ストレッチャブルOLEDは、形状に制限がないため、実用化した場合、従来のスマートフォンやタブレット、衣類、人間の肌など、様々な分野に採用できることから、今までとは異なる新しい領域のアプリケーションを創出すると期待されている。

LG Electronics、「OLEDフルビジョン」で 大きく鮮明な表示を実現

<参考:LG Electronics>

韓国LG Electronicsが、下半期の戦略プレミアムスマートフォンにOLEDを採用する。

 

LG Electronicsは、18:9の画面比率(アスペクト比)のOLEDディスプレイを製品の前面に埋め尽くした「OLEDフルビジョン(OLED FullVision)」を下半期の戦略プレミアムスマートフォンに採用する。ディスプレイのサイズは、前モデルであるLG V20の5.7型より大きくなった6型の大画面だが、ベゼルを減らすため、製品サイズは小さくなる。

 

LG Electronicsは「世界最高のプレミアムTVとして認められたLG OLED TVのディスプレイ技術に基づき、スマートフォンにも別次元の視覚的な経験を提供する計画だ。数年間磨いてきたOLED技術で、次期戦略プレミアムスマートフォンならではの高級感のあるデザインを完成した」と述べた。

 

下半期の戦略プレミアムスマートフォンは、下段の回路と絶縁膜をパネルの背面に曲げて配置した「ベゼルベンディング(Bezel Bending)」技術を採用し、下段のベゼルを前モデルのV20に比べ約50%まで減少した。また、ディスプレイ表面の強化ガラスはデザインの一体感を強調するために、上下左右の端を曲面にして背面へ流れていく形に仕上げた。

OLEDフルビジョンは、QHD+(1,440X2,880)の解像度に最適化された画質のアルゴリズムで、写真やインターネットカラー規格のsRGB基準148%、デジタルシネマカラー規格のDCI-P3基準109%などの色再現性を徹底して追求した。

 

LG ElectronicsはOLEDフルビジョンについて「コントラスト比が高く、深くてリアルな画面を実現すると同時に、速い応答速度で動きが多い動画や画面の切り替えタイミングが速いゲームをする際に、残像が起きない迫力のある画面を提供する」と説明した。

 

また「利用者が常に持ち歩いているスマートフォンの特性を考え、ディスプレイの耐久性も一段階アップした」と述べた。

 

LG Electronicsは「OLEDフルビジョンは、プラスチック基板の上に画素を配置したP-OLEDを基盤とするため、ガラス基板のディスプレイに比べ衝撃に強い。前面ディスプレイの上に米国Corningの最新強化ガラス「ゴリラガラス5(Gorilla® Glass 5)」を装着し、ガラスが割れた時にガラスの破片が飛び散ることを防ぐ飛散防止(Shatter-resistant)技術も採用した」と付け加えた。

 

他にも「耐久性強化のために、ハードウェア及びソフトウェア技術を採用した。画素が空気に触れないように保護膜を施し、酸化を最小化に抑えた封止技術(Encapsulation)と使用頻度の高い画素を取り出すことで消費電力量を削減する画素スキャニングプログラムなど、数年にわたるLG ElectronicsのOLED技術を採用し、ディスプレイに生じやすいバーンイン(Burn-In、焼き付き)現象を最小化した」と説明した。

LG ElectronicsのMC事業本部長チヨ・ジュンホ社長は「LG OLED TVで検証された世界最高のディスプレイ技術を集約し、スマートフォンの高品格デザインと別次元の画質を提供する」と強調した。

LG Electronics、「2017年のプレミアムTV 売上高、60%を超える見込み」

韓国LG Electronicsは、27日に行われた2017年4~6月期(第2四半期)のカンファレンスコールで、TV製品全体の売上高でプレミアムTV製品が占める割合は、2016年に約40%、2017年上半期に約50%、2017年の年間売上高は約60%まで拡大する見込みだ」と述べた。

 

LG Electronicsホームエンターテインメント(HE)事業本部における4~6月期の実績は、売上高高約4,234億円(4兆2,349億ウォン)、営業利益約343億円(3,430億ウォン)を記録したと発表した。売上高高は前期比2.1%減少し、世界のTV市場での需要が引き続き減っているが、OLED TV等のプレミアム製品の販売拡大により、前年同期比の売上高は1.9%成長した。

 

LG Electronics HE事業本部のハ・ジンホ常務は「4~6月期の実績は、パネル価格の上昇とともに新製品の販売開始に伴うマーケティング活動の拡大により、前四半期及び前年同期比で小幅下落したものの、プレミアムTVの販売拡大や持続的なコスト構造の改善を通じ、健全たる利益構造を維持してきた。7~9月期には、利上げや原油相場の下落などが影響し、世界的なTV市場の成長鈍化が懸念されているが、OLED TVとUHD TVの需要増により、プレミアムTV市場は引き続き成長する」と予想した。

 

続けて、ソニーに対する戦略の質問には「ソニーのOLED TVを判断するにはまだ早いが、これまでの製品のデザイン、画質、ラインアップの側面から見ると、LG ElectronicsのOLED TVがかなり優位を占めていると判断する」と答えた。

最近のLG Displayの大型OLEDパネルへの投資については「両社が知恵を絞り合い、全体的にはOLED TVのプレミアム地位を高め、世界最高レベルのプレミアムTVの戦略をリードしていく」と述べた。

 

LG ElectronicsはTV事業について「プレミアム中心に収益性を改善してきた上に、量的競争は絶対的に控えている」とし、「これからも量ではなく質を中心に事業を進めていく」と説明した。又、「全体像としてOLEDのプレミアムイメージを大幅に向上するために努めていく」と付け加えた。

 

下半期のTVの販売シーズンを迎え、プレミアムTVを中心とするマーケティング活動を通じ、プレミアムTVの販売増の維持を目標に、安定した収益構造を維持していくと発表した。