2024年上半期韓国OLEDパネルメーカーの発光材料購入額シェア51.2%、下半期にはわずかながら回復の見通し

UBIリサーチが発刊した「3Q24OLED発光材料マーケットトラック」によると、韓国OLEDパネル業者の2024年上半期発光材料購買額は4億9500万ドルで51.2%の占有率を占め、前年同期対比7.8%減少した数値となった。 中国企業は4億7,100億ドルで前年同期比7.8%増加した48.8%のシェアを占めた。

中国パネル業者の出荷量が増加し、発光材料購買額の差は更に縮まっている。 2024年第1四半期には初めて韓国OLEDパネル企業の発光材料購買額の占有率が中国より低い47.4%を占めた。

しかしながら、第2四半期からはIT用OLEDパネル出荷量が増加し、韓国パネル企業等がiPhone 16用パネルの生産を開始し、購買額占有率は54.7%まで増加した。 BOEもiPhone 16サンプル認証に合格したが、時期が遅かったため今年の出荷量は多くないと予想される。 B12で量産すると予想されていたiPhone 16 Maxの認証は通過しなかった。

BOEのiPhone向けの物量が減った分、韓国のパネルメーカーのパネル出荷量は増加すると見込む。 iPhoneやiPad ProなどApple向けOLEDパネルの出荷量増加に支えられ、2024年の韓国発光材料購買額は上半期対比増加した55.6%のシェアを占めるものと予想される。

▶AMOLED Emitting Material Market Track Sample

2028年OLED発光材料市場、年平均5.8%の成長率で24.3億ドルと展望する

UBIリサーチより最新発刊された「4Q23_Quarterly OLED Emitting Material Market Tracker」によると、OLED発光材料市場は2023年の18.4億ドルから年平均5.8%の成長率で2028年には24.3億ドルに達するとの見通しだ。

国別では、韓国のパネルメーカーの材料購買額は2023年11.1億ドルから年平均4.2%の成長率で2028年には13.6億ドル、中国の材料購買額は2023年7.3億ドルから2028年10.7億ドルになると予想した。

想定内の結果となった場合、2028年の国別材料購入比率は韓国が56%、中国が44%となるるが、中国のパネルメーカーは中国内需向けとwhite box向けにパネルを主に量産しているため、今後パネル出荷量が増加したとしても低価格材料が使用されると予想され、中国の発光材料市場の成長率は現在の予測より更に縮小する可能性もある。

また、UBIリサーチは2028年、サムスンディスプレイの発光材料購買額を8.1億ドル、LGディスプレイは5.5億ドル、BOEは4.4億ドルに達すると予測した。

▶4Q23 OLED Emitting Material Market Track

2027年OLED発光材料市場、年平均7.7%成長率で25.9億ドルの見通し

UBIリサーチが最新発刊した「2023 OLED発光材料報告書」によると、発光材料全体の市場は2023年の19.2億ドルから年平均7.7%の成長率で2027年には25.9億ドルに達するとの見込み。

発光材料全体の市場

発光材料全体の市場

UBIリサーチのユン·デジョンアナリストは、「小型OLED用材料市場は2023年から年平均2.5%の成長率で2027年には16.1億ドルになる見通し。2027年サムスンディスプレイの小型OLED用材料購買額は5.6億ドル、BOEは4.3億ドル、LGディスプレイは2億ドルになると予想される」として「今後、小型OLED材料市場はスマートフォン用rigid OLED出荷量の急激な減少をfoldable OLED市場がどれだけ代替するかによって変動するだろう」と述べた。

また、ユンアナリストは「2027年大型OLED用材料市場において、LGディスプレイのWOLEDとサムスンディスプレイのQD-OLEDの出荷量は各々1200万台と300万台と見込まれ、発光材料購買額も各々4.3億ドルと1.4億ドルになると展望される」と言及した。

本レポートでは、2027年OLED蒸着方式別ではRGB OLEDが66.6%で最も多い占有率を占め、WOLEDが16.5%、RGB 2 stack OLEDが11.4%、QD-OLEDが5.5%を占めると予測している。

▶ 2023 OLED 発光材料 レポート

2027年OLED発光材料市場、年平均8.6%成長率で27.5億ドルの展望

UBIリサーチが最新発刊した「4Q22 OLED Emitting Material Market Track」によると、2022年第3四半期の全世界パネル業者のOLED発光材料購買額は4.96億ドルと集計された。これは前四半期対比20.9%、前年同期対比10.9%上昇した数値だ。

2022年第3四半期にはサムスンディスプレイのrigid OLED出荷量が2,000万台以下に減少し、rigid OLED用発光材料市場は縮小されたが、iPhone14シリーズ用にパネル業者等の新規パネル供給が増加し、重水素置換技術が適用された材料の使用拡大、為替レート上昇などが購買額増加に影響を及ぼしたと分析された。

一方、UBIリサーチは2022年の全体発光材料市場が18.2億ドルから年平均8.6%成長率で2027年には27.5億ドルに達すると展望した。

OLED発光材料市場展望

OLED発光材料市場展望

UBIリサーチのDae Jeong YOONアナリストは「小型OLED用材料市場でサムスンディスプレイはrigid OLED出荷量が持続的に減少するだろうが、foldable OLED出荷量が2027年までに8000万台に拡大し、2027年発光材料購買額は6.8億ドルと予想される。また、BOEとLGディスプレーの発光材料購買額は2027年にそれぞれ3.8億ドルと2.3億ドルと展望される」と明らかにした。

続いてYOONアナリストは「2027年大型OLED用材料市場でLGディスプレイのWOLEDとサムスンディスプレイのQD-OLEDの出荷量が各々1200万台中盤と200万台序盤と予想されることにより、発光材料購買額も各々4.2億ドルと1.3億ドルと展望される」と言及した。

レポートでは2027年OLED蒸着方式別にRGB OLEDが69.1%で最も多い占有率を占めると展望し、WOLEDが15.2%、RGB 2stack OLEDが11.1%、QD-OLEDが4.6%を占めると予想した。

▶OLED Emitting Material Market Track