三星電子のQD vision買収、QLED常用化を前倒しできるか。
21日業界によると三星電子は最近QD visionの買収戦に参加して優先協商対象者として選定されたことが確認された。三星電子が提案した買収金額は7000万ドルで、業界は遅くても来週中に最終買収に合意すると見ている。
Quantum dotは大きさによって具現する色が異なる物質で、三星電子は世界初でLCD BLUにquantum dot sheetを適用して色再現率を向上させたSUHD TVをプリミアムTV市場に披露し、中国メーカーも積極的に製品を発売している。
MIT出身の研究者らが成立したQD visionはカドミウム系のquantum dot分野で技術力の高い専門企業として最近は非カドミウム素材も披露している。業界では三星電子のQD vision買収がquantum dot TV市場の拡大とともにQLEDの常用化を前倒しするための礎石であると見ている。
QLEDはOLEDに比べて酸素と水分の影響が少なく、半値幅が狭くて高色純度のパネルが具現できると期待を集めているが、開発初期段階でOLEDの材料に比べて非常に低い効率と寿命が問題点として言及されている。なお、quantum dotの中心体に使われるカドミウムは有毒性が強い発癌物質であり、QD visionと Nanoco, NanosquareなどでCd-free物質を開発しているがカドミウム素材に比べて性能が低い。従って、業界ではQLEDが量産に適用されるまでは最小5年以上がかかると予想している。
一方、これに関連してソウル大学のイ・チャンヒ教授はさる10月Ubi産業リサーチが主管した「QLEDと solution Process OLED市場への進入可能性分析及びセミナー」で「大規模の投資と人力が投入されると予想より早い時期に製品を見ることができると思われ、OLEDと構造が似ていて進入障壁が低くなる可能性がある」と述べた。
三星電子のQD vision買収が大規模投資の引き金になってQLEDの常用化を前倒しできるか、それからディスプレイ産業にどのような影響を及ぼすかの成り行きが注目されている。