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QNED完成度どこまできたか

サムスンディスプレイが次世代ディスプレイとして準備中であるQNED(quantum dot nano-rod LED)の実体が明らかになった。

サムスンディスプレイが出願した特許160件を分析した結果、QNEDを構成する構造は既に完成しており、光を出す画素内のnano-rod LED整列数を一定に維持することだけが残っている課題であることが確認された。

QNEDの収率と品質特性を決定する画素ごとに整列されたnano-rod LED数は、インク内のLED分布と画素に噴射されたLEDの数、噴射されたLEDの整列割合に応じて決定される。

ピクセルごとのnano-rod LED数分布が異なる場合、画素ごとに印加される電圧に変化が生じるため、不良が発生することになる。

サムスンディスプレイは画素ごとにnano-rod LEDの数を一定にするための方法とnano-rod LEDの数が異なる場合も、輝度を均一にすることができるアルゴリズムを既に開発したことが確認された。

今回発刊された「QNED技術の完成度分析」報告書では、94件の特許の分析を介して発行された以前の報告書の内容と、新たに追加された66件の特許として作成され、サムスンディスプレイのQNED技術完成度がどのレベルに達したかどうかがわかるように細かく分析して収録した。

今回の報告書では、これまで公開しなかったQNED特許番号と分類表、定量分析データをエクセルとして提供する。

 

UDC、BASFの有機ELりん光材料の特許を9600万ドルで買収 …やはり材料界の特許の帝王

Source = UDC

Hyunjoo Kang / jjoo@olednet.com

有機EL材料業界で特許の帝王として君臨しているユニバーサルディスプレイ(UDC)が、ビーエーエスエフ(BASF)の有機EL関連の特許を米ドル約9,600万ドルで買収したと28日発表した。

この特許ポートフォリオは、主に有機ELりん光材料に対するもので、既に出願された500件を超える特許とまだ出願前の86件の特許も含む。BASFのこの有機ELポートフォリオは、平均で10年間有効である。

UDCは、今回のBASF社の特許買収により、ブルー発光システムを開発するために役立つことを期待している。今回の買収でUDCは、4,000件を超える出願特許と待機中の特許を保有することになる。UDCは、米ドル3億9,570万ドルの現金を持っており、今回のIP買収の費用は十分に可能である。

今回のUDCの動きは、韓国の有機EL発光材料メーカーも注目している。有機EL材料市場は、特許競争力が左右するので、十分なIP確保が重要だからである。

UBIリサーチの調査によると、UDCは、このような特許競争力を前面に出して、2015年は前年に続いて、世界の有機EL発光材料市場で1位を占めた。徳山ネオルックスなど、韓国の材料メーカーは、UDCの強固な市場の先取りに対抗して、特許競争力の確保に積極的に乗り出している。

成均館大学高分子工学部イ・ジュンヨプ教授は、4月に開かれたフォーラムで、「UDCの特許は、これまで訴訟を経てやや縮小された部分もあるが、いまだりん光材料がほとんどすべて含まれる広いクレームを持っている」とし、「UDCは別の特許を買収するなどの対応に乗り出し、韓国メーカーもこれに対する対応策を探さなければならない」と強調した。

一方、BASFは、2015年には有機EL関連の研究開発を中断している。