スマートフォン用OLED panel、四半期の出荷量1億台を目前に

Ubi産業リサーチによると2016年第3四半期のスマートフォン用AMOLED panelの出荷量が9,600万台で集計されたと発表した。

前期比103%, 前年同期比で148%増加した数字で、前期に引き続き四半期別最高の出荷量をさらに更新した。

Ubi産業リサーチの関係者は“ギャラクシーノート7に対する生産中断によりノート7用のflexible AMOLED panelの生産量が計画より減少したものの中国向けとギャラクシーs7シリーズ用AMOLED panelの出荷量増加が第3四半期の出荷量アップに大きな役割をしたものと分析される”と述べた。

現在スマートフォン用のAMOLED panel市場はサンスンディスプレイが91%以上を占めていて、BOEとEDO, Tianma, Visionoxなどの中国panelメーカーが少量量産している状況である。

なおAppleも2017年に発売されるiPhoneの一部モデルに対してflexible AMOLED panelを適用すると見込まれて、これからのスマートフォン用AMOLED panel市場は継続して増加する予定である。

Ubi産業リサーチはスマートフォン用のAMOLED panel出荷量は年平均成長率41%で2020年までに約14億台規模を形成すると見込まれ、この中でflexible AMOLED panelは約61%を占めると見通した。

三星電子のQD vision買収、QLED常用化を前倒しできるか。

21日業界によると三星電子は最近QD visionの買収戦に参加して優先協商対象者として選定されたことが確認された。三星電子が提案した買収金額は7000万ドルで、業界は遅くても来週中に最終買収に合意すると見ている。

Quantum dotは大きさによって具現する色が異なる物質で、三星電子は世界初でLCD BLUにquantum dot sheetを適用して色再現率を向上させたSUHD TVをプリミアムTV市場に披露し、中国メーカーも積極的に製品を発売している。

MIT出身の研究者らが成立したQD visionはカドミウム系のquantum dot分野で技術力の高い専門企業として最近は非カドミウム素材も披露している。業界では三星電子のQD vision買収がquantum dot TV市場の拡大とともにQLEDの常用化を前倒しするための礎石であると見ている。

QLEDはOLEDに比べて酸素と水分の影響が少なく、半値幅が狭くて高色純度のパネルが具現できると期待を集めているが、開発初期段階でOLEDの材料に比べて非常に低い効率と寿命が問題点として言及されている。なお、quantum dotの中心体に使われるカドミウムは有毒性が強い発癌物質であり、QD visionと Nanoco, NanosquareなどでCd-free物質を開発しているがカドミウム素材に比べて性能が低い。従って、業界ではQLEDが量産に適用されるまでは最小5年以上がかかると予想している。

一方、これに関連してソウル大学のイ・チャンヒ教授はさる10月Ubi産業リサーチが主管した「QLEDと solution Process OLED市場への進入可能性分析及びセミナー」で「大規模の投資と人力が投入されると予想より早い時期に製品を見ることができると思われ、OLEDと構造が似ていて進入障壁が低くなる可能性がある」と述べた。

三星電子のQD vision買収が大規模投資の引き金になってQLEDの常用化を前倒しできるか、それからディスプレイ産業にどのような影響を及ぼすかの成り行きが注目されている。

BOEとCSOT、OLED TV用のpanelで中国初のタイトル獲得

16日に開催された「第18回中国ハイテクフェア」でBOEは55″UHD OLED Moduleが適用されたSkyworthの55″ UHD OLED TVを展示し、大きな話題を集めた。

CSOTも従来は31inch FHD OLED panelを展示したが、今回は31inch curved FHD OLED panelを公開した。

Curved OLED panel3枚をつけて、約80inchを具現し、解像度は5760*1080、輝度は150nitsである。

両社はLG Displayで量産しているWRGB+CF構造を適用して製造した。

今回の展示を通じて、BOEとCSOTがそれぞれ55inch UHD OLEDと31inch curved OLEDで中国メーカー初のタイトルを持つようになり、今後、WRGB OLED panel市場の成長に新たな原動力になれると期待される。

BOEは、HefeiのGen8パイロットラインで、CSOTは中国ShenzhenのGen4.5 R&Dラインで、OLED TV用のpanelを製造しており、両社は、大面積OLED量産ラインへの投資を積極的に検討している。

現在、大面積OLED panel市場は、LG Displayが唯一に量産ラインを保有しており、単独でOLED panel市場を導いている。今後、BOEとCSOTが大面積OLED panel市場に加勢すると予想され、大面積OLED panel市場での競争を通じた市場の拡大が行われると期待される。

ミラーレス自動車用ディスプレーの可視化、車両用のOLED displayの青信号

昨7日、国土交通部が「自動車および自動車部品の性能と基準に関する規則」の一部の改定案を立法を予告してからサイドミラー(後写鏡)のない「ミラーリス自動車」に対する興味が高まっている。自動車の前・後方と両サイドの前ドアに超小型カメラを装着し、車内にディスプレー画面を通して視野を確保する方式で、機能エラーとデザイン開発の問題があるが、従来のサイドミラーの問題点だった死角地帯の問題が解決され、燃費とデザインの改善できることが期待される。

これによって、ミラーリス(Mirror-less)自動車用ディスプレーが自動車用ディスプレーのマーケットの新たなマーケットの動力として注目されている。自動車用ディスプレーの分野はモバイルやテレビに比べてより多いcustomizationが必要とされ、高付加価値の創出が期待される産業である。これにLGDやSDCのパネル企業がマーケット攻略のための製品を開発中であり、特に両企業ともFlexible OLEDを中心で日本・台湾の企業とは異なる差別化された戦略を展開する方針を立てたことが知らされている。

Flexible OLEDは薄くて軽い特性と曲がる性質で設置面で自由であり、新たなデザインが要求されるミラーリス自動車に有利である。また、LCDに比べて高い明暗費や早い反応速度、広い視野角で高い視認性を実現することができ、自動車ディスプレーに適合だと評価されている。去年の7月1日、自動車部品の供給企業のContinental corporationは自社のホームページを通して2枚のOLEDが適用されたミラーリス自動車の諸長所を紹介し、暗い状況や雨天時でもより良い視野提供ができると述べた。また、Alfred Eckertの未来開発部の総括担当者は『眩しさや弱い光による影響も解決できるはずだ』と言及した。

2枚のOLEDパネルが適用されたミラーリス・コンセプト・カー> (出展: www.continental-corporation.com)

最近サンスン電子からアメリカの自動車電装企業業のHarmanを引き受けて、自動車電装事業を本格的に推進してあり、業界ではサンスン電子のOLEDと半導体などの力量が電装事業の進入に大きなシナジー効果を出すことができると見られている。また、LG Displayは2018年にはOLED displayを基に車両用ディスプレーで全世界のマーケットシェアの30%を確保し、売上を2兆ウォンを達成することが目標だと述べた。

このように電子/ディスプレーの業界で電装産業での事業拡張にOLED displayが核心役割をすると予想され、ディスプレー産業の成長に新たな原動力ができると期待される。

Solution Process OLED TV 2019年の市場発売展望、Mid-end TV市場攻略

UB産業リサーチから11月14日発刊したSolution Process OLED市場への進入可能性分析レポートによると、solution processで製作されたOLED TVは2019年に市場に発売される見通しである。

Solution processは、大面積のOLED panelをGen8以上の機器で分割せずにRGB pixel構造で製造することのできる技術であり、主なAMOLED panel企業から積極的に開発を進めている。

しかし、solution processに適用される発光材料は、従来の蒸着材料をink化させるために、様々なsolventを混合のため、蒸着材料より純度が低く、発光効率が低下し、寿命が短いしかない。それにもかかわらず、solution processを主なpanel企業で積極的に開発している理由は、color filterを使用せず、発光材料を使用効率が高く、WRGB方式のOLED panelに比べて構造が単純なため、コスト削減ができるというからである。

報告書によると、「Solution process OLED用発光材料の開発が積極的に行われているが、プレミアム市場に進入するためには、WRGB方式より効率が良くなければならない。しかし、WRGBは効率を20%以上向上させることができるtop emission構造で開発中であり、蒸着材料も継続的に開発がされていて、solution process OLEDがWRGBの性能を超えることはかなり難しいと予想される。むしろ適度なレベルの寿命と効率をもとに、mid-end TV市場を攻略してLCDを代替するシナリオが最も有力である」と予想した。

今回、発刊されたSolution Process OLED市場への進入可能性分析レポートでは、solution processが適用できるOLEDとQLED、hybrid QDのイッシュと市場への進入可能性、今のsolution process OLEDとQD産業のsupply chain、主なsoluble OLED material企業の性能比較分析などを収録して企業からsolution process産業を把握することに役立つと期待される。

一方、Solution Process OLED市場への進入可能性分析レポートの55inch以上の大面積solution process OLED panel市場は、2019年から本格的に量産され始めて、2021年約US $ 1,000 millionの規模に成長して、全体の大面積OLED panel市場の約15を占めると見通した。

三星電子、前作に比べ400nit以上輝度が向上されたギャラクシーギアS3発売

11日、韓国に公式発売された三星電子のスマートウォッチ「ギアS3」が18日、米国、英国、オーストラリア、フランス、ドイツ、フランス、シンガポール、UAEなどでグローバル発売される。994人を対象に実施した米国のあるアンケート調査の結果、ギアS3を購入する意思のある回答者の割合が54%(510人)に達するほど、市場の反応も熱いと予想される。

今回発売された三星のギアS3は、1.3インチのAMOLEDディスプレイを活用して、主な内容を画面に常に表示する「常時オンディスプレイ(AOD)」機能を実装しており、バッテリーの容量も従来の250mAhより27%向上された380mAhで、1回の充電で最大3〜4日間使用が可能であり、残量が5%の場合、時計モードを設定して、最大10時間ほど使用できるようにした。また、IP68等級の防水/防塵とともに、GPSが搭載されて、高度、気圧、速度計として様々なレジャー活動や運動をする際に便利な機能が追加されたし、三星ペイも追加搭載されて、様々な利便性が増加した。特に、前作に比べ400nit以上明るさを強化して、既存の製品の問題であった明るい屋外でも鮮明な画面で様々な情報を確認できる屋外視認性の問題を解決した。

三星電子は、ソウル永登浦タイムスクエアをはじめ、パミエステーション・光化門Dタワー・CGVの全国の主要店舗などで「ギャラクシーS7エッジ」ブルーコーラルと「ギアS3」を披露し、発売を記念して、全国15カ所で月末まで大規模な体験イベントを行うと明らかにした。「ギャラクシーS7エッジブルーコーラル」や「ギアS3」の体験マーケティングに対する詳細については、三星電子のギャラクシーS7キャンペーンサイト(http://www.samsung.com/sec/galaxys7/experience)から確認できる。

一方、UB産業リサーチによると、スマートウォッチ用のAMOLEDパネル市場は、2020年まで年平均約14%で成長して、1億台以上の市場を形成すると見通した。

Merck-Idemitsu Kosan、OLED materials関連業務協約締結

MerckとIdemitsu Kosanは7日、両社のOLED materials関連特許権の一部を共同で使用するための業務協約を締結したと発表した。

両社は、OLED materialsを量産する代表企業として、長い開発の歴史と多数の特許を保有しており、現在、様々な企業にOLED materialsを供給している。

今回の協約は、長寿命と高効率を有するOLED materialsを開発するために提案された。

これにより、両社は、明示された条件の下で、相手企業の特許権の一部を活用し、OLED materialsを開発から製造、販売まで行うことができることはもちろん、高性能OLED materials研究開発に集中できるようになった。

また、両社はOLED市場を追加的に確保するために、特許権の共同使用の範囲を拡大させる議論を継続的に行う計画であることを明らかにした。

一方、ユービー産業リサーチが発刊した「OLED Emitting Material Annual Report」によると、OLED materialは後発走者の本格的な量産開始とTV用OLED panel市場の拡大によって、2016年から2021年まで年平均46%成長し、約US$4,323millionの規模になるだろうと見込んだ。

超プレミアムLGシグネチャー(SIGNATURE)OLED TV、2年連続「CES最高革新賞」受賞

LG電子の超プレミアムLG SIGNATURE(LGシグネチャー)OLED TVが「CES最高革新賞(Best of innovation Awards)を受賞した。これで、LG OLED TVは2年連続で「CES最高革新賞」を受賞し、現存する最高のTVであることをもう一度立証した。

LG OLED TVは、「ビデオディスプレイ(Video Display)」部門で「CES最高革新賞」を受けるなど、全部で6つのCES革新賞(CES2017 Innovation Awards)を受賞した。これで、LG OLED TVは、2012年から5年連続でCES革新賞を受けることになった。

主催側である米国消費者技術協会(Consumer Technology Association、以下CTA)は、LG OLED TVが▲完璧なブラックを基に実現する鮮やかな画質、▲革新的なデザイン▲優れた音響などを整えたと評価した。OLED TVは、バックライトなしで自ら光を出すため、LCD TVと違って、完璧なブラックを実現することができる。これをもとに、自然に最も近い色を具現する。

LG電子は、TV、生活家電、スマートフォン、IT、AVなどでもCES革新賞を受賞したことで、11つの部門で21つのCES革新賞を受賞した。

生活家電は、洗濯機、冷蔵庫、空気清浄機など6つの製品がCES革新賞を獲得した。LGシグネチャー洗濯機と乾燥機パッケージは、ツインウォッシュと乾燥機のデザインが同じである。ツインウォッシュは、世界で初めてドラム洗濯機の下段に、ミニウォッシュを結合させた製品である。

ブラック・ステンレスデザインのLGプレミアム冷蔵庫は、独創的な便宜機能と洗練されたデザインが好評を得た。「冷蔵庫の内のミニ冷蔵庫」と呼ばれる収納スペース「マジックスペース」に「ノックオン」機能を追加した「ノックオン・マジックスペース」を適用した。「ノックオン」は、冷蔵室の右側ドアを二度たたくとドアが透明になり、ドアを開けなくても冷蔵室の内を見ることができる機能である。

空気清浄機も初めてCES革新賞を受けた。LGプレミアム空気清浄機は、汚染物質の位置に関係なく、室内の空気をより早く、均一に浄化する。

IT部門では、スマートフォン、モニターなど5つの製品がCES革新賞を受賞した。プレミアム・スマートフォンLG V20とLG G5は、優れたオーディオとカメラの性能を有すると認められた。LG V20には、世界で初めて、「クアッドDAC(Quad Digital to Analog Converter、デジタルーアナログ変換器)」を搭載した。LG G5には、135度の世界最大画角をカバーできるカメラを搭載し、同じ距離でより広い背景を収めることができる。超軽量の優れた性能と利便性を備えたLG Gram PC、Ultra HD解像度を適用した超高解像度モニターもCES革新賞を受賞した。

AV部門では、ビームプロジェクターTV、ブルートゥース(Bluetooth)のスピーカー、LG Tone Plus Activeなど、4つの製品がCES革新賞に選ばれた。

CTAは、毎年1月初に開かれる世界最大の家電展示会CESの出品作たちを対象に「ビデオディスプレイ(Video Display)」、「生活家電(Home Appliance)」、「携帯電話(Wireless Handsets)」など、28つの部門で技術、デザイン、消費者の価値などを評価、CES革新賞を授与する。CES革新賞受賞製品のうち、各部門別最高製品には、「CES最高革新賞」の栄誉を与える。

LG電子の米国法人長ジョ・ジュワン専務は、「一歩進んだ技術と革新的なデザインでお客様に差別化された価値を持続的に提供する。」と強調した。

サムスンとアップル、最初のFull-screen displayスマートフォンのタイトルは誰が握るか。

Full-screen displayを搭載したスマートフォンをすぐ会うことができると思われる。市場調査会社のユービー産業リサーチが最近発刊した「Key issue and Market Analysis for Foldable OLED」によると、2017年までには左右ベゼル(bezel)のないベゼルレス(bezel-less)タイプのフレキシブル(flexible) OLEDが、スマートフォン市場をリードし、その後は左右だけでなく、上下のベゼルも最小化、または無くした形態のfull-screen displayが2017年から登場し、それ以降の市場を主導するだろうと見込んだ。

スマートフォン・ディスプレイの開発トレンド展望(出典:ユービー産業リサーチ)

具体的な状況も把握されている。アップルインサイダー(AppleInsider)は、11日(現地時間)、米特許庁(USPTO)の発表を引用して、アップルが最近ディスプレイに光センサーを統合した電子装置の設計特許(US20150303244A1)を出願したと明らかにした。

アップルが最近出演した光センサーを統合した電子装置のデザイン図面1

アップルは、この特許で、ディスプレイ部にセンサーを適用することを言及しながら、ディスプレイの側面に周辺光源センサー(Ambient Light Sensor)又は近接センサー(Proximity Sensor)を配置するなどの例示とディスプレイ及びセンサー回路が、ガラス又はプラスチックで作られた透明の封入層Encapsulation Layer)によって保護されるという例示も挙げた。アップルインサイダー(AppleInsider)は、このようなデザインが不要なスペースを減らし、full-screen displayを可能にするだろうと見込んでいる。

アップルが最近出演した光センサーが統合された電子装置のデザイン図面2

10月26日、サムソン・コエックス(COEX)で開催された2016 IMIDビジネスフォーラムで、サムスンDisplayのパク・ウォンサン首席によるスクリーンサイズに対するディスプレイのトレンド発表は信頼性をさらに高めた。パク・ウォンサン首席は「サイズの限界があるモバイルフォンの特性上、セットサイズ対比ディスプレイのサイズは非常に重要であり、edge displayがdisplay area(以下DA)が80%程度であったならば、full-screenが適用された携帯電話のDAは90%以上であり、今後、市場をリードすることになる一つのトレンドだ」と明らかにした。ガラス一体型指紋認識、超音波を使った指紋認識などまだ正確に議論された技術はなかったが、note7で見せてくれた左右ベゼルのないbezel-lessタイプからさらに進めて上下部分のbezelも無くして、既存とはまったく違う新しい形態のfull-screenスマートフォン登場を予告している。

サムスンディスプレイ発表資料、2016 IMIDビジネスフォーラム

LG電子もfull-screen displayに対する特許を出願したことがある。2015年6月にPatently Mobileの報道資料をみると物理的なボタンの代わりに、仮想ボタンとアプリのアイコンが適用されることを確認することができる。しかし、デザインだけでは外観のほか、どんな材料と内部部品が使用されるかは正確に把握することができないし、該当特許以降の関連ニュースも聞こえてこないことから、実際開発の可否は不確実な状態である。

LG電子が米国でflexible Displayを活用してデザインしたホームボタンのないスマートフォンデザイン(出典: Patently Apple)

このように、スマートフォンメーカーがfull-screen Displayの導入を積極的に検討している理由は、製品の没入感とともに、消費者が体感できる最大の変化としてDisplayが選ばれるためだと思われる。また、最近、VR市場の拡大に応じて、モバイルフォンを装着するゴーグル型のHMD(Head Mounted Display)に適用するためには、レイテンシ(Latency)問題がないOLEDディスプレイの適用とともに広いディスプレイ領域が必要であるとの意見も提示されている。

一方、ユービー産業リサーチの「Key issue and Market Analysis for Foldable OLED」報告書では、2017年full screen AMOLED panelが初出荷されると予想したし、2020年には全体flexible AMOLED panel市場の60%を占めており、bezel less typeのflexible AMOLED panel市場を上回ると展望した。

Flexible OLED type別の定義と市場占有率の展望(出典:ユービー産業リサーチ)

SUNICシステム1.1um shadow distanceデモ成功、1500ppiまで具現可能

SUNICシステムは、2016 IMID Business forumでplane source evaporationと厚さ100umのshadow maskで1.1umのshadow distanceの具現に成功したと発表した。1.1umのshadow distanceは、約1000ppi〜1500ppiの高解像度製作が可能な数値である。

Plane source evaporationは、metal plateにOLED発光材料を蒸着して裏返した後、metal plateに熱を加えることにより、OLEDの発光材料を垂直に蒸着させる技術である。OLEDの発光材料が蒸着されるshadow angle(Ф)が90度になると、理論的にはSD(Shadow distance、step hight/tanФ)の値が0になるので、FMMの厚さを薄く、高解像度で設計することができ、高解像度のAMOLED panel製造が可能になるという原理として、IMID2016学会で初めて発表され、大きな関心を集めた。

SUNICシステムのファン・チャンフン博士は「今回の結果を基に、shadow mask厚さを減少させ、step heightを3umまで減少させると0.37umのshadow distanceを具現可能になり、これは最大2250ppi(11K)の高解像度AMOLED panel製造が可能になる。」と言いながら、0.37 shadow distance具現のための開発に拍車を掛けると発表した。

また、今回の発表では、plane sourceでは不可能だと思われていたhostとdopantのco-evaporationに急速加熱(flashing evaporation)を適用して解決したと明らかにした。Donor filmにhostとdopantを同時蒸着した後、donor filmを 急速加熱(flashing evaporation)すると、hostとdopantを同時に蒸発させることができ、donor filmを製作する時、dopant ratioをコントロールすることにより、カラーコントロールを簡単にすることができることを証明した。

Flashing evaporationを適用したcolor control結果

1.1umのshadow distanceを具現した結果