[OLED summit 2016] AMOLED パネルアプリケーション、PCへの拡張は成功するだろうか?

OLED Summit 2016の初日にPC用AMOLEDパネルに対するintelとOTI Lumionicsの発表が行われた。両社は、PC用AMOLED パネルについての現在の状況分析と今後の機会をテーマに発表し、PC用AMOLED パネルが、まだ長い道のりだということを示唆した。

2016年1月、Lenovoが14インチ2550×1440解像度のAMOLEDパネルを搭載した世界最初のOLEDノートパソコン、「X1 Yoga」の発売を発表してから、次々とHPも13.3インチ2560×1600解像度のOLEDノートパソコン、「Specter X360 hybrid laptop/ tablet」を発表した。また、サムスン電子でも、年初に開かれたCES2016で「Galaxy Tab Pro S」を公開しながらPC用AMOLED パネルの可能性を証明しているようだった。

しかし、intelとOTI Lumionicsは共通で、AMOLED パネルは、LCDに比べて 消費電力と輝度、寿命、価格面で不足している状況だと発表した。OTI Lumionicsでは、 Galaxy Tab Pro SとX1 yoga、Mac bookなど3つの製品に対するテスト結果を示しながら、PC用AMOLEDパネルの改善すべき点を強調した。

特にOTI LumionicsのCEO Michael G. Helanderは、「PC用AMOLED製品のburn-in testの結果、8時間以内にLT97以下に減少したし、これは一日平均7時間使用されている事務用パソコンには、非常に重要な部分である。AMOLEDパネルが適用された製品がプレミアム級であることを勘案すると、現在の10倍程度寿命が改善されるべきものだと判断される。」としながら、PC用AMOLEDパネルの寿命が改善され、burn-in現象が減少すべきだということを強調した。

IntelのJohn F. Jacobsは、「OLEDがホワイト環境で寿命と消費電力が高いという問題があるが、最近のPC環境のトレンドは既存のオフィスやインターネット中心のホワイト環境から、様々な色のコンテンツを活用する頻度が高くなっている傾向で、白いスクリーンのデスクトップが減少している。これは、OLEDの新しい機会となるだろう。」とOLEDの機会についても強調した。

AMOLED パネルは、ホワイト表現のためにはRGBのすべてのサブピクセル(sub pixel)を駆動しなければならない。したがって、オフィスプログラムやインターネットブラウザのように、主に、ホワイト背景の画面を使用するPC環境では、消費電力が高くなり、寿命も比較的縮まる問題があるため、モニター市場でAMOLEDパネルは、医療用や放送用など、特殊用モニターによく適用されていた。

しかし、Intelからの発表のように、PCの使用環境が徐々に変化していて、OLEDの寿命も継続的に改善されている点を考慮すれば、PCでもAMOLEDパネルがもっと役割を果たす日がくると予想される。

OLEDの長所である高い明暗比と色再現率、速い応答速度、広い視野角を強調すると同時に、寿命を改善できるOLED発光材料開発がOLED産業拡大のための核心になるべきだと分析される。

Intelの John F. Jacobs

OTI Lumionicsの Michael G. Helander