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UBI Research、OLED封止、TFEが主流

■ 全てのエッジタイプとフルスクリーンタイプのフレキシブルOLEDにTFEを採用する見込み

■ プラズマCVD(PECVD)装置、封止装置市場全体の62%を占有

 

UBI Researchが発刊した『2017 OLED封止アニュアルレポート』は、OLED封止技術の中で、薄膜封止(Thin Film Encapsulation:TFE)が2021年にOLEDパネル全体の約70%に採用され、主要封止技術になると予想した。

 

最近のOLEDディスプレイは、エッジタイプからベゼルを最小限にしてフルスクリーンを実現することがトレンドになり、フレキシブルOLEDがフルスクリーンの実現に最適なディスプレイに選ばれている。そのため、韓国のSamsung DisplayとLG Displayを始めとする中国パネルメーカーもリジットではなく、フレキシブルOLED量産ラインへの投資に注力している状況である。

フレキシブルOLEDは、薄くて曲げられる特性を持つため、ガラスを使用するフリット封止は適合しなくなり、TFEやハイブリッド封止(Hybrid Encapsulation)を採用しなければならない。

TFEは薄い有機物と無機物を積層して形成する構造を持っており、開発初期には11層積層構造で、複雑な工程と歩留まり率が低いという欠点があったが、現在は3層積層構造を開発し、生産性、歩留まり率、コストが大きく改善され、多くのフレキシブルOLEDに採用されている。

 

<TFEの開発履歴、「2017 OLED封止アニュアルレポート」>

 

一部のフレキシブルOLEDには、バリアフィルムを使用するハイブリッド封止も採用されているが、バリアフィルムの価格が高く、比較的に厚みがあるため、最近は全てTFEを採用している傾向がある。

 

UBI Researchチャン・ヒョンジュン先任研究員は「TFE封止は、エッジタイプとフルスクリーンタイプのフレキシブルOLEDパネルに引き続き採用されることになりそうで、関連装置と材料市場も成長し続ける」と明らかにした。

 

今回のレポートでは、TFEの主要装置は無機物を形成するプラズマCVDと有機物を形成するインクジェットプリンターで、特にプラズマCVDは、TFEだけでなく、ハイブリッド封止の無機膜を形成する際にも用いられる。そのため、プラズマCVD市場は、2017年から2021年まで68億2,000万米ドル規模の市場になり、封止装置市場全体の約62%を占有すると予想した。

 

<プラズマCVD装置市場規模、2017、「2017 OLED封止アニュアルレポート」>

 

 

本レポートは、封止の開発履歴、動向、主要パネルメーカーの動向を始めとする封止関連主要装置と材料市場をテーマにしている。

 

 

Samsung Electronics、第2四半期ディスプレイ事業の営業利益、約1,710億円(1兆7,100億ウォン)達成

韓国Samsung Electronicsは、27日に行われた2017年第2四半期カンファレンスコール(電話会議)で、売上高は約6兆1,000億円(61兆ウォン)、営業利益は1兆4,070億円(14兆700億ウォン)となり、このうち、ディスプレイ事業の売上高は約7,710億円(7兆7,100億ウォン)、営業利益は1,710億円(1兆7,100億ウォン)を達成したことを明らかにした。ディスプレイ事業は、2016年第3四半期以来、4四半期連続で約1,000億円(1兆ウォン)を超える黒字となった。

Samsung Electronicsによると、2017年第2四半期には、フレキシブルOLEDパネルの売上高増加と高付加価値LCDの販売増加によって、前四半期実績を上回った。

主要顧客によるフラッグシップモデルの販売拡大で、フレキシブル製品の販売が増加し、OLED部門の売上高は、総売上高の約60%を占めた。また、UHDと大型TVを中心とする高付加価値製品の販売拡大によって、LCD部門の売上高が増加した。

下半期のOLED部門については、フレキシブル製品の供給を拡大し、上半期に比べ売上高が増加すると予想されるものの、中低価格帯市場については、LTPS LCDとの競争が激しくなり、第3四半期には新規ラインの生産能力拡大によるコスト増加のリスクがあると見込まれている。新規ラインで安定的に生産を拡大することで、主要顧客の需要に対応し、製品ミックスを見直して収益率を改善していく方針だ。

下半期のLCD部門については、セットメーカーにおけるパネルの在庫増加とパネルメーカーの供給拡大による需給不均衡が予想されるものの、高解像度と超大型TVなど、プレミアムTV市場での成長が続く見込みだ。そのためには歩留まり率とコストを改善し、UHDや大型など高付加価値製品とフレームレスや曲面など、独自のデザイン製品の販売を拡大し、収益性を向上する計画だ。

Samsung Electronicsは2017年第2四半期にスマートフォン9,300万、タブレット600万台という販売を達成しており、第3四半期の販売は前四半期比で、スマートフォンは小幅増加、タブレットは同様となる見込みだ。LCD TVの販売は900万台を達成し、第3四半期には1桁成長に留まると予想される。

第2四半期に設備投資は、総計約1兆2,700億円(12兆7,000ウォン)規模で、そのうちディスプレイに約4,500億円(4兆5,000億ウォン)の投資が行われた。今年の設備投資計画は、まだ未確定だが、半導体とディスプレイを中心に、前年比投資が大幅増加する見込みだ。ディスプレイについては、フレキシブルOLEDの需要増加に対応するための生産増大に向けた投資が行われると予想される。

Samsung Displayイ・チャンフン常務は「スマートフォンのセットメーカーによるOLED採用増加で、需要も増加すると見込まれている。現在OLEDラインは、市場需要と顧客のニーズによって、弾力的に運営している。今後もOLEDラインの活用や運営は、市場需要と顧客ニーズに合わせ、戦略的に対応する」と明らかにした。しかし、LCDラインをOLEDに切り替える計画は、まだ考えていない と説明した。

今後のOLED市場実績は?

先日の6月に韓国ソウル市汝矣島にある全経連会館で開催されたUBI Researchの「上半期セミナー:OLED市場分析と最新技術セミナー」で、イ・チュンフン代表は、2017年上半期のOLED産業投資と量産状況の分析に基づき、今後の市場見通しについて発表した。

 

イ・チュンフン代表は、中国セットメーカーによるOLEDの需要増加で、2021年には中国がOLED装置市場をリードすると強調した。2021年に中国の装置市場は、装置市場全体の約48%を占めるようになり、約405億米ドル規模の投資が行われる予定だと述べた。

 

また、このような中国の動きは、OLEDスマートフォン市場にも影響を与えると予想される。2019年にはOLEDスマートフォンがLCDスマートフォン市場を追い越し、2021年にはOLEDスマートフォンが同市場全体の80%を占めると見込まれる。

 

フレキシブルOLEDについては、2017年から2019年まで、韓国Samsung Electronicsと米国AppleのフレキシブルOLEDの需要増加に対応するSamsung DisplayとフレキシブルOLED市場で2位を目指している中国BOEによる大規模の投資が行われると見通した。

 

 

 

 

 

イ・チュンフン代表、2018年からはBOEの第10.5世代LCD工場で、65型パネルの量産が開始されることにより、今後は、65型以上の製品がプレミアムTV市場を形成すると分析した。この影響で、第10.5世代を保有していないパネルメーカーは、第8世代ラインでMMG(Multi Model on a Glass)方式にて65型パネルを生産すると明らかにした。

 

韓国LG Displayは、第8世代TV用OLED生産を維持し、2020年以降から第10.5世代ラインでOLEDを生産すると予想された。

 

UBI Researchが発刊した『2017 OLED製造装置レポート(2017 OLED Manufacturing Equipment Annual Report)』では、2017年から2021年までOLED製造装置市場の占有率について、TFT装置が45%、OLED画素形成装置が17%、封止(Encapsulation)装置とセル装置が各々13%、モバイル装置が12%になると予想されている。今後フレキシブルOLEDに対する需要が大きく増加する見込みで、セル装置とモジュール装置の市場占有率は、全体の25%まで拡大し、一層重要になると予想される。

 

UBI Research、OLED製造用装置市場レポート発刊

■ 今後5年間、全体OLED装置市場規模は849億米ドルになる見通し

■ 韓国と中国パネルメーカーによる装置への投資規模は全体の90%を占有

 

UBI Researchが発刊した『2017 OLED製造装置アニュアルレポート』は、全体OLED装置市場規模は、2017年から2021年の二年間で、総849億米ドル(約93兆ウォン)になると見通した。2017年にはOLED装置へ164億米ドル(約18兆ウォン)規模の投資を行うという。

OLED装置市場を分析するために、装置を工程別にTFT、OLED、封止(Encapsulation)、セル(Cell)、モジュールの五つに分類した。各工程別の物流装置と検査装置を含む投資費用を計算し、タッチパネル関連装置は市場分析から除外した。

 

UBI Researchチャン・ヒョンジュン先任研究員は、OLED産業をリードしている韓国パネルメーカーによる継続的な投資を中国の後発パネルメーカーによる大規模投資から、韓国と中国がOLED装置市場をリードすると見込んだ。

本レポートで、国家別OLED装置市場は、2017年から2021年まで中国が全体の48%、韓国が全体の42%を占め、この二国がOLED装置市場をリードすると予想される。韓国と中国は2017年と2018年に、328億米ドル(約36兆ウォン)の大規模投資を行うと予想される。

韓国では、Samsung Displayが、自社のギャラクシーシリーズと米国Appleに採用する中小型OLEDラインへの投資を拡大し、LG Displayは、大型OLEDラインと中小型OLEDラインへ同時に投資している。中国では、BOEとCSOTがOLEDラインへ積極的な投資を行うと見込まれており、特にBOEは2017年から中小型OLEDラインへ毎年3万枚以上投資すると予想される。

 

<左) 国家別OLED装置市場占有率, 右) 工程別OLED装置市場占有率>

 

2017年から2021年まで工程別OLED装置の市場占有率は、TFT装置が45%、OLED画素形成装置が17%、封止(Encapsulation)装置とセル装置が各々13%、モバイル装置が12%になると見込んだ。今後フレキシブルOLEDに対する需要は大きく増加すると見られており、セル装置とモジュール装置の市場占有率は、全体の25%まで拡大し、一層重要なると予想される。

UBI Research上半期のセミナー、「OLED市場分析と最新技術セミナー」を開催(2017年6月30日、全経連会館)

■ 2017年上半期OLED産業の技術的重要事項と市場を総合的に分析する

■ 上半期の重要事項に基づき、下半期の市場展望と変化ポイントを予測

 

 

UBI Researchは、2017年上半期OLED市場の重要事項まとめ及び2017年下半期のOLED市場展望と変化ポイントを予測する「上半期セミナー:OLED市場分析と最新技術セミナー」を6月30日(金)韓国ソウル市汝矣島にある全経連会館カンファレンスセンターで開催する。

 

「OLED市場分析と最新技術」をテーマに2017年上半期OLED産業での技術的重要事項と市場を総合的に展望・分析する。また、上半期の重要事項を分析し、下半期のOLED市場展望と変化ポイントを予測できる見込みである。

 

今回のセミナーでは、次世代OLED技術として注目されているTADF OLED、Soluble OLED、フレキシブルOLED技術の開発現況と展望について、関連分野の主要専門家を招聘し、集中的に紹介する予定である。OLEDの最新技術を確認し、未来技術がどのように展開するか予め把握する機会となりそうだ。

 

OLED専門調査機関であるUBI Researchイ・チュンフン代表の「2017年上半期OLED産業への投資と量産状況分析を通じた市場実績予測」をテーマとする講演を始めとし、韓国Dongbu Securitiesクォン・ソンリュルチーム長の「ディスプレイの新しパラダイムOLED」、成均管大学イ・ジュンヨプ教授の「TADF OLED発光材料の最新動向」、漢陽大学キム・ジェフン教授の「OLED発光効率を向上するための新しい方法」、釜山大学チン・ソンホ教授の「Development of Highly Efficient Multi-Functional Emitting Materials for Organic Light-Emitting Diode Application」、漢陽大学イ・キヨン教授の「フレキシブルディスプレイ技術開発の動向及び挑戦課題」、OLEDONと檀国大学ファン・チャンフン教授の「Plane Source Evaporation for Very High ppi AMOLED. It is time to challenge」などをテーマに、ディスプレイ産業を成長させるための最新技術と発展方向について発表する予定だ。

 

今回のセミナーは、OLED産業全体、投資観点、経済観点から市場と技術を総合的に展望する見機会で、韓国主要専門家との情報交流や人的交流、ディスプレイ技術の現況と未来を展望する機会にもなると予想される。

Samsung Display、「SID 2017」で画面を自由に伸縮できるディスプレイなど、最先端の製品を公開

韓国Samsung Displayが世界的権威を持つディスプレイ専門学会SID(The Society for Information Display)が主催する「SID 2017」展示会に参加し、最先端の未来型ディスプレイ製品を公開する。

Samsung Displayは、5月23日(現地時間)米ロサンゼルスコンベンションセンターで開幕する今回の展示会で、画面を自由に伸縮できる(Stretchable)ディスプレイをはじめ、眼鏡不要の3D OLEDなど今まで公開したことのない最先端の未来型ディスプレイ製品を展示する。

今回のSID 2017でSamsung Displayは、最先端製品の公開や優秀な論文の発表を通じて独創的なディスプレイ技術のリーダーシップと自信を見せつける戦略だ。

今回公開した9.1型ストレッチャブル(Stretchable)ディスプレイは、画面が弾力的に伸び縮みする次世代ディスプレイ技術で、ウェアラブル、モノのインターネット(IoT)、人工知能(AI)、車載用ディスプレイに最も適合した未来技術に挙げられる。

 

<参考:Samsung Display>

 

従来のフレキシブルOLEDは、画面を曲げたり折り曲げたり、巻物のように巻くなど、一方向にだけ変形が可能だったが、ストレッチャブルOLEDは二方向以上への変形させることができる特徴を持つ。実現の難易度がものすごく高い技術で、業界ではフレキシブルディスプレイ技術の終着点と呼ばれている。

今回、展示された製品は、画面を上から押し下げるとゴム風船を押したように画面がくぼみ、再び本来の平たい形に戻る。逆に、下から押し上げると画面が上に膨らむように大きくなって回復する伸縮性を持っている。

Samsung Displayは、継続的に研究開発を進めた結果、ディスプレイを押し下げた際に最大12㎜の深さまで画面が伸び縮みしながらも、従来の画質を維持する高いレベルのストレッチャブル技術を世界で最初に実現した。また、立体映像に関する未来の技術である‘眼鏡不要の3D OLED’製品を展示する。5.09型の大きさは、見る人の位置(視点)によって違うように見える実物の姿をディスプレイで実現し、もっとリアルな3次元映像を表現する。特に、OLEDの無限大に近いコントラスト比を特徴に、LCD製品より自然な立体映像を提供する。この技術は今後3Dパップアップブック、3Dゲーム、VRなど、3次元映像技術を必要とする様々な分野で活用できると期待される。

今回の展示会でSamsung Displayは、最新OLED技術を体験できるブースを設置する。3.5型の大きさに858ppiで、VR機器に最適化された製品をはじめ、滑らかな画質を実現するために120Hzで駆動する製品、ウェアラブル、タブレット用OLED製品が展示される。また、OLEDの高画質、HDR(High Dynamic Range)、低消費電力技術なども確認できる。 Samsung Displayは、独自のフレキシブルOLED技術によるスマートフォンディスプレイデザインの発展について紹介する‘デザイン革新’コーナーも設置する。

2013年、世界で最初にフレキシブルOLED量産に成功した以来、初めて スマートフォンに搭載した曲面OLEDをはじめ、最近世界的な画質評価機関である米ディスプレイメート(DisplayMate)から最高画レベルの‘Excellent A+’を獲得したフルスクリーンOLEDまで、今までSamsung Displayが築いてきたフレキシブルOLEDの技術力が一目で分かるようになる。

また、超低反射POL(偏光板)を採用し、画面の反射を最小限に抑え、色表現力を100%(DCI-P3基準)達成した高画質の65型フレームレス曲面LCD TV、情報伝達効率を最大化したアスペクト比21:9の34型QHD+(3440X1440)曲面LCDモニター、144Hzの高速駆動が可能な27型FHD(1920X1080)曲面LCDモニターも革新技術を実現した製品として展示される。

今回の学会では、Samsung Displayホン・ジョンホ研究員の「画面を伸縮できるストレッチャブルOLEDディスプレイ」論文がSID 2017優秀論文(Distinguished Paper)に採択された。

Tianma、中国初の第6世代LTPS AMOLED生産ラインで製造したパネルを公開

中国Tianmaは2017年4月20日、中国湖北省武漢市にある中国初の第6世代LTPS AMOLED生産ラインで製造したAMOLEDパネルを点灯させることに成功した。Tianmaの第6世代ラインは、2016年1月から投資が行われた。

 

<Tianmaの第6世代LTPS AMOLED生産ラインで製造したAMOLEDパネル、参考:mp.weixin.qq.com>

 

Tianmaは、中国初の第4.5世代AMOLEDパイロットラインを構築し、上海市には第5.5世代AMOLED生産ラインを構築し、中小型AMOLEDディスプレイを量産している。MWC 2016では、スマートフォン用5.5型HDオン・セル(On-Cell)リジッドAMOLEDパネル、5.5型FHD AMOLEDリジッドパネル、5型FHD AMOLEDパネル、5.46型フレキシブルAMOLEDパネルを公開したことがある。

 

今回Tianmaの第6世代LTPS AMOLED生産ラインで製造されたリジッドOLED用とフレキシブルOLED用LTPS AMOLEDは、VR/AR関連機器、ウェアラブルデバイス、折り畳み式機器に採用される見込みになっている。Tianmaは、今回建設した第6世代LTPS AMOLED生産ラインによって、AMOLEDディスプレイ分野におけるリーディングカンパニーとして位置付けを高めると期待している。

 

<Tianmaの第6世代LTPS AMOLED生産ライン、参考:mp.weixin.qq.com>

 

UBI Researchが2017年2月に発刊した『2017 OLED Display Annual Report – Samsung Display’s Share in the Smartphone AMOLED Panel Market Will Reach 70% by 2020』では、2016年に、Tianmaは武漢市で第6世代フレキシブルAMOLEDパネルの量産ラインに導入する装置を30,000台発注し、2018年第2四半期には量産を開始すると予想された。

OLEDの未来

 

UBI Researchが3月8日から9日の二日間開催した第3回OLED Korea ConferenceでUBI Research李・チュンフン代表は『The Future of OLED』をテーマに講演を行った。

 

李代表は、未来のOLEDは「100型 Rollable Wall TV」まで受け入れられるとした。李代表は「人間の目は視野角が広いので、ディスプレイが壁全面に掛けられていても不便ではない。ガラス基板のOLEDは運びにくいので、カーペットのように巻いて運搬できるRollable Displayが最適だ」と述べた。

 

「Rollable Displayを実現するには、プラスチック基板と値下げ可能なプリンティング方式を採用すると良い。ソリューションプロセスを導入したピクセル製造技術とTFT製造技術が未来の主要技術になると予想される」と説明した。Rollable Displayにスピーカーが内蔵され、画面に映る人物の動きと音が一致する完璧なディスプレイが出来上がると見通した。

 

李代表はOLEDが成功すると確信できる根拠は、モバイル市場にあると述べた。

第一に、今後TVに使用される4Kのコンテンツがスマートフォンにも使用され、スマートフォン自体にも4Kの解像度が適用されると言及した。

 

第二に、Appleが今年発売する予定のiPhoneにOLEDが採用が見込まれている。Samsung Displayは5.5型を基準にOLEDを2億個まで生産可能なApple専用のA3製造ラインを構築しており、今後OLEDの世界にApple効果が表れると説明した。

 

第三に、全世界スマートフォン市場の4割を占めている中国の電機メーカーもOLEDを採用したスマートフォンの発売に拍車をかけていると述べた。

 

第四に、フレキシブルOLEDが実現するフルスクリーン搭載のスマートフォンは、ホームボタンを無くし画面を広め、視覚的機能を向上するだけでなく、指紋とパターンを同時に認識するようアップグレードされた認証システムを採用できると説明した。

 

この4つの根拠に基づき未来のモバイル市場ではOLEDが鍵となると見通した。

 

一方、OLEDパネル市場については、2021年には出荷量は約17億となり、売上高は750億米ドル規模にまで成長すると見通した。2021年になると韓国ディスプレイメーカーは全体市場の8割を占め、中国は全体市場の1~1.5割を占めると述べた。また、ディスプレイパネルメーカーはフレキシブルOLEDを中心に投資を行い、2021年にはフレキシブルOLEDが全体OLED市場の7割を占めると付け加えた。

紙のように柔らかく曲がるOLED照明、‘Roll-to-Roll’生産技術開発

<韓国機械研究院先任研究員クォン・シンと‘Roll-to-Roll’OLED生産装置、参考:韓国機械研究院>

 

韓国政府未来創造科学部傘下の韓国機械研究院(KIMM、院長:朴・チョンホン)は、中小企業GJM(代表李・ムンヨン)と共同で簡単な工程でフレキシブルOLEDを製造する300㎜規模の‘Roll-to-Roll’生産技術を韓国で初めて開発した。

 

KIMMの先端生産装置研究本部の印刷電子研究室は、既存のRoll-to-Roll印刷電子技術をOLED生産工程に適用することに成功した。Roll-to-Roll真空蒸着装置を導入すればロール状のフィルムにOLED発光有機層と金属電極層を順番に蒸着しながら、一つのチャンバーで柔らかいOLEDを

製造できる。同装置で製造するOLEDは1ナノメートルから数百ナノメートル(㎚)の薄い多層の有機・無機薄膜で構成れており、各層は真空熱蒸着工程を経て製造される。

 

今まで柔らかいOLEDディスプレイを製造するには複雑な工程を経なければならなかった。フィルムを張り付けたガラス基板の上面を蒸着することでOLEDを製造した後、そのガラス基板からフィルムを剥がす方式だった。韓国大手企業が発売した画面の一面が曲がっているスマートフォンのディスプレイも同じ方式で製造されている。段階別に多数の蒸着装置が必要になるだけではなく、更に一度張り付けたフィルムを剥がす作業を行わなければならないため、効率が悪かった。

 

今回開発された技術を導入すれば、真空状態のチャンバー内にロール状に巻かれているフィルムを流し、その上に有機層と無機層を連続的に蒸着する‘多層蒸着’工程でOLEDを製造できる。製造に必要な時間と設備が大幅減少し、大手企業や中小企業でもこの柔らかいOLEDが製造できるようになる。

 

この工程を利用し、まずは照明産業へ適用する。生産されたOLED照明は従来のLED照明と異なり、点ではなく面単位で製造することができる。また柔らかい性質を活かして簡単に必要な形に仕上げられる。

 

KIMMクォン・シン先任研究員は「Roll-to-Roll真空蒸着装置の導入で、次世代ディスプレイとして注目されているフレキシブルOLEDを簡単な工程で連続生産できる。今、韓国ではディスプレイ分野の研究開発が停滞しているが、中国が激しいスピードで迫ってきている。このRoll-to-Roll印刷電子技術は、中国との技術力の差をつけ、さらに先にいくための鍵となる主要技術だ」と述べた。

 

また「実際のディスプレイ製品に使われる赤/緑/青の画素を個別に製造できる微細パターンマスク整列する技術を開発している。この技術が完成したら高解像度のディスプレイに導入し、類似技術を開発しているドイツFraunhofer研究所やコニカミノルタとも格差をつけられる」と付け加えた。

 

今回の開発は、KIMMが自体的に実施している技術事業化支援プログラムACEの支援により先行研究を踏まえ、2015年10月からは産業通商資源部の経済協力圏事業の支援を受け、GJMと共同研究開発を進められているGJMはOLED蒸着源に関する主要技術を保有している強小企業で、最近は台湾、日本、中国企業に蒸着元を納品する実績を積み上げ、‘Roll-to-Roll’OLED生産装置の本格的な普及に取り組んでいる。

OLED市場調査の専門機関であるUBI Researchの2014年のレポートによると、2020年OLED照明市場の規模は45億米ドルまで成長すると見込まれている。ディスプレイ市場調査の専門機関 IDTechEXの2015年のレポートでもプラスチックとフレキシブルディスプレイ市場は2020年に160億米ドルまで成長する見通すなど持続的拡大が予想されている。

[CES2017] Media Day:自動車名門とディスプレイ名門の出会い

CES2017の事前行事であるPre-CES2017 Media Eventでクライスラーは、次世代コンセプトカー「ポータル(POTAL)」を紹介するイベントを開催した。

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クライスラーが見る未来で、人間が生活する空間は、家庭と職場、自動車の3つの領域に分類され、自動車を「第3の領域(Third Space)と称した。自律走行が可能となる未来の自動車では、運転者が運転をしないので、車の内部でも、自宅や職場でのように様々な活動ができるからである。

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「ポータル」の内部デザインは、とてもシンプルにまとめられた。まず、ハンドルは、ダッシュボード(dash board)に収納できるようになっている。インパネ用ディスプレイは、「ハイマウント(high-mount)」タイプで、ダッシュボード上部に設置され、視認性が非常に高くなるように設計した。このディスプレイは、走行情報をはじめとして、外部環境へ接続することができる「コネクティッド(connected)」技術が融合されている。ダッシュボード(dash board) の下部にもディスプレイが設置されている。

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未来の自動車時代を開くために準備した「ポータル(POTAL)」の室内前面にあるディスプレイはすべてAMOLEDで構成されている。「ハイマウント(high-mount)」AMOLEDは、フレキシブル(flexible)OLEDであり、下部はガラスで作られた12インチAMOLEDである。この二つのディスプレイは、すべてサムスン・ディスプレイが供給した。

これまで、様々な自動車ショーで紹介されたコンセプトカーに曲面のディスプレイが装着された製品が多く使われたが、フレキシブル(flexible)OLEDを直接使用し展示されたのは今回が初めてだと思われる。

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「ポータル(POTAL)」に使われたフレキシブル(flexible)OLEDは、外部から入ってくる光から情報損失を最小限に抑えるために、反射処理が非常に優れていたし、スクリーンをブラックで処理し、視認性も最高の状態であった。

自動車名門とOLED名門が会って、新技術が誕生している。

モバイルディスプレイで世界最高の技術力を持つサムスン・ディスプレイが提供したフレキシブル(flexible)OLEDは、当分の間は、車には使われないだろうと予想される。AppleがiPhoneにフレキシブル(flexible)OLEDを本格的に使用して、サムスン電子も、次期GalaxyS8にはすべてフレキシブル(flexible)OLEDだけで構成する事が予想されることから、現在進行中のフレキシブル(flexible)OLEDラインとしては、スマートフォン市場対応にもキャパシティが不足している。サムスン・ディスプレイは、フレキシブル(flexible)OLED供給不足が2019年まで続くと分析されることから、世界最高の名品インパネは、2020年頃から見ることができるだろうと予測される。