超高画質解像度(UHD)のOLEDスマートフォン時代の幕は開くのか

最近スマートフォン機器によるVRコンテンツ体験が増える傾向にあり、高解像度スマートフォンが求められているが、2014年に初めてGalaxy Note4にQHD OLEDが採用されて以来3年間、OLEDスマートフォンの解像度は変わらずQHD程度に留まっている。
OLEDスマートフォンの解像度を決定する鍵は、発光層の蒸着工程である。現在、採用されている上向式蒸着方式は、基板とFMM(Fine Metal Mask)を水平にして蒸着装置の上部に配置した後、下部のリニア蒸発源に有機物を蒸発させてRGB発光層を形成する方式である。

 

UHD以上の高解像度OLEDを製造するためには、厚さ15um以下の薄いFMMが必要となるが、FMMが薄くなるほどパターニング、引張、溶接などの技術的な問題が生じ、量産に採用することは容易ではい。

 

このような問題を改善するために、垂直型蒸着、面蒸発源蒸着、様々なメタルマスクパターニング(Metal Mask Patterning)技術が開発されている。

 

基板とFMMを垂直に配置する垂直型蒸着装置は日本の日立が初めて開発し、キヤノントッキもFinetech Japan 2013で、第6世代垂直蒸着方式の装置を公開したことがあるが、現在量産には採用されていない。

<Finetech Japan 2013で公開したキヤノントッキの第6世代垂直型蒸着装置>

しかし、最近の電子新聞によると、米国Applied Materialsが第6世代フレキシブルOLED用垂直蒸着方式の蒸着装置を開発したことを明らかにし、日本のジャパンディスプレイでテストしている。

 

リニア蒸発源ではなく、面蒸発源を用いた蒸着方式も検討されている。面蒸発源蒸着方式は、まず有機物を金属面に蒸着した上で面蒸発源を製造し、それを再蒸発させて基板に有機物薄膜を形成する原理である。iMiD 2017でOLEDONのファン・チャンフン代表は、面蒸発源蒸着方式を採用することで、2250ppi高解像度のOLEDを実現できると述べた。

 

Metal Mask Patterning技術としては、主に電気鋳造 (Electro Forming)とレーザーパターニング技術が挙げられている。電気鋳造方式は韓国のWave ElectronicsとTGO Technology、日本のアテネなどのメーカーが開発中で、レーザーパターニング技術は韓国AP Systemsが開発している。

 

このように様々な観点から高解像度OLEDを実現するための開発が、現在の問題を改善し、OLEDスマートフォンのUHD解像度の実現に貢献できるかという点に大きな注目が集まっている。

<OLEDONが開発した面蒸発源蒸着技術の原理>

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